死んだら地球のアセンションを手伝うことになりました
――あっこれは本気でやばい。
アスファルトの感触を顔で感じながら、自分がうつ伏せに倒れていると気付いた。
全身全体に力が全然入らず、指先の感覚はすでにない。
ただ、腹をかきむしりたくなるほど痛みと熱さが体の中に存在している
――痛い、痛い、痛い、痛い、熱い、熱い、熱い、熱い。
声を上げようと口を開いた瞬間、こぼれ出たのは血の塊だった。
ーーこれってやばい
うっすら目を開けると、左足がなぜか肩の近くに見えている。足が変な形に折れているみたいだ。身体の周りには大きな鉄骨などが散乱している
――えっ鉄骨
身体が全く動かなかない。かろうじて動いた手が腹部に向かい、そこにあり得ない感触を得て、納得がいく。
――まじか、刺さってるのかよ。
大きな鉄骨が腹を突き刺し貫通している
どうりで熱いと感じるわけだ。『痛み』を『熱』と錯覚しているらしい。
つまるところ、どうやら人生の『最後』というやつに直面したようだ。
理解した瞬間に急速に意識が遠のいていく。
さっきまでのた打ち回るのを強要していた『熱』すらどこかへ消え去り、不快な血の感触も内臓に触れる手の感覚も、全ては遠ざかる意識の付き添いとして連れていかれる。
ーーああ〜ここで死んだら家族に申し訳ないな〜
家族が悲しがっているのが目に浮かぶ
ーー申し訳ない。
あたりが急に暗くなってきた
ーーいよいよここまでか・・・
世界が暗転した
ーーえっ!ここはどこだろう?
ーーさっき鉄骨が落ちてきてそれが腹に刺さっていたはずなのに?
ーー夢?
「いやいや夢ではないぞ。確かにさきほどお前は死んだ」
真っ白い何もない空間の中に一人の老人が立っているのが見えた。
ーーえっ!誰なの?
正直誰か全然わからない。目の前の老人は知り合いではない
「そう驚くなわしはお前さんの言葉で言うと神様じゃ」
白い空間の中でゆっくり話す老人は微笑んでいる
ーー神様ってどういうこと?
よく見るとどこまで続くかわからないくらい広い白い空間が続いている
「まあお主は神様の存在をなんとなく気づいておったろ?」
老人をよく見ると金髪で目は青色。ヨーロッパ系の顔立ちをしている
ーー神様かどうかはわからないけど、見えない世界にいる存在は仕事柄感じていた
自分の手をよく見ると薄く透けている。
「そうじゃ神様と呼びよる人が多いからな地球は」
老人の衣装は真っ白なゆるい感じの服装だ
ーーでは私がいつも祈っていた神様があなたさまということですか?
「う〜んちょっと違うのじゃよ。お主の表現で言うとわしは神様というよりも宇宙人と言った方が近いかもしれんの」
ーーえっ宇宙人?
「簡単に言うと住んでいる次元が違う生命体じゃ」
少し困ったような顔で老人は答えた
ーーー次元と言いますと?
蛍光灯がないにもかかわらずこの空間は白い光で溢れている
「ちょっと難しくなるが・・・今までお主がいた世界が3次元じゃな 空間を縦・横・高さの3つ座標で表せるという感じじゃ。お主が生活したからわかりやすいじゃろうて」
私たちが住んでいるのが3次元ということはわかっている。これに時間を加えると4次元になると知識では知っている
ーーまあ3次元はわかりますよ
そもそもこの白い空間は3次元なのかそれとも他の次元なのかよくわからない
よく目をこらすとうっすら色々歪んて見えている。
目を凝らしてよく見ると後ろがどんどん同じ空間が分裂している。ちょっとしたミラーハウスみたいだ
「先ほどの話じゃが宇宙には3次元以上の世界が多くある。わしが知っている限りで最高14次元まであると認識しておる」
ーー言葉ではわかるのだが全く理解でない。
3次元でしか生きていない自分がかろうじてイメージできるのは4次元までで5次元さえよくわからないのに14次元など理解できるはずがない
「お主がいつも祈りを捧げていたのはこの14次元に住んでいる宇宙人じゃな」
老人は良い目をしているな的な感じで微笑んでこちらを見ている
ーーーはあ・・・
「まあ3次元の住まいのお主に14次元といったところで想像もできん世界なんで気にせずとも良い。先ほど質問なのじゃがわしは14次元の宇宙人ではなく、お主達3次元よりも高次元に住んでいる宇宙人じゃ。お主が言う「神様」ではないが・・・わしを神様として祀っている人々も確かに存在するから神様といえば神様じゃな?」
ーーでは神様という呼び名で良いのでしょうか?
