続高手乱舞第二話
広東へ海沿いに舟に乗り行く事にした李英風。
それを察知したカン、眼帯の男、賞金稼ぎも港町に向かっていた。
朝日
港町
李は『舟に乗せられないので、馬は、お預けします』と言い、馬の鞍から棍を抜いた。
そして、『少林寺の場所が決まりましたら、御連絡します』と言い、棍を持って、舟に乗り込んだ。
『気を付けて、行って下さい。吉報お待ちしてます』と男は言った。
『では、参りますぞ』と言い、漁師は舟を漕ぎ出した。
男は舟が見えなくなるまで李を見送った。
その頃、三人の男が福建の山中から港町に向かっていた。
カンと眼帯の男と賞金稼ぎだ。
最初に港町に着いたのはカンだった。
『李の奴、ここから舟で広東に行ったのか』カンが思っていると眼帯の男が来た。
男はカンに『この辺で李英風と言う奴が、どこに行ったか?知っているか?』と聞いた。
『ホウ、私も奴を探しているが解らないね』と男は答えた。
『そうか。ところで貴殿は何故、李を探している?』とカンは男に聞いた。
男は『奴と戦い、勝つためだ』と答えた。
そこに賞金稼ぎの男が来た。
男はカンと眼帯の男に『李英風と言う奴を知らんか?』と聞いた。
『我々も奴を探している。ところで貴殿は何故、李を探している』とカンは聞いた。
『俺は賞金稼ぎメイと言う。奴の首が目当てさ』とメイは答えた。
『フム。分かった。では三人で奴を探そう』とカンは言った。
『よし。では俺は町で情報収集する』とカンは言った。
『分かった。俺はウォンだ。浜辺で探す』とウォンは言った。
『俺は町と浜辺で探す』とメイは言った。
そして、三人は李を探すため散った。
李を乗せた舟は順風満帆に進んでいたが、ポツリポツリと雨が降って来た。
漁師は『こりゃ不味いな。近場の港に待機した方が良いな』と言った。
雲行きが怪しくなり、波も立って来た。
漁師は『一旦、近場の港に舟を着けて様子を見ますぜ』と李に言い、舵を取った。
李は『お任せします』と答えた。
やがて、港が見えて来た。
港に着くと漁師と李は舟から降りた。
そして、小屋に入った。
『ここは滅多に人が来ない所です』と漁師は李に言った。
『有難いです』と李は答えた。
漁師は『腹が減った。干した魚でも食うか』と言い、
小屋の奥に行き、干した魚を持って来た。
『李さんも食べて下さい。結構美味いですよ』と漁師は李に勧めた。
『有難う御座います』と李は言い、勧められた干した魚を口にした。
その頃、ウォンは、浜辺を馬に乗り走っていた。
ポツリポツリと雨が降り出した。
『ウッ。雨か』ウォンは呟くと周りを見回した。
『雨宿り出来そうな所は無いな』と思った。
ウォンが暫く馬に乗り走ると、煙立つ小屋が見えた。
『ほう。これは、有難たい』とウォンは言い、小屋に向かって馬を走らせた。
小屋の中では漁師と李が焼き魚を食べていた。
『美味しいですね』と李が言うと、漁師は『この辺は美味い魚が捕れます。でも、焼き魚にします。お腹を壊さない様にです』と答えた。ウォンは小屋に近ずくと馬から降り、小屋の入口に歩いて行った。
『ムッ』李が言うと漁師は『どうしました』と聞いた。
『殺気を感じます。身を隠して下さい』と李は言った。
『分かりました』と漁師は言い、李も2階に上がった。
ウォンは小屋に着くと荒々しく扉を開けた。
が、小屋の中には誰もいなかった。
ウォンは小屋の中に焼き魚の皿を見た。
『ふうむ。誰かいるな』と男は呟き、小屋の中に入った。
一階には誰もいなかったので、階段から2階に上がった。
すると、2階の部屋から突然、棍が飛び出し、ウォンの眉間を突いた。
眉間に突きを喰らったウォンは気を失い、仰向けに倒れた。
外を見ると雨は止んでいた。
『これなら、舟に乗れる。さあ李さん、行きましょう』と漁師は言った。
李は頷き、仰向けになり気を失ったウォンを放っておき、漁師と舟着き場を目指した。
暫くしてメイが浜辺を馬に乗り走っていると小屋が見えて来た。
