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第15話 魔導人形・デッド・パペット

門の先に広がっていたのは、いかにも最後の部屋と言わんばかりの大きな空間だった。


さっきまでとは違い、装飾やら、色々と揃っている。


ここまでわかりやすいと逆に疑わしくなってくるレベルだ。


「一体、なーにが出てくんだ?ダンジョン主なんだから楽しめる相手がいいんだが……。」


「ナナ、前に何かいる。」


そのシノの言葉で止まる。


すると、それと同時に周りについている魔石が光り出した。


「ほぅ……演出もなかなかこってやがんな。」


「本当。無駄に凝ってる。」


これだけ凝ってるなら相当なものが出てくるんだろう。


そう思いながら前を見ていれば、それは姿を現した。


巨大な石の玉座に腰を下ろして、黒い人形。


だらんとしてはいるが、それからは異様な感じととてつもない魔力を感じた。


一言で言うなれば、不気味だ。


と、瞬間だった。


何も無かった顔がぐにゃりと歪み、顔が出現し、頭からは髪の毛まで生えてきた。


「きも!しね!」


悪寒を感じた俺は容赦なくショットガンの引き金を引く。


……が、弾は何も無い空間でピタリと動きを止めた。


何が起きてる?


なんで俺の攻撃が止められて……


「あれ跳ね返ってくる!」


言いながら、大盾を持ったフォルムに姿を変えて、俺の前に立つシノ。


瞬間に、シノの大盾に飛来物が直撃した。


「ちっ……一体あれはなんだ。攻撃が跳ね返されたのはなぜだ?」


「あれは激動の時代に作られた古代魔道兵器・デッドパペット。空間魔法で周りにバリアを張ってるから、攻撃がなかなか通らない。飛来物なんかは跳ね返ってくるから気をつけて。」


