続高手乱舞
李英風は故郷から少林寺に帰って来た。が、目にしたのは焼け跡になった寺だった。
寺の中に入れると多数の焼死体があった。
その中から、うめき声が聞こえた。
英風はうめき声の辺を探した。
見つけたのは酷い火傷した男だった。
『私は李英風。今、故郷から戻りましたが何があったのですか』
男は『李先生ですか。昨日、清の軍隊が来て、寺を壊し、火を着け、焼き払い、僧を虐殺して行きました。しかし、生き残った僧も、いるかも知れません』と言い、事切れた。
明末清初の中国
山中、朝日を浴び馬に乗って走る男がいた。
木々の葉を通して差す光が美しい。
『もうすぐ少林寺だ』と男は呟き馬を走らせる。
だが、山道を出た所で男は愕然とした。
遠くから見える少林寺は破壊され、焼け跡になっていた。
『何があったんだ』
李は境内に入り、焼け跡になり、破壊された寺の建物を見た。
そして、多人数の焼死体を見た。
その中で呻き声が聞こえた。
境内を歩いていると、うめき声を出している火傷の男がいた。
李は、その男に聞いた。
『李英風ですが、これはどうゆう訳です?』
火傷の男は、『李先生ですか?先日いきなり清の軍隊が来て、建物を破壊し、火を放ち、僧を虐殺しました。しかし、生き残った人も、いるかも知れませんが』と言って、事切れて死んだ。
李は、『生き残った人もいるかも知れない。』と呟き、眼を瞑った後、『少林寺を再興する。それが私の使命だ』と呟いた後、穴を掘り、火傷の男を埋めた。
そして、馬に乗り、破壊された少林寺を後にした。
その頃、派手な建物の門。武舘の看板。
建物の中で男が椅子に座っていた。
そこへ、男達が入り椅子に座った男の前で跪いた。
『将軍様。少林寺を壊滅しました』と男の一人が将軍に報告した。
『うむ。ご苦労』と将軍が言った。
『但し、正直申しますと僧が全員死亡したとは、限りません』と男が言うと将軍は席を立ち、『何!、レイ、死体を確認しなかったのか!』と言った。
『すみません。全員の死亡を確認しようと思いましたが、焼死体が多く確認出来ませんでした』とレイが言うと『早速、少林寺に戻り、死体を確認して来い』と将軍は叫んだ。
そして『特に李英風は少林寺最高の棍の名手、奴は少林寺再興に行動しかねる危険人物だ。
お前達が少林寺に行った時、奴は故郷に帰っていたと言う報告を受けた。奴は生き延びた筈だ。殺して首を持って来い』
『はい』とレイが言い、男達を引き連れて、部屋から出て行った。
男達が出て行った後、将軍の部屋に男が一人入って来た。
男は『どうした兄貴、騒がしいな』と言った。
将軍は『おお、カン。いつ帰った?』と聞いた。
カンは『さっきだ。少林寺の李英風が生き延びたらしいな』と言った。
将軍は『うむ。間違えない。奴は少林寺を再興する危険人物だ。お前も手を貸してくれ』と言った。
『手を貸すのは良いが、奴は、どこにいるんだ?』とカンは言った。
将軍は『たぶん、福建から広東に向かっているだろう。』と答えた。
『随分範囲が広いな。俺一人で探すには』とカンは言った。
将軍は『手下に探させる。見つければ、殺ってくれるな』と言った。
カンは『そうだな。連絡を待っている。場所が判れば、知らせてくれ』と言い、部屋から出ていった。
その頃、李は山中の川で顔を洗っていた。
洗った後、辺を見回すと、川の中で型の稽古をする娘がいた。
娘も李に気づき、お互いの眼が会った。
しばし、沈黙の後、李は娘に声をかけた。
『素晴らしい型ですね』
娘は『恥ずかしいです。まだまだ、修行が足りませんので』と言った。
そして、『そろそろ、朝の食事の頃です。父が待ってますが、宜しければ、ご一緒しませんか?』と言った。
李は『』
壮絶な戦いに勝利した李は、殺手を弔い、穴を掘り、埋めた。
そして、髪を剃り、頭を丸め、僧侶になった
その後、李は境内に出て僧侶が並ぶ中、棍を手に型を演じた。
『活人棍』
終劇