メイは『こんな所に小屋があったのか』と思い、小屋の前で馬から降り、中に入った。
テーブルには、焼き魚の食べ残しがあった。
『食べてから、余り時間が立ってないな』とメイは思った。
階段を上るとウォンが仰向けに倒れていた。
『おい、ウォンどうしたんだ?』メイが聞くとウォンは立ち上がり、『分からん。突然、眉間が痛くなり、倒れた。後は覚えて無い』と言った。
『フム。たぶん、李の棍撃だろう。相手を棍で眉間を突き、脳震盪を起こさせる。ただ殺しは、しない。が眉間の麻穴を突き、倒す。奴か慧空でないと出来無い高度の棍術だ』とメイは言った。
『たぶん、奴は雨宿りして、雨が止んで小屋を出て行ったのだろう。海から舟で広東を目指したかも知れん。』とメイは言った。
『では我々も海沿いに舟で広東に行くか?』とウォンが言うとメイは『いや、それよりも海沿いに陸路、広東に行った方が良い。海沿いで探すのは難しいからな』と言った。
『そうだな。陸路なら馬で行けるからな』とウォンは言った。
『ところでカンは、何処にいるのだろう?』とメイは言った。
その頃、カンは港町にいた。
町には、お訪ね者、李英風の紙が貼ってある。
『兄貴は手回しが良いな』カンは思い、町中を歩いた。
『どうも、町に李は、いないな』とカンは思った。
『俺も浜辺に行くか』とカンは思い、浜辺を目指した。
『もうすぐ、広東ですぜ』と漁師は李に言った。
海はエメラルド色に輝いていた。
漁師は白浜に舟を着けた。
そして、『李さん。ここから歩いて暫く行くと街がある。馬も売っている。ワシは、福建に帰るから、ここから街に行って下さい』と漁師が言うと『ありがとうございました』と李は漁師に挨拶して、舟から降りた。
李は漁師から貰った地図を頼りに街に向かった。
将軍の屋敷
『将軍様。ただ今、カン様から連絡がありました』と言って、使いの者が将軍に手紙を渡した。
将軍は手紙を一読し、『フム。やはり海から広東に行ったか』と呟やいた。
『よし。兵を集結し訓練させろ』と言い、『李英風、今度は逃さんぞ』と将軍は呟いた。
李は地図を頼りに街に着いた。
まず、馬を買った。
そして、酒店に入った。
長い棍を持って店内に入った李に先客の視線が集まった。
娘が来て『ご注文は?』と聞いた。
李は『茶と饅頭を』と頼んだ。
先客は『あの男、李英風じゃないか』とヒソヒソと話した。
やがて、娘が茶と饅頭を運んで来た。
喉が渇いていた李は茶を一気に飲み干し、饅頭を口にした。
先客の1人が李の側に来た。
『あなた、李英風さんですね』と先客の1人が聞いた。
李は『そうですが、何故、私の名前を知ってます?』と聞いた。
『素晴らしい棍ですね。この様な棍を持っのは、李さんしかいないでしょう』と先客の1人が言った。
『そんな事、ありませんよ。こうした棍を持つ人は他にも、いるでしょう』と李は言った。
『そうでしょうけど、李さんは少林寺棍術の達人と広東にも伝わっています』と先客の1人が言った。
『そうですか?広東にも棍術の達人がいると聞いてますけど』と李は答えた。
『そこで、李さんにお願いがあるのです。私の名前はエンです』とエンが言った。
『どんな事でしょうか?』と李が聞くと『我々は、近くの武館の者です。是非、先生と李さんに会って頂きたい。いらっしゃいませんか?』とエンが言った。
『それは構わないのですが』と李が言うとエンは『ご都合がよろしければ、今すぐ参りましょう。茶と饅頭のお代は払わせて頂きます。さあ行きましょう』とエンは勧めた。
エンは茶と饅頭の代金を払い、李とエンを始め武館の門人は店を出て、武館に向かった。
やがて、皆は武館に着いた。
『暫し、ここで、お待ち下さい』とエンは言い、武館の中に入って行った。
暫くしてエンは門前で待っている李に『お待たしました。先生が是非お会いしたいと言ってます。さあ、門の中にお入り下さい』と言った。
