キャラ紹介&イラスト―【翡翠の夜明け団:ルナ・チルドレン&星将】編―
【ルナ・チルドレン】
ヘヴンズゲート実行に当たり、翡翠の夜明け団は全国から志願者をかき集めて魔人を大量生産した。そして、その中でも厳選した者達をルナが育て上げたが、その試練を乗り越えた者達が総称してルナ・チルドレンと呼ばれている。要するに超エリートの中でも主人公ちゃんの意味の分からないしごきにも耐えたホープを指す。
ルナはヘヴンズゲートの中心人物だが、それだけではなく錬金術(医療)的にも彼女の元に居るということは特別な意味を持つ。実のところ魔人化の技術は開発されたばかりであり、改造はもちろん、再改造になってくると殆どが〈できるからやっている〉だけの未熟な技術である。経過観察には魔力・術式の視認が前提となるが、それが可能な存在がルナしかいないため、本当の最新技術はルナにしか扱えなかったという裏事情があった。
ヘヴンズゲートにて与えられた役割は(ノーマルの)ドラゴンを倒すことだが、1体倒すだけでも歴史の教科書に載る偉業であった。まあ埋め尽くすくらいに出たのは特別感は薄れたが。
・【鉄拳】アハト⇒第一星将【鉄血卿】アハト
異能は身体強化。ヘヴンズゲートにおいてエレメントロードドラゴンにとどめを刺し、そしてその後の戦いでも生き残ったことで第一星将の地位を得た男。その実は昔魔物の群れに村ごと滅ぼされたとき、鉄棺の中に隠れていた折りに憎しみ以外のすべての感情を失った強さ以外何も持っていない男。彼はただ命令通りに魔物を殺すだけの改造人間である。
能力は基本である身体強化に全賭けし、戦法もただ”思い切り殴る”だけである。戦略も何もないが、正当に高いステータスがあれば小細工を弄するよりもごり押しした方が強いという典型例。
・【月光の戦斧姫】⇒第三星将 【無明卿】カレン・レヴェナンス
異能は思考高速化から〈計算〉へ変化した。冷たい灰色の目が特徴で、巨大な斧をこともなげに扱う少女。ヘヴンズゲートの決戦戦力として投入され、生き残ったことで第三星将の地位を得た。
彼女を動かすものは功名心、ただ偉くなりたいがために努力し続けた子。その結果として世界を牛耳る翡翠の夜明け団、そのトップ戦力の三位になれたのだからすさまじい。なお、本人はもっと手柄を立てて一位を奪うことも狙っている。なお、上の人間はそういうことに関心がないが。
近距離が得意だが、魔法による遠距離殲滅も可能というオールマイティ。上二人の馬鹿げた力には適わないが、全てが高次元でまとまっている無難な強さ。なのだが、例外レベルの強者には敵わない絶妙な強さである。
・【月鏡の魔法姫】スペルヴィア・シュラフト
異能は魔法再現、事前準備と戦闘時の詠唱・動作が要求されるため使いづらい魔法のコストを割増の魔力で踏み倒すものとなる。改造とそのあふれ出るほどの魔力量によりネコミミが生えてしまった魔法使いの女。基本的に長距離から手数と威力で相手を圧殺する金満家戦法を好む。炎を生み出すことから、空間跳躍、ブラックホールまで作り出すことができる万能。の代わりに夜明け団以外では破産するほど魔石や刻印術式を使い捨てていた。
魔法は武器以外にもいろいろ転用ができるのでルナには便利使いされていた。彼女は生まれつき強力な魔法を使え、冒険者としても尊敬を集める人間だった。そこから夜明け団の勧誘を経てルナ・チルドレンにまで上り詰めたが、実際のところは彼女に特に何も考えというものはなかった。できるからやって、周りの期待に応じ続けた最後が組織の成功のために命を捧げることだった皮肉。
・【月下の猟兵】⇒第七星将 クーゲル・イェーガー
