第五話 EX級ハンター
大変長らくお待たせしました。これからちょっとずつ投稿していきたいと思っております。
葵は女の子を庇う様にして立っていた。俺はすぐさま夜刀神でモンスターの腕を切り落とした。学校中に蔓延っているモンスターはオーガの様だ。
「葵、大丈夫か?」
「お兄ちゃん!来てくれたんだね。うん、私は大丈夫」
「わ、私も大丈夫ですッ」
「そっか、俺はこの学校にいるモンスターを全て倒さないといけないから外に避難しておくんだ」
「わかった。気をつけてね、お兄ちゃん」
「おう」
それからはすぐに片付いた。オーガ自体Cランクのモンスターなので俺の敵ではない。すぐに葵の元へ向かう。
すると、葵の側には会長がいた。
「佐藤会長、来てたんですね」
「うむ、君の初仕事だからじゃからな。まぁ用はそれだけじゃないのだかな」
「他に用事ですか?」
「あぁ、だがここで話すのもいかんじゃろ。協会に来てくれ、妹さんも一緒で構わない」
「分かりました」
俺と葵は用意されていた車に乗り込み協会本部へと向かった。それほど遠くはなく数十分で着いた。
「それで話なのじゃが、ギルドに入る気はあるのかね?」
「ギルド…ですか…」
「今や上級ハンターはどこかのギルドに所属するか、自分で作っておる。君もいつまでもソロと言う訳にもいかまい。考えてはみてはどうかの」
「そうですね…考えておきます」
「うむ、それと頼みたい事があるのじゃが…」
「頼みたい事ですか…?」
「最近新しくゲートが出現したんじゃが、それが金ゲートなんじゃよ。もう一人EX級ハンターに行かせることになっとるのじゃがどうかの?」
「金ゲートですか…、因みにそれってどこですか?」
「日本海沖の孤島じゃ。ゲートに入った職員が瀕死の状態で更に恐慌状態で出てきて大変じゃったのじゃ」
「そうですか、わかりました」
「本当か!助かる、ありがとう」
「お兄ちゃん大丈夫なの?」
「あぁ心配しなくても大丈夫だ」
* * *
初めて金ゲートをみるが俺は黒ゲートを2回経験していたので特に何も感じなかった。俺がもう一人のハンターを待っているとヘリに乗ってやってきた。
「あなたが最近EX級ハンターになったて言う篠森くんかしら?」
「はい、あなたは真希さんですよね?」
「あら、私の事をしっているのね、光栄な事だわ」
「いえ、そんな事は」
「いいえ、貴方の活躍は聞いているわ。会っただけでわかる、貴方すごく強いわ。私が勝てる筈がないくらいにね」
「真希さんも十分強いですよ、それに僕より先輩何ですから経験はそちらの方が豊富ですよ」
「あら、ちゃんと先輩を立てれるのね、偉いわ」
「ありがとうございます、では早速入りましょうか」
「ええ、そうね」
俺から先に入り後から真希さんが入ってきた。ゲートの中は孤島だった。入る前の孤島に似ているが違う。それは目の前に異様な雰囲気を放つ鳥居があり雲の上まで階段が続いていた。
「これは大変ね、乙女にはきついわね」
「大丈夫ですよ、ライジン」
俺は夜刀神からライジンを召喚し、真希さんの手を取る。
「凄いわね、これは貴方の能力なの?」
「まぁ、そうですね。厳密に言えば違いますけど」
「ふ〜ん、まぁいいわ。それより貴方結構いい体してるのね」
そう言って真希さんは後ろから抱きついてきた。大きな山二つが俺の背中に当たって息が耳に当たっているくらい密着していた。
「ちょ、ちょっと真希さん?!」
「ふふ、ちょっとからかってみただけよ」
「もう、心臓に悪いからやめて下さいよ」
軽い冗談を言い合いながら上へ登っていく。ライジンのお陰ですぐに頂上まで着いた。
するとそこには神社のようなものがありその目の前に天狗が胡座をかいて座っていた。
「若造がまたきたか、何をしても我の前には塵に同じ。かかってこい!」
「先ずは先輩から行かせてもらうわよ!」
そう言うと真希さんは一本の槍を召喚した。そして、目にまとまらぬ速さで相手の急所を突いていく。しかし、そのどれも再生して致命傷ににはならない。
「チッ…しぶといわね…」
「大丈夫ですか?」
「ええ、もう少し待ってちょうだい」
先輩なりにカッコつけようとしているのだろうが相手が相手なだけに苦戦しているようだ。そして遂には弾かれてしまった。
「きゃっ」
尻餅をついた真希さんに天狗はすかさず追撃しようとするがその前に天狗の体に縦の線が入り真っ二つになる。
「す、凄い…」
だが、すぐに再生して元の体に戻る。
「ほう、この我がその太刀、見えぬとわな。やるな若造」
「ここからは俺が相手だ」
俺は神速を剣に付与し、相手に斬りかかる。天狗は粉々になるがそれでも再生する。
「チッ…どんな体してんだよ」
俺は剣速を更に早め塵の大きさまで砕いた後黒炎で燃やした。黒炎は闇皇龍のスキルだ。
「ふぅ…こんなもんですかね」
「か、かっこいいじゃ無い…」(こんな子供に心動かされるなんてどうかしてるわ私)
「ありがとうございます。先輩もカッコよかったですよ」
「そ、そう。ならいいんだけど」
俺達はもうこれで終わりだと思っていたがどうやら違うらしく咆哮が聞こえた。それと同時に雷雨に変わりボスが姿を現す。
「なにあれ…」
見た目は虎にそっくりなのだが大きさが異常で、恐らく前兆60メートルはあるだろう。俺はライジンに攻撃をするよう命令し攻撃したが難なく躱されライジンは反撃を喰らっていた。
「俺が敵の攻撃を全て捌きます。真希さんは弱点を見極めて攻撃してください!」
「わ、わかったわ」
俺は前にでて、夜刀神で前足による攻撃を捌いていく。真希さんにヘイトが向かないようたまにカウンターを入れながら捌いていると遂に弱点を発見したらしくそこを重点的に攻撃し始めた。
だが、明らかに攻撃力が足りない。これじゃジリ貧だ。俺が前足の攻撃を弾き飛ばし弱点であるコアを真っ二つにした。
「大丈夫でしたか真希さん」
「ええ、ありがとう。これで私がEX級ハンターになってから調子に乗っていたのがわかったわ」
「そんな事ないですよ、今回はたまたま相手が強かっただけで…」
「でも、あなたがいなければ死んでいたのは私。だから今日から貴方の彼女になるわ」
「…は?ハァァァァァァァァァァァ!?!?!?」