「まあそんなとこじゃな」
でお聞きしたいことがあるのですが
「まあそんなに急ぐでない、だいたい聞きたいことはわかっておるからわしから説明してやろう。まず大事なことじゃがお主はすでに死んでおる」
ーーですよね
腹に鉄骨が突き抜けてる状態では当然死んでる
ならここはどこなんだろう?
「次はここがどこかということじゃが、ここは幽界じゃな。死んだ魂が次の転生先に行く前にちょっとお主にしてもらいたいことが会ってここで呼び止めたのじゃ」
私にしてほしいこと?ただの占い師である自分ができることなど限られていると思うのですが・・・
「まあ聴け、まずは宇宙の成り立ちから解説するからの」
ーーーはあ
「宇宙は様々な宇宙人が住んでおる。地球だけが知的生命体が住んでおるわけではないからな」
まあ宇宙は広いから多くの知的生命体がいることは前から言われていたし、最近ではアメリカの国防省が未確認飛行物体を認めた記事を読んだりしていたのでそこはすっと理解できる。
「わしらはわしらよりも高次元の宇宙人から多くの種や惑星を本来の役割に導きなさいということを言われておるのじゃ」
ーーそうなんですね
「ちなみに本来の役割というと地球の言葉で言うと『自分として生きる』という感じじゃな」
ーー自分は人生でできていたのかな?
「まあまあな感じじゃな」
おっと心の声が筒抜けだな。とありあえずまあまあな生き方だったらしい
ーーありがとうございます。
「本来の役割に多く種を導くというのが我らの仕事なのじゃ」
ーーありがたいお仕事ですね
「まあ我らのためでもあるからな。ただ当然簡単ではないのじゃ、今回は簡単に思っておったのじゃが宇宙人にも様々な考え方の宇宙人がいて地球の場合は2つの宇宙人陣営がが対立しておるのじゃ」
ーー2つ宇宙人達
「そうじゃこの宇宙人R連合と宇宙人P連合という宇宙人たちじゃ。2つの陣営たちは悪い奴ではないのじゃが、それぞれやり方や考え方が違うのじゃ」
と言いますと?
「経営者にも色々あるじゃら?良い結果を得るために社員に成長してもらってからその結果として会社を良くしていこうと考える経営者もいれば、あくまでも考えるのは経営陣の仕事で、一般社員は馬車馬のように働かせることが重要だと考えるような経営者。」
ーー確かに経営陣次第でブラック企業にもホワイト企業にもなる。
「だが経営者というものは最終目的は皆一緒なんじゃ」
ーー経営拡大?もしくは永続企業への挑戦ってとこかな?
「うんうんそうじゃな」
うん?となると宇宙人たちも最終目標は一緒ということですか?
「そうじゃ。P人連合ももR人連合もも最終目標は一緒じゃ」
最終目標はでは何ですか?
「アセンションじゃ」
アセンションですか・・・
「地球のアセンションがわしらの最終目標なのじゃ」
アセンションとは別名次元上昇と理解しているが何がどうやってアセンションするかは全くわからない
ーーアセンションするためにはどうした良いのですか?
「アセンションをするためには地球すべてが『調和』する必要があるのじゃ」
ではすべてが調和したならアセンションに至るということですか?
