第103話 黄金螺旋階段襲撃
知る者はいない地下の施設……その奥底の、誰も入って来られない部屋にルナの姿があった。
「うみゅ……ううん」
ベッドの上、体をアルカナにこすりつけて甘えている。女の子座りで、膝の上に乗って童女のような無邪気な笑みを浮かべている。その笑顔は心から信用している相手にしか見せない、団員ですら目撃することはない類のふにゃりとした顔。
「ふふ――くすぐったいのう。くふ」
嬉しそうに頭をなで……もう片手はお尻をなでている。
「なら、かわって」
アリスは不機嫌そうに本を読んでいる。ルナと違い、本に興味があるわけではなく――ルナがやっていることを真似したいだけだ。特に内容を頭に入れることすらしない。
けれど、ルナが”アリスが本を読んでいる姿を見る”のが好きだからそうしている。
「それはお断りじゃのう。今はわしの時間じゃて――」
厳密に決まっているわけではないが、不公平にするとそっちの機嫌が悪くなるからルナは几帳面に同じ時間接して、同じことをしてあげるようにしていた。どうせ、時間なんて測っていなくともコンマ単位で分かるのが終末少女だ。
「む――う――」
ルナが胸に埋もれたまま、ちょっと抗議の声を出す。動かれると落ちそうになるのだ。
「ん――」
けれど、アルカナはさらに身体を揺さぶる。
「んにゃ? あう……」
だから、ぎゅっとしがみつく。もちろん振りほどこうとしたのではなくて、そうすればしがみついてくれるからそうしている。ルナの方もさらに密着するから感触がよくわかる。
「いじわるしないでよぉ」
少し目の端に涙を浮かべるルナを見て、アルカナは。
「ああ――可愛いのう。ああ、これはヤバイ……」
力の限り、ぎゅっと抱き締めて……
「はい、おわり」
そのまま堪能していると、ルナはやがてするりと抜け出してしまった。
「あ、あれ? ルナちゃん?」
「いじわるしたからもう終わり。アリス、こっちにおいで」
「うん」
と、読んでいた本をどうでもよさそうに放ってベッドの上に上がる。実際のところ、興味もない本を読むよりも構ってもらえる方がすっと嬉しいのだ。
「アリスは僕にいじわるなんてしないもんね―」
小さな体を抱きしめて、頭をなでる。女の子の桃色の園は誰にも侵されることなく、ピンク色の時間が過ぎる。
そして、休憩時間は終わり。時間については指示されたわけでなく、ルナの好き勝手にできる。仕事はしないと腐るというのが、働かなくてもよいのに働く理由だった。
「……ヘルメス卿、O5から緊急の連絡が入っております」
そう伝えられたのは寝室を出てすぐのことだった。
「PYE7061地点に事案529番、レベルEが発生したとのことです」
もちろん、報告するこの男は自分が何を言っているかわかっていない。ルートレベルにもなれば機密のベールの奥が見えているが、この男は秘書ですらない砦の管理人に過ぎない。この数字が指し示すものなど何も知らないままに連絡を読み上げた。
「へえ――相手はどこの誰……考えるまでもないな。奴らだ、あの厚顔無恥どもの差し金か……!」
ルナには分かる。命令の内容、そして現在の大陸の状況を勘案して誰の引き金かすら。
そして機嫌が急降下したのを悟って、報告した男は青ざめる。不機嫌な天上のお偉いさんと、同じ席にいることほど怖いものはない。
ルナが怒ったところなど見たことはないし、その話も聞かない。……ルナは感情任せに人を怒鳴りなどしない。
ただ駄目な箇所を指摘し、それでもできないようなら無視する人だと聞いている。無能や努力の足りない人間には徹底して目にしない。顔を背けるわけではない、背景の一部としか認識しなくなるのだ。
――それが、今や肩を怒らせて怒気を発散させている。……恐ろしいことこの上ない。
「重要事案でしたら、用意してある高速鳥をお使いください」
だがこの男は数字にしても、何一つ全くわからないというわけでもなかった。
数字が大きい、それは重大事案と言うことを示す。まあ、重大と言うこと以外は知らないし移動手段が必要かも知らないが用意はしておいた。そういう気づかいが出世のコツだ。無駄なら無駄で、あとで顔見せついでに詫びを入れておけばいいのだ。
「いや、O5と連絡した後、おそらくは僕一人ですぐに出発することになるだろう。鳥は潰すつもりで限界まで酷使する……その準備を」
「……ッ! 了解しました。高速鳥、鞍並びに爆撃装備を外し超高速巡行形態を準備させます」
内心、”あの”ヘルメス卿がお一人で……! それはなんという緊急事項なのだと戦慄する。それが何か気にはなる。だが、己の職務を果たすだけだ。そこまで踏み込むことは許されない。
