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ハーレム・ゲーム  作者: 松戸京
1日目
15/82

不穏な夜

「アナタ達はどうするの?」


 と、続いて立ち上がった有栖川が俺と芽衣に訊ねて来た。


「え……コウちゃんは?」


「俺は……部屋で寝るよ」


「あ……うん。じゃあ、私も」


 というか、この状況で自分の部屋以外のどこで寝ろというのか。


 確かに犯人がどこにいるかわからない以上、自分の部屋で寝ることさえも危険だが、かといって他に選択肢がないではないか。


「じゃあ、二人とも、おやすみ」


 そう言って、有栖川はそのまま部屋を出て行ってしまった。


 残されるのは俺と芽衣である。


 俺は居心地が悪くなって思わず立ちあがる。


「あ……コウちゃん」


 と、芽衣が立ちあがった俺に声をかけてきた。


「……なんだよ」


「その……私達、これからどうなるのかな?」


 くだらない質問だった。


 その質問に対して俺はどう答えればいいのか。


 むしろ、芽衣は俺が応えられると思っているのだろうか。


 おどおどした表情で俺を見る芽衣。


 やはり、不愉快だった。


 本来なら、俺が芽衣を守ってやらなければいけないのは承知している。


 だけど、今は――


「……知らん」


 それだけ言って俺も部屋を後にした。


 悲しそうな顔で俺を見る芽衣を残して。

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