「昔のやつらはなんてもんを作り出しやがる。」


やつからは魔物の気配がする。


それもそのはず、魔力視を使うと胸の辺りで魔物だけに存在するはずの魔力核が埋まっていた。


「シノ。あいつは魔物なのか一応。核があるってことはあそこを攻撃すればいいんだろうが……。」


「うん。あれは魔物に分類される。装甲自体はアヴァルチウムで覆われてるけど、内側には色んな魔物の皮が使われた人工皮膚とか臓器ある。」


いわゆる生物兵器ってやつか……。


なかなか惨いことをしやがる。


昔の世界ではこういうことは普通、だったんだろうけどな……。


「いつも通り行くぞ。とにかく、攻めまくれ。」


「わかった。」


お互いに頷き合い、地を蹴る。


「デッドパペットは空間の壁を作れるけど全方位に張れるわけじゃない!だから、全面に当てるようにして!」


「了解だ!〝フレア・ベレト〟」


古龍みたいに魔法が無効ってわけじゃなさそうだし、全面に高火力で攻めるならこの武器が1番最適だ。


「燃えろ!」


引き金を引くと、前方を爆発的に炎が発射される。


それは、巨体であるデッドパペットの体の半分を飲み込んだ。


魔力増幅で火力を上げているおかげで、威力は最上級魔法よりも上だ。


それに何よりも初級魔法を行使する程度の魔力でこの威力を打ち出せるのが強い。


もちろん送り込む魔力が上がれば、威力は格段に上がっていくが、この部屋でそれをすると俺らごと巻き込まれる。


だから、この程度が今は限界だろう。


「〝轟雷雲〟」


デッドパペットを包み込むようにして、どす黒い暗雲が渦をまく。


次の瞬間には、とてつもない轟音と強い光が何発も部屋の中を響かせた。


「さすがだなシノ。」


「油断大敵。この程度じゃ終わらない。」


「油断はしてねーよ。単に思ったことを言っただけさ。」


そんな会話をしながら、デッドパペットがいたところを眺める。


着々とダメージは蓄積されてはいるだろうが、アヴァルチウム装甲なのだ。


シノが言うようにこの程度で弱るほど、この生物兵器は弱いわけが無い。


念の為、大盾に持ち替えておくか。


そうして、大盾に変化させて前に構える。


すると、暗雲の中で今までと違う光が現れた。


赤、青、紫色の光が増えていく。


それは次の瞬間に、大きな魔法陣へと姿を変えた。


「?!。こいつまさか……最上級魔法を同時発動する気か……?!」


「何とか防いで生き残って。」


同時に大きな魔力が解き放たれた。


言うなれば、災厄とでも言えるような攻撃だ。


炎が燃え盛り、水が俺らを飲み込まんと迫ってきたかと思えば、闇魔法が思考を鈍らせたり、時には攻撃として襲ってくる。


「こんの、クソッタレが……!」


浮遊魔法を行使して、炎魔法と水魔法を何とか避け切る。


闇魔法はディクシオンで防ぎつつ、常に思考超加速を発動させた。


これで少しは思考の鈍化も対処ができる。


言ってしまえば、光魔法があれば闇魔法はもう少し楽に対処が可能なのだが。


文句を言っていても仕方ないか……!


「こっちも数には数で対抗してやるか?〝出てこい!クルル!神千切!〟」


俺の背後に2体の魔物が出現する。


神千切に関しては、俺の浮遊魔法を共有しているため、空を飛ぶことが可能になっている。


「よし、お前ら。攻撃を避けながら、やつを確実に潰すぞ。」


「「ガウ!」」


宙を蹴り、襲いかかってくる攻撃を避けながらデッドパペットに接近する。


「〝テスタメント・アンダー・テイカー〟……おらよ!」


大鎌を振り下ろすが、当然のごとくびたりと何も無い空間に止められる。


「クルル!神千切!」


「「がァう!」」


クルルが、口を開けて圧縮させた熱の光線を右から放ち、神千切が〝天威雷撃〟をデッドパペットに浴びせた。


すると、そのうちの一つ、クルルの圧縮熱光線が直撃する。


3方向から狙えばどれかひとつは当たるわけか。


「なら……」


そのまま、少し距離を空けて大鎌に魔法を載せる。


「〝エアロサイス〟!」


振り抜けば、3つの風の刃がデッドパペットに向かっていく。


そして、そのまま1つが直撃した。


「……弱すぎるか。」


地道ではあるがダメージは少しは入っているはず……だが……。


ちまちまとこんなことを延々と続けている訳には行かない。


障壁を破って、第2の壁でもあるアヴァルチウム装甲を砕かなければ、大きなダメージは与えられない。


「仕方ないか。ゼルセオス戦までできる限り取っておこうと思ったんだがな。俺が作業を終えるまで、俺を守れお前ら!〝解析者〟」


大魔導人形・デッドパペット Lv2400 人形種「最上級モンスター」

h 2357852.0

s 3257684.0

v 5246315.0

a 0

m 3154215.0

mv 1258923.0


スキル・バッシブスキル

多重詠唱「上級」、魔力操作「最上級」、超自動MP回復「最上級」、耐久「最上級」、増幅「最上級」、絶対防御「最上級」、バーサーカー「中級」、ステータスブレイク「上級」、ヒューマンキラー「上級」、魔物創作「最上級」、聖天「上級」 、物理耐性大「上級」、魔法耐性小「初級」、魔力伝達「上級」、地形操作「中級」、炎魔法の極み、水魔法の極み、闇魔法の極み、時空魔法の上級