李がエンに招かれ武館の奥の部屋に入ると体格が良く、髭を生やした男が椅子に座っていた。
『おお、これは李先生。一度お会いしたかった。お噂はかねがね聞いています。どうぞ椅子にお座り下さい。私はチャンと言います。よろしくお願いします』とチャンは言い、茶を勧めた。
『ありがとうございます。頂きます』と言い、李は少し茶を飲んだ。
『少林寺は大変だったみたいですね。それで李先生は、どうされるのですか?』とチャンは言った。
『完全に建物が破壊されていますので、あそこで少林寺を再興するのは無理だと思います。それで広東に来ました。少林寺再興に適した寺と再興の同志、また生きているかも知れない慧空大師達を探しています』と李は語った。
チャンは『それなら、良い寺が広東にあります。私の兄弟子で、今は托鉢して僧になってます。寺は難攻不落の場所にあるのでたどり着くまで大変ですが、
清の大軍が押し寄せても、守る事が出来るでしょう。皆、毎日武術の稽古をしながら、仏門の修行をしています。今日は李先生、ここでお泊り下さい。料理も用意しておきます。明日までに寺の地図を書いておきますので、行って下さい』と言った。
『有難き幸せ。是非お願い申し上げます』と李は答えた。
その夜、武館の窓から鳩が飛んで行った。
将軍は寝室で熟睡していた。
部屋のドアがコンコンと鳴った。
『何だ、こんな夜に。何があった?入ってこい』
将軍がベッドから起きると『将軍様。お休みの所、申し訳ありません。実は今、広東の武館の主から連絡が来ました。』
『フム。それで?』将軍が言うと『李英風は明日、宿を出て九龍を目指すみたいです』
『分かった。九龍に船団を向かわせろ』そう言って、
将軍は寝床に入った。
翌朝、李は朝日を浴びながら、広東の荒野を馬で疾走していた。
『おかしいな。地図を見ると、この道に入るはずだが』と李は呟やいた。
やがて、李は山中の滝に着いた。
『おかしいな。地図には滝など出てない。』
取り敢えず、李は川で頭と体を洗った。
そこに、通りがかりの男が来た。
李は『すいません。この辺に寺は無いですか』と聞いた。
男は『寺?寺何か無いよ』と言い去って行った。
『寺が無い?』李は男の言葉を信じれなかった。
取り敢えず、李は馬に乗り、山中を進んで行った。
空は透き通る様な青空で雲は白い。
だが、李の心は雲っていた。
『まさか、あのチャンと言う男。私を騙したのか』疑った。
そんな思いを抱きながら、李は山中を馬に乗り進んだ。
先に湖が見えた。が、良く見ると貯水池だった。
貯水池の水はコバルトブルーで美しかった。
しかし、次第に暗雲が立ち込め、ポツポツと雨が降ってきた。
『これは、いかん。雨宿りしよう』
李は生茂った木々の下に行った。
その時、馬の蹄の音が聞こえた。
馬は李の前で止まった。
馬から男が降り、李に近寄って来た。
『お主、こんな所で何をしている』と男は李に行った。『私は天空と言う僧だ。お前の名前は?』
『李英風と言います』と李は答えた。
『お主が李英風か。少林棍術の達人として武林に名を轟かせているな』と天空が言うと『名を轟かせているなど、とんでもない。上には上がいます』と李は言った。
『謙虚な性格だな。で、何が目的でここに来た』と天空は言った。
『少林寺を再興するためです』と李は答えた。
『そうか。気に入った。私の寺に来るが良い』と天空は言った。
李が天空に着いて行くと渓谷に出た。
『大人数では、ここを渡れない』と天空は言った。
『渡ろうとしても、1人ずつで泳がないと濁流で流されてしまう。我が寺は天然の要塞だ』と天空は李に言った。
李は頷ずき『では、少林寺再興の地にしたいと思います』
天空は『良かろう。当寺では皆、武術の鍛錬をしている』と語った。
『ありがとうございます。行ってみたいのですが』と李が言うと『ウム。ただし、山奥にあるので、行くのは困難ですぞ』と天空が言うと、李は『地図を持っていますが』と言い、地図を天空に見せた。
