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最弱だった俺は最強へと成り上がる  作者: 龍神
レベルアップ編
2/5

第二話 覚醒

今日が終業式だった葵は昼頃に家に帰ってきていて、ふとテレビをつけた。すると、ブレイクゲートが発生したとニュースになっていた。葵はまたか、と思い消そうとしたがある事に気づく。それは自分の兄である龍也がそのゲートの中にいると言うことだ。しかもそれだけではなく今までに現れたことがなかった黒ゲートだと言うのだ。


葵は心配になり、急いでゲートへとむかった。




















* * *


俺達は今、大きな扉の前に立っていた。ここまで来るのに苦労はしなかった。何たってここまでの道は全て一直線であり、モンスターもいなかったからだ。そして、この扉にたどり着いたのだが、明らかにおかしい。魔力がない俺でも感じられるほどの濃い魔力がこの扉の奥から溢れているのだ。


「お前達、これは死ぬかもしれねぇ。だが、ここで逃げるのは俺の性分に合わねぇ。お前達はどうする?」


「もちろんついていきますよ!」


「俺達を舐めないでください!」


「一生ついていきます!」


みんな異口同音に行くと言っている。正直言って俺は入りたくはないが仕方がない。心のどこかでこの人達ならば大丈夫だと思っているのだろう。


ギギギギギと重い扉が開く。全員が入るとゆっくりと閉まり開かなくなった。そして各々正面にいるモンスターを睨む。俺は恐怖のあまり腰が抜けてしまった。


「よく来たな。人間共よ。我は八皇龍が一人、闇皇龍である」


「チッドラゴンか、お前達全力で行くぞ!」


「「「「「おう!」」」」」


一斉に全員が飛び出していく。闇皇龍も攻撃を始める。腕を一振りするだけで人がどんどん死んでいく。またもやこの光景を見る事になるとは。俺はただ恐怖のあまり動けなくなっていた。気がつくともう竜胆さん含め五人しか残っていなかった。


「これはまずいな。ここで死んだら妻や娘ともう会えないのか…いや、そんな事は絶対ない!こいつを倒し生きて帰るぞ!!!!」


「愚かな。これだけの戦力差でよくそんな事が言えるな。これでお前達も終わりだ」


死ぬ。俺でもそう思った。しかし、俺の目の前にボードが出てきた。


「なんだ?クエスト?」


ボードにはクエストと書いてありクエスト名は「世界を闇で包む者」と書いてあった。難易度はEX。俺は何を思ったのかクエストを開始した。


『クエストの開始を確認。ステータスを固定します』


俺は走り出していた。竜胆さんを助けるために、もう二度と目の前で人を死なせない為に。


「やめろおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


「まだいたか。む?ハッハッハ!魔力が感じられんな。もしかしてないのか?我に立ち向かう勇気は讃えよう。だが、勇気だけでは我には勝てんぞ!」


俺に向かって腕を振り下ろす。腕は俺に直撃し、後ろの壁まで飛ばされる。ぶつかった衝撃で気を失いそうになったが、何とか耐え、また向かう。


「な!?生きているのか?」


「龍也!何してるんだ!」


「竜胆さん!次は僕があなたを助ける番です!」


「馬鹿野郎――」


まだ何か言っていたが聞こえなかった。俺は自分自身さっきの攻撃を無傷で耐えた事に驚いていた。ステータスを見てみる。 




名前:篠森 龍也

年齢:16

レベル:1(固定)

体力:5/5(固定)

魔力:0/0(固定)

筋力:3(固定)

防御力:2(固定)

俊敏:1(固定)

精神力:5(固定)


〈スキル〉

なし


〈称号〉

なし



なんだこれは!?ステータスが固定されてる。なるほどこのお陰か。なら今俺は無敵ってことか!


そこから俺は出来るだけ攻撃を避けながら相手に攻撃を与えていた。と言っても筋力は少ないし魔力も無いので本当に微々たるものだった。


「くそ!何故我の攻撃が効かんのだ!」


あれから数時間たち、それなりに体力が削れてきているのか段々と闇皇龍に余裕が無くなってきている。俺も心身共に限界が近い。最後の最後に今出せる最大の力を込めて殴った。


「グウオオオォォォォォ!!!!」


断末魔を上げ闇皇龍は倒れた。 


「倒した…のか?」


「龍也!」


俺は疲れから気を失った。



* * * * * *



「んん…ここは…?」


「お兄ちゃん!」


「起きたか龍也」


「葵…それに竜胆さんまで。どうしたんですか?」


「グス…死んじゃったのかと思ったよぉ」


「?どういう事?ていうかここ病院!?」


「あぁ実はな―――」


竜胆さんからこれまでの事を話してもらった。なんでも、俺が闇皇龍を倒した後、扉が開き、出口が出現したらしい。そこで竜胆さんが俺を担ぎ、生き残った仲間達と出てきて、俺を病院に連れてきてくれたらしい。


