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あらすじ〈第3部:翠鉄の夜明け団〉

◆各巻の表紙&裏

第9巻:1章+2章+3章

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)


第10巻:4章+5章+6章

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)


第11巻:7章+8章+9章

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)


◆第3部:ワールド「ネリネ」

 ※花言葉は『幸せな思い出』。


 第3部は、ルナが第1部と第2部で出会った人々ともう一度関わり直す物語。だから犠牲者の村娘以外は割とモブで、メインキャラは翡翠と鋼鉄の生き残りだった。

 第1部が魔法術式を人間に刻んだ魔人を開発、第2部では術式を鎧に刻んで人間の方を操り人形にする魔導人形を開発した。技術的には魔人から魔導人形へ行き、非人道的な人体改造技術は歴史の闇に消えた。が、第3部はそれ以前の話。魔法技術を産業に活用するための機関(エンジン)技術がないために、文明ステージが大量生産・大量消費の段階に至らない中世以前の世界。そして、この世界は瘴気が蔓延するスピードが異常だった。それは塔が突き刺さって抜けなかったために血が流れ続けているから。余計なことをしなくても、ヒトに対応できるスピードではなかったため。第1部と第2部の再演の他、かたわらから滅亡を見つめるストーリーラインとなっている。


1章:貧しい村編

 鋼鉄の夜明け団は世界に平和をもたらした。だが、やはり人間は救世主の専横を認めはしない。世界の王はこの私なのだと、反乱の準備を進めていた。そして完成に手がかかった『フェンリル・ラグナロク』、それは世界を殺す自殺兵器。敵を倒すために自らをも殺し尽くす人間の前に、ルナは白旗を振って別の世界へと旅立ったのだった。ルナが居なければ生きていけない、夜明けに魂まで焼かれた怪人どもだけを引き連れて。

 世界の外側を漂流する中で、異常な病状を持つ世界が見つかった。それは、塔のようなものが突き刺さった世界。そこへと赴いたルナは、とある村娘と会った。

挿絵(By みてみん)


2章:翡翠と鋼鉄の激突編

 ルナが旅立った後の翡翠の世界は必死に明日を生きていた。けれど避けられない世界の滅び、【災厄】を追放したところで別大陸は既に瘴気に沈んでいたという事実。60余年の追加時間、ルナを欠いた翡翠はそれでも諦めず引き裂かれていく世界からの脱出を果たすのだった。

 世界の病状が招いたのは鋼鉄だけではなかった。翡翠がそれより前に到着していた。鋼鉄を目にしたならばやることは一つ……戦うしかない。”戦う”ことこそが生きること、勝利の美酒に脳を焼かれた者達は目的を捨てて手段に邁進する。再びの戦争を起こすために、戦争を起こすのだ。

挿絵(By みてみん)


3章:「世界」の疾患編

 翡翠と鋼鉄の激しい激突、しかし村娘の言を受けた黎明卿と殲滅者がやる気を失ったことでルナが終わりを宣言した。翡翠と鋼鉄はルナの下に統一された。

 そして、ルナは本来の仕事を終えていた。この世界は終わる、翡翠や鋼鉄のように滅びに抗うことなどできやしない。それは病状の差。滅んだ世界からの漂流物が世界を汚染したのは変わらずとも、この世界は突き刺さっている。今この瞬間も血が流れ続けている。世界が活力を失い行くスピードは比較にならない。終わりが約束された世界で、その住人達は無為と知らずにあがき続ける。

挿絵(By みてみん)


4章:辺境国消滅編

 テンペスト王国は滅び行く世界の原因を夜明け団に求めた。悲しいかな、それははるか上空に突き刺さる塔には手出しできなかったからで。それもルナを打倒したところで何も救われないのだが。それでも国を救うために軍を差し向け、そして夜明け団と戦う。

 団はルナが作った鉄鋲蜥蜴(トイ・リザード)を差し向ける。その行為に意味は無くても、英雄的行為を成すならば魔王のロールは承ろう。もとより敵は殺すものという不文律、勇士を相手に手加減するのは侮辱であろうから。背を向ける軟弱者だけを見逃して。

 王国は敗北した。そして、鳥人の国が勝負を挑む。その秘策は、団員に内通して裏切らせるというもの。裏切り者は、果たしてルナの首元に刃を届けられるのか。

挿絵(By みてみん)


5章:救いの大樹編

 ルナがこの世界に来て、夏が終わり冬がやってきた。機関技術を持たないこの世界の農民たちは貧しく、不作によって簡単に命を落とす。普通なら不幸があれば幸運が来る、不作の次の年は豊作だ。けれどこれは世界の終わり、回復することなどない。よって、ルナはそれを説き命を諦めることを勧めるのだ。

 救いの大樹『アガスティア・ダイアグラム』を生やし、飲めば三日間の偽りの幸福と引き換えに死をもたらすその葉を配る。

挿絵(By みてみん)


6章:不浄封印柱編

 アルデンティア王国が『不浄封印柱』をテンペストと黒翼の土地に建てた。土地を回復させると信じて立てたそれは、瘴気を押し付けて自分だけが助かるためのものだった。テンペストの勢力は反抗に失敗し、死の世界へと変貌するのだった。

 そして裏で動いていた翠鉄も行動を起こす。蟻の群れを踏み潰す像のように王宮へと進軍、あらゆる防備を破って無理やりに王と会談する。そして明かす真実、封印柱の黒幕。彼の優しい王は絶望的な真実を前に、必ず正義の裁きを降すと決意するのだった。

挿絵(By みてみん)


7章:黒幕編

 ルナにより真実を教えられたアルデンティア王国は、同じく騙されたクリムノート帝国と手を組んで件の黒幕――黄金帝国への戦端を開く。凄まじい防備を突破した後に待ち受けていたのは、悲惨な死体で埋め尽くされた王宮と言う想像を絶する阿鼻叫喚だった。

 それは原始的なフェンリル技術の応用。封印柱で奪った土地の力と貴族たちの阿鼻叫喚を、帝王メランザ・ラースクライムはルナに挑む力と変えた。だが、その前には二人の王を倒さなくてはならない。人としての誇りを賭け、メランザは必ず倒すと気炎を吐いた。

挿絵(By みてみん)


8章:絶滅編

 悪の黒幕、黄金帝国は倒れた。だが、もたらされた被害が回復することはなかった。滅びの時計は秒針を進め、人々は口に入れるものさえ事欠くようになり果てた。もはや飢えから逃れられる者は誰一人居ない。

 ルナは避難民の一人として難民に紛れ込みその様子を観察する。そこにどんな状況であろうと対応していく人間のしぶとさを垣間見るが、しかし魔物の襲来だけ告げて去る。そのままその難民たちは魔物に殺されてしまうのだった。

挿絵(By みてみん)


9章:翠鉄内乱編

 とうとう世界の終わりが訪れた。世界に瘴気が満ち、王宮にてわずかな生き残り達が蒸気病に喘ぐのみ。動ける者は魔人化したアルデンティア国王のジョン一人、世界を探し回って見つけた神の力だって腹の足しにもなりはしない。

 圧倒的な現実の前に狂気に堕ちることすらできないジョン、彼にルナは試練を持ちかける。それは――最後まで諦めることなく生きる道を探した彼が、せめてその最期まで膝を折ることがないように。その道が、どこにも繋がっていなかったとしても。

挿絵(By みてみん)


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