異能は振動。鎧を纏い顔を見せない暗殺者で、闇に潜み不意を突いて殺すのを得意とする。振動で刃を振るわせることで切れ味を強化することができ、硬い敵も撃破可能だが結局は魔力量がものをいうためエレメントロードドラゴンは斬れない。乱戦で最も力を発揮する彼だが、1対1で弱いわけではない。
彼は滅びゆく人類の未来を覆すという夜明け団の思想を崇拝し戦っていた。ヘヴンズゲートでは活躍は控えめで数字も七であったが、ラストプロジェクトにおいては炎上する戦闘機から飛び出し最初に【災厄】を倒す気概を見せた。殆ど白露が刺した槍を押し込んだだけだが。
・【月灯の昼行燈】イディオティック・ラーフ
異能は鎖の操作、鎖の両端につながるナイフとアギトを武器として戦う男。鎖を操り不規則な軌道で敵を翻弄するトリッキーな戦い方をする。ヘヴンズゲートの中で死亡したが重要な戦力だったのは変わりない。幻惑や不意打ちを得意とするゆえに、シンプルな上位陣と比べて対魔物の相性が悪かった側面もある。
カレンと同じく偉くなりたいから戦っていたが、結局はヘヴンズゲート成功のために命を使った顛末。ルナ・チルドレンでも数に限りのないドラゴンを相手にするのは至難の業である。
星将騎士団
プロジェクト『ヘヴンズゲート』の成功により枢密院の地位を得たルナが組織した、自分直属の戦闘部隊。本来なら秘されるべき戦力だが、団そのものの戦力が枯渇していたため敵の襲撃を受ける前に精力的に反抗勢力の殲滅を刊行、それを声高に喧伝して他組織の武力行使を牽制している。
騎士団所属の星将は、ルナが作成した星印を身体内部に埋め込む第二の改造手術を受けている。もっとも、その改造はプロジェクト・ヘヴンズゲートで受けたダメージを埋め合わせるのが目的であり、実際には強くなったわけではなく以前の戦闘力を取り戻すための改造手術であった。ヘヴンズゲートで生き残ったルナ・チルドレンがそのまま昇格したケースが多い。また、グリューエン・レーベもヴァイスの元から離れてルナの傘下となっている。
新たに加わったメンバーのみ記載する。なお、新顔といえど魔人としてヘヴンズゲートに参加してドラゴンと戦い生き残ったメンバーである。ルートに至っては修行を完了していないのでチルドレン扱いはされていないが教えは受けている。
・第四星将 【金剛卿】ルート・L・レイティア
ずっとルナの副官候補として隣に置かれていたため、彼もルナ・チルドレンに含む場合がある。なお、実務をやっていたのはアダマント姉妹。能力は身体の各部から角を生やすこと。近距離では盾にも攻撃にも使える万能な力だが、遠距離となると角で体を覆って防御するしかなくなる。世界有数の実力者ではあるが、トップ争いはできない程度の実力。
実は仕事で外に出ている間に魔物に町を滅ぼされたというありきたりな過去があり、翡翠の夜明け団に対して疑心を持つ勢力を見下している一面がある。彼こそ一番功名心に囚われていて、そこが戦闘員として壁を突破できない要因にもなっている。そもそも修行を完了できていないのに、別任務を受けて逃げ出すから。
・第五星将 【永劫卿】クインス・L・オトハ
ヘヴンズゲートに参加したが、本編では活躍は描かれなかった。異能はカレンと同じく思考高速化、から自らの周囲ごと加速化させる異能へと変化した。大量に襲撃してくるドラゴンを捌き続けるという地獄から生き残ったのは上の人たちと同様である。なお、強力なドラゴンはルナ・チルドレンが真っ先に向かわされた模様。
・第六星将 サファス
こちらも活躍は描かれていない。改造人間としてドラゴンどもを相手していた。異能は白露照と同じ『加速』で、使えば死に至るルナの遺産『黒化緑色秘本』まで持ち出して強化した。彼もルートと同じく夜明け団に心酔し、未来から目をそむける民衆を唾棄する者の一人。