「まあそんなとこじゃな。正確に言うと地球にあるありとあらゆるものが調和に必要ということじゃ。その調整をどのようなやり方でするのか?という方法がP星人とレR星人では違うということじゃ」
アセンションをするために2つの陣営のやり方が違ってい対立しているという感じかな
ーー他の宇宙人はいないのですか?
「いいやおるぞ〜いろいろな宇宙人がいるが概ねどちらかの陣営に属していると考えてもらって良いな」
なるほど〜うん?世界の仕組みはわかりましたが・・・どうして私が聞かされたのでしょうか
「それはなこのまま行けば2025年に地球は木っ端微塵に砕け散ることになるからじゃ」
ーーはああ!地球が木っ端微塵!えっどういうことですか?
「言葉そのままの意味じゃ。ゲームでいうところでは最終リミットが2025年なのじゃ。2025年を過ぎると地球は復活できないくらいボロボロになってしまうのじゃ」
そんな・・・
「わしらもかなり色々試行錯誤したんじゃが・・・何をどうやっても2025年までにアセッションができないのじゃ」
神様でも無理なんですね
「まあ神様といても宇宙人じゃから万能ではないからな。残念ながら我らの力だけでは2025年の崩壊は防ぎきれんのじゃ」
どうしてそうなったのですか?
「簡単な話じゃ、このままではアセンションができない思った片方の陣営が盤面をひっくり返すのじゃ。」
どういうことですか?
「お主にわかりやすく説明すると・・・・シミレーションゲームがあるじゃろ?お主の知識に合わせるとシムシティというゲームが近いかな?時代が進んでいくと色々な問題が起きてそれ以上発展しなくなる場合があったじゃろ?」
ありましたね。ゲームの終盤になればなるほど1つの問題を片付けてもまた別の問題が起きてきてそれらが複雑に絡み合って何をどうやっても解決しないような場面がありました
「そうじゃろ?終盤になればなるほどそうなるのじゃ」
それが
「それと同じようなことが今の地球なのじゃ。アセッションをするにしても今の地球はめちゃくちゃに絡み合って何ともし難いのじゃ。そんな状態が長く続いたらお主ならどうする?」
まあゲームでしたら諦めてリセットして再スタートしますね
「じゃろ?それが片方の最終的な考え方じゃ」
つまり?地球をリセットするということですか?
「まあそんなところじゃな」
確かにゲームの終盤で何をやってもダメならリセット押したくなる。
「まあ正確に言うと、このまま進むといい具合のところまで行くのじゃ。でわしらも大丈夫と思ってアセンションをしようとしたらエラーが起きてしまい、結果アセンションができない状態が今も続いておるのじゃ。わしらはどこでエラーがあるのかを探しておるのじゃが・・・」
ちなみにリセットでどうなるんですか
「簡単じゃよ〜大津波や地震で今までの文明は一夜で崩壊じゃて、過去も同じようなことがあったから今回もリセット自体は簡単じゃな。ただなここまでやったからもったいないというとも思っておるんじゃよ。」
ですよね〜ただクリアーできな終盤ゲームほど面白みに欠けるものはないのは確かか・・・
うん?で結局話はわかりましたが私が今ここにいる理由は?
「お主を呼んだ理由は、アセッションができないエラーの原因は大まかな特定はできておるのじゃが細かな部分のエラー発見ができておらんのじゃさすがにわしらも細かいのは苦手での・・・そこで細かなエラー発見は地球人自身にやってもらおうと考えておったのじゃ」
エラーを発見する?