魔法・技能

炎、水、闇魔法の最上級まで使えて、かつオリジナルを作成可能。

時空魔法の上級までを使用できる。

ダークソウル〝対象魂を闇に染めて、操ることが可能〟


固有スキル

デスドールフェスティバル

〝一定時間ステータスを2倍にはねあげる。〟


固有魔法

デッドゾーン


アジリティが0。


やつは動かないで攻撃するから、速さも要らないわけか。


その分他の部分に割り振られている。


しかもアヴァルチウム装甲のおかげで防御が格段に上がっていやがる。


固有スキルは全ステータスが2倍にはねあがるやばい能力。


あれを使われて、生き残るのはなかなかに至難の業だろう。


その前にやらなければならない。


なら奪うスキルはやはり、空間魔法と多重詠唱だろうな。


「〝スキル創作・空間魔法の上級、多重詠唱〟」


これでやつの障壁を破ることは可能だろう。


しかも多重詠唱でやれる幅も増えた。


「まずは初撃だ、受け取れ。〝空間魔法・空間切断〟」


瞬間に、空間が歪みデッドパペットの障壁を破って、体に傷をつけた。


これは強い。


やつの障壁ごと切って進むとは。


と、真後ろからガキィン!という音が聞こえた。


後ろを振り向けば、剣と銃を持ったシノがいる。


「傷がついたのはいい。でも、余所見は厳禁。」


「はは、すまんな。助かった。」


そうして、俺とシノが再び横に並ぶ。


「さて、準備は出来てるかシノ。」


「もちろん。ここからは少し本気出す。まずは〝結界〟」


俺らの周りに薄い膜が作り出される。


これで、こいつの魔法攻撃を気にしなくても済みそうだ。


「〝ブレイクエレメント〟」


黒い稲妻が迸ったかと思えば、シノの左目が黒と赤の色に変わり、黒い稲妻がバチバチと駆け巡る。


まだそんな機能まで持ってやがったのか。


あと、どれだけの機能があるのか気になり始めてきたぞ。


「……まぁいい。行くぜ、お前ら。」


「うん!」「「ガウ!」」


俺らふたりと2匹が2方向にわかれる。


飛び回りながら、とにかく全面から殴る。


「〝インフェルノ〟、〝エアロサイス〟!」


「がァァ!」


右からは俺らの魔法攻撃が炸裂する。


それはもちろんのこと防がれる。


が……


「あなたの空間障壁なんて、所詮薄壁1枚。なんてことない。」


「グルル……。」


シノの超火力の銃撃と神千切〝天威雷撃〟を防ぐことは出来なかった。


直撃と同時にアヴァルチウム装甲が剥がれ落ちる。


「まだまだァ!〝空間切断〟」


大鎌を振り抜けば、空間障壁をすり抜けて着弾する。


すると、右側の顔の装甲も剥がれ落ちた。


1部が剥がれ落ちたなら、あとは簡単だ。


そこを集中して狙えばいい。


その間にも次々と攻撃は来ているが、結界により全て弾かれている。


攻撃を無視して戦えるというのはなんと楽なことか。


「〝空間切断〟、〝エアロサイス〟!」


「〝ブレイクキャノン〟」


直撃と同時に、はじめてデッドパペットが揺れた。


だいぶダメージが当たっている証拠か?


なら、もっと攻める!


「〝エアロサイス〟、〝空間切断〟、〝イグニス・ザ・オルテン〟!」


とにかく、デッドパペットに有効な攻撃を惜しみなく撃ち込んでいく。


同じようにして、シノも左側から神千切と共に攻撃を打ち込んでいる。


猛撃を浴びているデッドパペットの障壁は間に合わずに攻撃を通してしまっていた。


どんどんとアヴァルチウム装甲が剥がれていく。


このまま続けていけば確実にしとめられる。


……だが、そんな簡単にはやはり行かなかった。


突然、大きな魔力波が空気を伝わる。


「?!。お出ましってか……あのスキル。」


少しして魔力波が納まったかと思えば、今度はとんでもない圧を感じた。


試しに〝解析者〟でステータスを確認する。


大魔導人形・デッドパペット Lv2400 人形種「最上級モンスター」

h 4715704.0

s 6515368.0

v 10492630.0

a 0

m 6308430.0

mv 2517846.0


スキル・バッシブスキル

多重詠唱「上級」、魔力操作「最上級」、超自動MP回復「最上級」、耐久「最上級」、増幅「最上級」、絶対防御「最上級」、バーサーカー「中級」、ステータスブレイク「上級」、ヒューマンキラー「上級」、魔物創作「最上級」、聖天「上級」 、物理耐性大「上級」、魔法耐性小「初級」、魔力伝達「上級」、地形操作「中級」、炎魔法の極み、水魔法の極み、闇魔法の極み、時空魔法の上級


魔法・技能

炎、水、闇魔法の最上級まで使えて、かつオリジナルを作成可能。

時空魔法の上級までを使用できる。

ダークソウル〝対象魂を闇に染めて、操ることが可能〟


固有スキル

デスドールフェスティバル

〝一定時間ステータスを2倍にはねあげる。〟


固有魔法

デッドゾーン〝自身の全ステータス、4分の1のアンデッドモンスターを魔力の続く限り出し続ける。〟


ステータスがやばい。


明らかにぶっ壊れてやがる……!


