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ハーレム・ゲーム  作者: 松戸京
3日目
31/82

嘘か真か

 その時俺の思考は停止してしまった。


 芽衣が? あの芽衣がこんなことをしようとしただって?


「ほ、本当なのか? 芽衣?」


 すると、芽衣はこちらを見て脅えたような顔をする。


「な……何を言っているの? 京極さん」


 それだけ言って信じられないという顔でこちらを見た。


「あ、アナタ……惚けるのはおやめなさい! 確かにワタクシにもちかけてきたきたじゃないですか! ワタクシの屋敷を使ったゲームをしたいって!」


「違う! 私、そんなことしてない!」


「皆、少し落ち着いて」


 と、芽衣と京極の間に入った有栖川がそう言った。


「その話、この放送が終わってからにしましょう」


 有栖川がそう言うと、スピーカーからまた声が聞こえてきた。


『たぶん、皆はどうして北村君が選択肢したヒロインが死んじゃったのか不思議に思っているかもだけど、それはもちろん、北村君がヒロインとして選択したからだよ? 殺そうとする対象のヒロインとして、ね』


「え……じゃあ、もしかして……」


 思わず俺は呟いた。


『うん。君は選択するだけ。実際に殺さなきゃいけない、なんて一言も言ってないからね。でも、確実に君は殺すという選択をしていたんだ。だから、君が直接手をくださなくても死んじゃったんだよ?』


 つまり……二階堂を実際に殺したのはこのスピーカーの声の主。


 犯人だということか。


『わかってくれたかな? 「ヒロイン選択」の意味。だからね、北村幸一君。君は慎重に選択した方がいいと思うよ。でないと、いつ誰が死ぬか、君の気持ちによって変わっちゃうからね。じゃあ、そういうことで!』


 そういってスピーカーは今度こそそこでブツリと途切れたのだった。

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