「そうじゃ。エラーを発見をするためにお主は呼ばれたのじゃ」
えっ・・・ちょっと待ってください。エラーの発見と言われても何をどのようにすれば・・・
「まあそうじゃろうな・・・わしらも今の時点では何を発見すれば良いのか細かなところまでは分かっておらんのじゃ」
ならなんで・・・
「まあまあ焦るな。今から説明する。お主は占い師じゃな?」
スピリチュアル占いなどでYESNOの診断はしておりましたが・・・
「そう!それがあながち間違ってはいなかったのじゃ。確かにお主は言葉を聞き取れたり、わしらの姿を捉えるという能力には秀でていないのじゃが、単純な我らへの確認事項はあながち間違っておらんかったのじゃ」
よく聞かれたのがクライアントさんの質問にYESNOでお答えはしていましたが・・・
「お主でいうところの占いじゃな、結構当たっておったろう?」
確かに自分的には結構当たっているという感じはありましたが、タイミングや情勢で100パーセントではなかったと思ってましたが・・・
「欲張るでない、100パーセント当たるなぞ地球人である時点で無理じゃ」
100パーセントは無理だったのか・・・自分的には7.8割くらいの的中率と自負していた
「80%はかなり良い数字じゃ」
80パーセント以上というのは結構良い確率だったのか
「そうじゃかなりの確率で当たっておったのじゃ。さらにわしらがサポートすれば100パーセントは無理でもかなりの高確率になるじゃろうて」
ちなみどれくらいになるのですか?
その時のタイミングやいつの未来予測地になるかにもよるが概ね9割は越していくじゃろうて
9割か・・・1割は外れるのか・・・絶対ではないな
「当たり前で絶対の未来予知などできたらわしらもこんなに今困っておらんわ」
確かに・・・
「話を戻すぞ。今からお主を別人として2019年まで戻す。その後エラーと思われる箇所でその原因を探して欲しいのじゃ?わしらも暇じゃないからその際にエラーの原因と見つけてわしらに伝えるのじゃ」
はああ
「あと途中で死んでもらっても困るから2025年までの寿命にはしておいてやろう。2025年までお主は死ぬことはないし、これ以上年をとることもないようにはしてやろう。正確にはは今の状態を保つ電子ナノ物質をお主の血液に注入しておくこれが全身に廻ることでお主はどんな怪我でも一瞬で治るようになるじゃろうてまあ難しい話してもわからんじゃろうから、お主は2025年までは死ぬこともないし、年をとることもないということだけは伝えておく」
あ、ありがとうございます。死の恐怖から解放されるのは嬉しいな〜さっき死んでかなり辛かったし・・・
「おっとそろそろ時間になってきたか。お主のやることはわかっておるな」
はい!人類の発展度合いを乱すエラー因子を探すということですよね
「ちょっと違うの?人類ではなく「地球」じゃ」
地球?
「そうじゃ地球じゃ!くれぐれも間違うのではないぞ。確かに人間は大きな役割を持っているから上手に促せばアセンションの際に大きな役割を果たすが、それ以上でもそれ以下でもない。あくまでも最終目標は地球のアセンションであることをわすれるな」
うん?なら地球のアセンションに人間が不必要となったら人間はいらないということなのか?
「まあそうはならんじゃろうて、あくまでも今回の地球のアセンションの条件は「調和」じゃて、人間が滅んだら調和でなくなるかもしれんし、知的生命体は次の次のアセンションで重要な役割となる場合は多いじゃて、上手にある程度発展させていくことも地球の調和に必要とわしらは考えるが、違う考えを持つものもおるかもしれん。まあ直接会うことがあったら確かめてみるのも良いかもしれんの」
はあ、そもそも人間と宇宙人の確認などできるのか?
「お主ならできるじゃろうて」
はあまあお会いしたらお話ししてみます。ちなみにどうして私が選ばれたのでしょうか?
「お主が特別珍しいというわけではない。多くの感覚の鋭いものたちを多くまた地球に戻しておる。ただ強い力を持つものは色々と難儀な問題を自身で作り出す傾向が高い、残念じゃががな。お主は強いという力まではないが、シンプルなやり方の精度が高かったので今回わしが選抜したのじゃ」
はあ、わかりました。
「色々聞きたいことはあるじゃろうが・・・しっかりと頼むぞ!わしらも何度もリセットしたいわけではなからな」
わかりました
「ではそろそろ時間じゃ。よい報告を期待しておるぞ」
また世界が暗転した