もしかしたら、ゼルセオスなんかよりもステータスだけなら上なんじゃないか?


そんなことを考えていた瞬間に、デッドパペットからの攻撃は始まった。


デッドパペットの足元から黒い魔法陣が広がる。


それは直ぐに部屋の床全てを覆った。


「なんだこれ……?!」


「固有魔法。次々に出てくる。」


シノの言う通り、魔法陣からは大量のアンデッドモンスターが形成されていく。


中には空を飛行できるタイプの魔物まで現れた。


「この数に、デッドパペットの4分の1分のステータスを持ったモンスターが襲ってきたら、結界持たない!撃ち落としながら戦って!」


「4分の1ってか?!」


やつの4分の1ってことは少なくともHPだけで100万は超えてるってことだよな……。


化け物じゃねーかこの野郎!


「しゃぁねーな!やってやらァ!」


フレア・ベレトにまた持ち替えて、引き金を引く。


それと同時に炎最上級魔法の〝スカーレット・フレア〟を撃ち込んでいく。


俺もステータスは100万越えしてるんでな。


お前らと同等ぐらいにはやり合える。


飛んでくるやつを優先して撃ち落としながら、下の飛べない奴らを消していく。


たまに攻撃が漏れてくるが、シノの結界のおかげでダメージにはならない。


ほんと、シノ様さすがだ。


「〝フォース・ガン〟」


左側にいたシノは4つの銃を空中に出現させて、2本をデッドパペットへ、あとの2本を雑魚殲滅に使っていた。


しかも一つ一つの火力が高いのに、連射なんかもできるらしく、どんどんとモンスターが消えていく。


いつ見てもとんでもねー。


「試してみるか…この新しい破壊の力。」


右手を前につきだす。


「〝破壊の章 第4項 グランデス・ドルマゲドン〟」


瞬間だった。


部屋の天井に赤い巨大魔法陣が出現する。


そして、その上にいくつかの魔法陣が重なるようにして現れた。


これが、第4項か。


さっきは第2項を使ったが、こいつは第2項とは種類が違うようだ。


少し気になるのが魔法陣のデカさだが……この部屋でうって大丈夫なものだっただろうか?


ゴゴゴゴゴと部屋が揺れ始め、魔法陣からは細長い光が地面へと伸び始める。


同時に魔法陣から巨大な丸い惑星のようなものが姿を現す。


「おいおい、ちょいとこいつは範囲がデカすぎやしないか……?」


即座に俺はシノの元まで飛んでいく。


そのまま、シノを抱き抱えて下の壁の隅に着地した。


「ちょっとここで撃つものを間違えた!結界貼ってくれ!」


「ナナはもう少し自分の魔法とかの特性を確認したりした方がいいと思う。あなたと会ってから、確認したりしてるところ見たことない。」


「ばっか、お前。確認してるだろうが。敵で。」


「それは確認じゃなくて、実践。確認が面倒臭いからって敵で威力偵察したりするからこうなる。」


「……っ!もうわかったから!今後気をつけるから結界張ってくれ!」


はぁ……とため息を着きながら、立ち上がるシノ。


どうやら結界を張ってくれるようである。


俺はその前に神千切とクルルを元に戻した。


さすがにあいつらを巻き込む訳には行かないしな。


「〝断絶結界〟」


すると、周りの音が一瞬にして掻き消えた。


いや……正確に言えば、見えない壁によって遮断されたと言った方が正しいだろうか。


「これ、空間魔法の応用か?」


「うん。空間魔法と結界魔法を合わせた。だから、デッドパペットのより確実に強固ではある。」


「まぁ、お前が言うものなら問題は無いだろうな。そこは疑ってない。問題はだが……」


デッドパペットの方を見て、俺はため息を漏らす。


「やつは、俺のこんなちゃちな攻撃はものともしないだろう。この雑魚どもを殲滅したあとどうするかだ。」


「それに関しては問題ないと思う。多分、この後の行動は大体わかる。」


「なに?」


「私たちには魔法も効かなかったし、固有魔法も効かなかった。あとはアレの物理攻撃が来るだけ。それさえ防いでしまえば、あとは魔力爆発して自爆する。かなりの威力になるとは思うけど、結界があるから何とかなる。」


