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魔女ぷりっ!?  作者: usa
4/30

4jewelry


「その願い、叶えてあげよっか」


今の声、どっから聞こえてきた?


可憐は慌てて周りを見渡した。


だが、窓際の一番後ろにいた可憐でも、誰かがそういった様子は見えない。


「な、何今の…」


空耳?


でもやけに鮮明に…。


「そりゃそーでしょ。ここからいってんだもん」

「わぁあああっ!?」


可憐は驚いて叫び声をあげた。


クラスメイトが何事かとこっちを見たが、それどころじゃない。


「はぁ~い」

「な、ななななんで…」


マリンは楽しげに手を振っている。


問題はそこじゃない。


場所だ。


窓の外。


しかもここは三階!


「おっ…おばおばおば…」

「マリンお化けじゃないよ」


マリンは目をパチパチさせた。


可憐は咄嗟にたちあがると、衝動的に教室を飛び出した。


女子トイレに直行し、流しで顔を洗った。


「今のは夢よ!そうよ、当たり前でしょうが。なんで人が浮くのよ!」


小声で呟くと、真偽を確かめるべく、教室へダッシュ。


教室へ戻ると、理香子が叫んだ。


「可憐!次の理科、生物室だって!早くいかなきゃ…」

「ごめん!先にいってて」


可憐はそういうと、窓に駆け寄った。


いた!


マリンは依然として浮いていた。


可憐はマリンが乗っていたものを見て、腰を抜かしそうになった。


「あっ、やっと来た~」


マリンはそういうと、ふわふわと更に上昇した。


可憐はめまいがしてきた。


だって…。


人が箒にのって、空を飛んでるんだもん!


それも、当然のことみたいに!


マリンは教室に人がいないことを確認してから、窓からそっと中へ入った。


「あ~疲れた!長い飛行って、体力消耗するんだよねぇ」


そういって、マリンは跨っていた箒から飛び降りた。


「あ…あんた、何者!?」


可憐はようやく声を出した。


マリンはきょとんとした。


「マリンはマリンだけど」

「そうじゃない!いきなり空から降ってきたり、あそこから学校まで瞬間移動させるし、おまけに箒にのって飛んでるし!普通じゃないでしょ!」


可憐が大声で怒鳴ると、マリンは頬をポリポリとかいた。


「といわれてもなぁ…。どう説明したらいいか…」


そういってから、マリンはポンと手を叩いた。


「そっか!説明なんていらないんだ」

「はあ!?」

「つまり、百聞は一見にしかずってこと」


混乱する可憐をよそに、マリンは服から何かを取り出した。


「ねえ。可憐は、あの理香子ってこに憧れてるんでしょ?」

「え?」


マリンはにやりとした。


「そして、あの子みたいになりたいっていった。そうだよね?」

「う、うん…」


可憐は戸惑いつつ頷いた。


「じゃあ、ならせてあげる」


マリンは手を開いた。


そこには、小さな水色の石が一粒あった。


「我より汝に命ずる。この者の願いを叶えよ」


すると、その石は眩しく光りはじめた。


「今朝と一緒…!」


可憐は驚いてそれを見たが、もう目を開けていられなかった。


瞼をおろし、光が消えるのを待った。


「…子!…香子!」

「ん…」


声が聞こえる。


誰?


可憐はゆっくり目を開いた。


「理香子!起きなってほら」

「理香子…?」


可憐は声を出して驚いた。


自分の声じゃない!


「どうしたの、理香子?」

「具合でも悪いの?」


クラスメイトが顔を覗きこんでくる。


可憐は、「私は理香子じゃない!」といおうとした。


けれども、異変に気付いた。


恐る恐る自分を見下ろす。


手が震えだした。


ブレザーの右ポケットに手をやる。


いつも鏡が入っているはずだ。


そこには確かに、理香子の鏡が入っていた。


それを開くと、そっと自分の顔を映した。


「きゃあっ!」


思わず悲鳴をあげ、鏡を落とした。


今度は手だけじゃない。


体全体が震えいていた。


今の可憐は可憐じゃない。


理香子になっていた。



魔法の呪文って、考えるの難しい!


考えに考えた結果、ああなりました(^_^;)


ローリングさんをはじめ、魔法系作家さんたちを尊敬(笑)

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