天空は地図を見て『武館のチャンの書いた地図だな。奴は将軍の配下だ。途中までは正しい。しかし、このまま行くと道に迷う。足止めをくう事になる。奴は今頃、将軍に貴殿の場所を報告しているだろう。では参ろう。ついて参れ。滝の中を行くのだ』と言い、滝に向かった。
李も天空に続いた。二人は滝の中に入って行った。
滝の中に入ると洞穴があった。所々にロウソクがあり、中は明るい。天空は洞穴の奥に進んで行った。李も続いた。
やがて、出口の日の光が差して来た。
二人が洞穴を出ると岩山だった。
細い登り道を天空は歩いて行った。李も続いた。
途中から山道になった。
『ここから参道になる』と天空は李に言った。
やがて、寺が見えた。
山門の中側で沢山の僧が武術の稽古をしていた。
天空が山門に入ると皆、稽古を辞めた。
『この方は少林寺の李先生だ』と天空が言うと皆、李に向かって、深々と一礼した。
天空は『さあ、中に行きましょう。ここは広東の九龍です。』と李に言い、二人は二列に並んだ僧の間を歩き、寺の奥に進んだ。
二人が寺の中に入ると1人僧が眼を瞑り、座禅していた。
天空は『和尚。お客様をお連れしました』と言った。
和尚が眼を開けると李は『少林寺の李英風と申します』と言った。
和尚は『フム。見る前から感じました。当寺を少林寺にされたい訳ですね』と言った。
李が『どうして解ったのですか?』と聞くと天空が『和尚は厳しい修行で千里眼を会得してらっしゃるのだ』と言った。
李は頷いた。
和尚は『よろしい。当寺も武術の稽古を修行としてます。李先生は棍術の達人でしょう。ただし、活人棍ですね。活人棍は慧空大師に学ばれたのでしょう。』と言った。
李は『その通りです』と答えた。
和尚は『慧空大師は生きていらっしゃる。ただし、広い海を隔てた、日本と言う大きな島で修行の日々を送ってます。はっきり申しますが、もう貴殿と会う事は無いでしょう』と言った。
李は『そうですか。しかし無事で良かったです』と言った。
和尚は『当寺は無門としている。形として門は、あります。しかし、それは仏門修行場の象徴です。少林寺とするには構いません。』と言った。
李が『分かりました。では、この場所に因んで九龍少林寺としたいのですが』と言うと、和尚は『宜しい』と答えた。
その頃、将軍の船団は広東に向かっていた。
『チャンの報告では、李は既に広東にいる様だ。まず、どこに舟を付けるかだな。その前に浜辺で待つカンを舟に乗せよう』と将軍は呟いた。
ウォンとメイも広東の浜辺に着いていた。
ウォンが浜辺で休んでいるとメイが馬に乗りやって来た。
『やはり、ここに来たか』とウォンはメイに言った。
『ウム。海沿いに広東に入るには、ここを通るしか無いからな』とメイは言った。
『厶。鳩が来た』ウォンが言うと、鳩はメイの腕に止まった。
メイは鳩の足に結んである手紙を読んだ。
『何と書いてある?』ウォンが聞くとメイは『カンからだ。将軍が船団で広東に向かっている。カンは広東の浜辺で船団を待っている、と書いてある。浜辺の場所も書いてある』と言った。
『よし。ここまで来たら、カンと合流しよう』とウォンは言った。
『解った。我々も船団に加わり、李の居場所を探そう』とメイは言った。
広東少林寺
和尚は『少林寺を滅ぼした将軍が広東に来ました。奴等は貴殿を探してます。いずれ、ここにも来るでしょう』と李に言った。
李は『私の事で、御迷惑かける訳には行きません。奴等の狙いは私だけなので』と言った。
和尚は『いや。奴等の狙いは貴殿だけでは、ありません。当寺の総力を持って迎え撃ちましょう』と言った。
カンが浜辺で休んでいるとウォンとメイが来た。
ウォンは『我々も将軍と共にしたい』と言った。
カンは『解った。そろそろ兄貴が来るだろう』と言った。
三人が浜辺で待っていると小舟が来た。
小舟に乗ってる男は『カン様ですか?将軍が、お待ちです。お乗り下さい』と言った。