「あ、ありがとうございます」


「何言ってるんだ。礼を言うのはこっちだ。ありがとう。そして葵ちゃん、すまなかった!」


「ど、どどどどうして私に謝るんですか!?」


「君の兄を危険に晒した挙句、自分ではどうしようもない敵を討ち俺達を救ってくれた。葵ちゃんには相当心配かけたな」


「もぅ…本当ですよ…」


「葵、心配してくれてありがとう」


「うん」


「さてと、俺はこの後協会に行って報告しないといけないからここら辺で失礼するぞ」


「はい、ありがとうございました」


竜胆さんは退出し、妹も帰って行った。そして、一応の確認でステータスをひらく。





名前:篠森 龍也

年齢:16

レベル:1

体力:5/5

魔力:0/0

筋力:3

防御力:2

俊敏:1

精神力:5


〈スキル〉

剛力 刀神術 最後の一撃 格闘神術 神速 状態異常無効


〈称号〉

覚醒者 最高難易度クリア者 ドラゴンスレイヤー



ワーオ。なんか凄い事になってる。


『ステータスを固定していたため、経験値を取得出来ませんでした。クエストクリア報酬があります、受け取りますか?』


これがいわゆるナビってやつか。


「受け取るよ」


『確認。神話級武器、夜刀神を獲得。続けて神話級装備、闇皇龍のローブを獲得。』


やばい、やばい!神話級なんて国宝級じゃないか!それも二つも同時に。たしか神話級の武器やら装備を持っている国は日本、アメリカ、ロシア、イギリス、ドイツだけだった気がする。そのどれも一つずつで個人で神話級を二つも持ってるのなんて俺だけだよね…。


数日後俺は退院し、家に帰った。しばらくの間誰にも言わないようにした。


そして、いつしか俺は一人でゲートに潜るようになっていた。そんな俺を葵や竜胆さんは心配してくれたがいつも無傷で帰ってくるので、驚き半分嬉しさ半分と言ったところだ。


そんなこんなしているうちに俺のレベルが上がった。






名前:篠森 龍也

年齢:16

レベル:2

体力:1500/1500

魔力:1000/1000

筋力:1500

防御力:500

俊敏:2000

精神力:300


〈スキル〉

剛力 刀神術 最後の一撃 格闘神術 神速 状態異常無効


〈称号〉

覚醒者 最高難易度クリア者 ドラゴンスレイヤー



俺は目を疑った。このステータスは一般の人で20レベル相当のステータスなのだ。因みに現時点での最高レベルが150で、そこに到達した人達は皆覚醒者で国家権力を持つ。残念ながら日本にはまだいない。


そして今日もゲートにソロで潜る。今日は青ゲートに行くつもりだ。葵には反対されたが大丈夫だといって無理やり来てしまった。後で謝ろうと思い、ゲートに入った。


ゲート内に入ると草原が広がっていた。すると下位竜種(ワイバーン)が襲ってきた。俺はそれを交わすと夜刀神を腰に装備し真っ二つに切った。この武器は刀だった。神話級なだけあって相当な切れ味である。見ての通り下位竜種が真っ二つだ。


何回か使って気付いた事がある。この刀、ただの刀ではなく特殊能力がついているのだ。その能力はこの刀で殺したモンスターを召喚できる、と言うものだ。これは中々使える能力で一対多数の時に負担が軽くなる。そしてもう一つ自分のレベルについてだ。俺はレベルを一つ上げるのに相当な量の経験値が必要になる。普通だったらレベルが上がるごとに必要経験値が増えていくのだが、俺の場合は必要経験値が多い代わりにそれ以上増える事はないみたいだ。5レベルまで上げて気付いた。因みに今のステータスは




名前:篠森 龍也

年齢:16

レベル:5

体力:6000/6000

魔力:4000/4000

筋力:6000

防御力:2000

俊敏:8000

精神力:1200


〈スキル〉

剛力 刀神術 最後の一撃 格闘神術 神速 状態異常無効

一刀両断 

〈称号〉

覚醒者 最高難易度クリア者 ドラゴンスレイヤー




このステータスではもうS級ハンター並みだ。

次は闇皇龍の衣だがこれは闇魔法なるものが使える。これも色々と便利で攻撃にも使えるし、防御にも使える。おまけには収納も出来ると言った万能装備だった。


そして、しばらくレベル上げをしていた矢先、あるものを発見した。




―――広い草原にポツンとある黒いゲートを。








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