外側にいる雑魚とデッドパペットを狙い撃ちしながら、そういうシノ。


何とかなるなら、正直問題は無い。


「衝撃に備えろ。」


瞬間だった。


グランデス・ドルマゲドンが地面に触れたと同時に辺りが光に包まれる。


〝断絶結界〟のおかげでダメージと音は消えているものの、直撃した揺れまでは抑えられない。


しばらくの間、大地震のような揺れと光に見舞われたあと、少しづつ収まっていった。


そして、残ったのは俺ら2人とデッドパペットだった。


壁や地面にはヒビが入っていたりして、ボロボロになっていた。


デッドパペット諸共だ。


「やっぱりなかなか強力だな。破壊の力ってのは。アヴァルチウムも砕いちまうとは。」


「ん。火力がとんでもない。」


言いながら、結界を解くシノ。


さきの攻撃で多大なダメージを受けたせいか、デッドパペットが発動していた固有魔法も消えていた。


動きも今のところは見られない。


「これは……勝ったのか?」


「……それは無いと思う。魔力反応は完全に消失していない。」


「たしかに、ある……が……なんか様子がおかしくないか?減っていってるっていうか……。」


その時だった。


目の前に存在していたはずのデッドパペットが消えていて……気づけば、俺のすぐ真横にまで巨大な手が迫ってきていた。


「なっ……?!」


衝撃とともにがしりと掴まれる。


油断した……!


てか、こいつの速さはなんなんだ一体……?!


すばやさは0だったはずなのに。


「クソッタレが!!」


ショットガンに持ち替えて、顔面目掛けてぶっぱなすが、空間障壁によって全て防がれる。


「ナナを、離して!!」


シノも腕を切り落とそうと、魔法剣を出現させるが、切り落とすことは叶わなかった。


「切り落とせない!なんで……!」


そうして、何とか切り落とそうとシノが苦戦しているところだった。


部屋全体が光り出す。


否、部屋が光出した訳ではなく、デッドパペットそのものが光り出していた。


まさかこいつ、俺諸共吹き飛ばす気か?!


「っ!調子に乗るなよ、このデクが!〝オルニクス〟!」


ショットガンを変形させて、照準を心臓部に合わせる。


こいつには魔物と同じく魔力核があるってのはわかってる。


なら、そこをこいつで撃ち抜いてやればいい。


この図体で、核が極小ということは無いはずだ。


まぁ、だとしても分裂、分散のスキルが入っているからな。


当たる可能性は大だ。


とくと、俺の銃の威力を味わいやがれ!


轟音が鳴り響き、一瞬のうちにデッドパペットの心臓部にかなりの大きさの風穴が開いた。


すると、少ししてデッドパペットの力が弱まり、掴まれていた手から開放される。


同時にズウウン!と後ろに倒れ込んだ。


「はぁはぁ……ぶねーな……。危うく死ぬところだったわ、ほんとに……。アヴァルチウムの装甲が破壊の力で剥がれてたおかげだな。」


「良かった。何とかなって。」


宙からシノが降り立つ。


「すまんな、心配かけた。俺も体全てが消えるほどの攻撃が来たらさすがに死ぬからな。」


「うん。気をつけて。次のゼルセオスに関してはどういう攻撃を仕掛けてくるか分からない。」


「わかっているさ。油断するつもりは無い。」


ゆっくりと立ち上がって、肩に武器を担ぐ。


「さて、ここから出るにはどうしたらいいんだろーなぁ。」


「どこかに転移の魔法陣があるはず。」


そうして、周りを見渡して、それらしきものをデッドパペットが座っていた椅子に見つけた。


なるほど。


デッドパペットを倒さないと、分からないようにしていたのか。


厄介な仕組みにしやがって。


俺ら2人はそれに近づいて、何も問題がないか調べていく。


「……問題なく起動すると思う。これなら上に行ける。」


「ならいい。いつでも行く準備は出来てるし、始めちまうか。」


「わかった。」


シノが白銀の魔力を魔法陣に流し込んでいく。


すると、魔法陣が淡く光り始めた。


「準備はいい?」


「ああ。」


いざ、転移魔法を発動させようとした時だった。


倒れていたデッドパペットの体が異様な動きを始めた。


一体何が起きて……


そして……一瞬のうちに俺らの視界は白い光に包まれるのだった。

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