カンは『ウム。この二人も参加する事になった』と言い三人は小舟に乗った。
この頃、李と天空を先端に武術精鋭の僧達が棍を持ち、九龍少林寺を後に出発した。
九龍少林寺は山中の難攻不落の場所にある。しかし、和尚の進言に依り、広東の浜辺で将軍が指揮する軍団と戦う事に決まった。
やがて、将軍の乗る船が広東の港に着いた。
将軍は兵士達に『まずは広東の山中を探索する様に』と指示を出した。
将軍とカン、メイ、ウォンの4人は李の行方を探す相談をした。
『奴の事だ。山中にいるだろう』と将軍は言った。
カンは『いや、兄貴。裏をかいて、浜辺に来る可能性もあるぞ』と言った。
将軍は『よし。山と浜辺に兵を分けて探索しよう』と言った。
李と天空を先頭に棍を持った僧達はびしょ濡れになり、滝をくぐり、山を下っていた。
『滝さえ、くぐりれば、山を下るだけだ。』と天空は言った。
李も頷いた。
将軍の船は広東の港に着き、降りた兵はウォンの部隊は山、メイの部隊は海岸を探索するため別れた。
将軍とカンは港町に陣取取った。
『李の奴、逃がさんぞ』と将軍は呟いた。
九龍少林寺
和尚『李先生は必ず勝つ。先生には邪心が無い。将軍は邪心がある。ブッダは心正しき者に味方する。阿彌陀佛』と呟いた。
ウォンの兵は広東の山を散り散りに登って行った。
『山道を塞げ』とウォンは兵に言った。
李と天空、僧達は山道を下って行った。
『李先生。ここからの道は登るも難しく無い。奴等が登って来ても不思議は無い。用心ですぞ』と言った。
『分かりました』と李は答えた。
メイは海岸沿いに兵を配置した。
将軍は『李は棍術の達人と聞く。が、俺の二丁剣には叶うまい。』と言った。
『兄貴。俺の三節棍も李は叶うまい』とカンは言った。
李と天空の視界に貯水池が見えて来た。
『あの貯水池を越えれば、いよいよ荒野に出る。李先生、奴等が待ち構えている可能性があります。いよいよですぞ』と天空は言った。
『分かりました』と李は答えた。
その時、『厶、あれは?』とウォンの兵が呟いた。
『李達だ』と言い、鳩の足に手紙を結び、飛ばした。
李と天空達は麓の街に着いた。
『ここで休憩し、様子を見よう』と天空が言った。
李、天空、僧達は街の酒店に入り、休憩した。
『厶、鳩が来た』将軍は言い、鳩の足に縛られた紙を読んだ。
『兄貴、何と書いてあるんだ』とカンが聞くと将軍は
『奴等は獅子山の麓にいる様だ。』と答えた。
カンは『そうか。兄貴、どうする?』と聞いた。
将軍は『よし、決戦だ。全兵を獅子山麓の荒野に集めよう。カン、ウォンとメイに連絡してくれ。』と命じた。
『解った。』とカンは言い、鳩の足に手紙を結び、ウォンとメイに放った。
日本
鎌倉
寺の中に慧空大師が座禅している。
『厶。李が将軍と戦う事になった。』と慧空大師は呟いた。
そして『彼なら少林寺を再興出来るだろう。解脱と涅槃を知る神人合一の境地の彼なら成就出来るだろう』と呟いた。
李と天空と同道した僧の1人が獅子山麓の荒野に偵察に行った。
『アッ。あれは』僧の眼に兵の姿が映った。
『間違えない。将軍の兵だ』と僧は思い、李と天空が休憩している酒店に向かった。
将軍を中心にカン、ウォン、メイは獅子山、麓の荒野に陣取った。
『少林寺の僧など武器は棍だろう。活人棍など言っているが、棍で剣には勝てん』と将軍は呟いた。
僧は酒店に着き、荒野で将軍の兵を見たと李と天空に報告した。
『いよいよ、決戦だな』と天空は言い、李は頷いた。
そして白樫の棍を布で拭いた。
広東に着いた李英風は九龍山に向かう。
そこで、難攻不落の自然の要塞にある寺を尋ね、ここを広東少林寺にした。
それを知ったカン、眼帯の男、賞金稼ぎの三人が広東少林寺に向かった。
そして、将軍の軍隊が広東少林寺に向かう。
最後に李と将軍が戦う。李が勝利するが将軍を殺して、しまった。
これにより、李は修行僧になった。
最後に李は活人棍の型を演武し、物語は終わる。
李は三人の男と戦う。