「よろしく頼む」
数分話した後、もう出てきた。換装などと言っても、付けるのではなく全部外しただけだから時間はそれほどかからない。……事前に準備していなかったら今のヘルメス卿をお待たせするところになるところだったと、冷や汗が背中を流れた。
「……準備は済んでいるね、グッドだ」
好戦的な笑みを浮かべて乗り込む。超高速巡行形態――それは簡単に言うなら一番速い鳥に重りを一切のせずに最速でかっ飛ばすというモノだ。
もちろん、魔術的なサポートはするが”ただぶっ飛ばす”という性質上、高位の改造人間にしか扱えない。
「今から言う地点に僕を投下、鳥の回収は近くの基地に行わせる」
そこはそこそこ程度の地位は持つ管理人にも知らされていない土地……というか、ここで言ってしまうということは――ッ! ああ、なんと恐ろしい。つまるところ、それは戦略的価値を消滅させると言っている。機密でなくなるのだから、言ってしまってもかまわない。
「さて、出発だ」
普通の人間では耐えきれずに爆散するGをその身に受けてヘルメス卿は飛び上がる。そして、一瞬で見えなくなってしまう。
そこは古びた塔だった。打ち捨てられて朽ちた塔にしか見えないところに、重武装でももって身を固める男たちの姿がある。
「周辺、クリア。オーバー」
「ドア付近、クリア。オーバー」
組織だった動きで銃を向け、制圧する。敵対勢力は見えないが、確認は終わっている。彼らはほとんど音もたてずに行動している。通信も骨伝導マイクを使って、虫の羽音よりも小さい物音しか出していない。
「キー処理班、配置につきました。オーバー」
そして、ドアを特殊な器具を使って10分ほどで開けてしまう。10個の南京錠はただの余興、本番は爆弾付きのパスワード入力画面に埋め込まれた構造物と一体化したアナログの鍵だ。
厳重と言うには偏執的に過ぎるそれを道具を使ってこじ開けた。爆弾で吹っ飛ばすなど野蛮な真似はしない。
「全員、暗視モード起動」
「ラジャ、ドア近く。クリア」
「階段上、クリア。オーバー」
「階段裏、クリア。オーバー」
完全に統率の取れた錬度の高い特殊部隊。すぐに危険の芽をつぶしてしまう。例え、ここに敵が待ち受けていたとしても、銃弾をその身に受けるのはここの住人の方だっただろう。
「……螺旋階段か。これだけか?」
リーダーがぽつりとつぶやいた。そう、これは階段。朽ちたように見えた塔の中は七色の光が縦横に走る螺旋階段だった。
塔を満たすとてつもなく大きな螺旋階段が構造体の全てであり、他が入る余地はない。……上が見えないというのが気に食わないが、それでも進むしかなかった。幸い、部隊が横に展開できるほどこの螺旋階段は広い。
「昇るぞ」
ここは翡翠の夜明け団の急所であると――タレコミを受けたというのが正しいかはともかく。この国でも有数の大きな街は自身で経済を回せることから、内政干渉してくる夜明け団を疎ましく思っている。彼らの上の方で王都と何らかの取引があった結果、彼らはここに居る。
「クリア」
「クリア」
不気味なほどに何もなかった。時折走る光の線が気になるが、できることは何もない。
「クリア」
外から見た塔は10階分の高さがあった。彼ら特殊部隊は10階分の階段を昇ろうと疲れるようなやわな鍛え方はしていない。いつ敵が襲い掛かってくるかわからぬ現状だが、訓練が血となり肉となっている。いつでも敵に対応できる。
「――ッ!」
ずん、と上から音が聞こえた。
「全員、警戒」
……不気味だ。塔が揺れ、横を走る光の線は密度を増して荒れ狂うまでになっているが――何もない。
「上がるぞ」
そして、慌てることもせずに上へと向かうのを再開する。ここで慌ててしまっては敵への対応がおろそかになる。
異常なことがあろうが不安を押さえつけて必要な手順を訓練通りに踏む。特殊工作員として必須のスキルではあるが、とても難しいことだった。
「――やあ、犬ども」
そして、壊れて日の光が差し込む頂上で彼らが見たものは敵の首魁だった。
「攻撃開始!」
銃火の光が瞬いた。
「………………」
10秒かけて撃ち尽くした。煙が充満して何も見えない。
「満足したかい? 王都の貴族どもに都合のいいように踊らされて、その末の人生の終着点だ。君らは腕の良い工作員で、質の高い兵なのだろうがね――」
思い返せば、このガキは初めから壊れた瓦礫の上に座っていた。姿勢を変えることもなく、銃火を受けて平然としている。
「……お前は、何だ――?」
”それ”はニヤリと笑って答える。
「化け物さ。人をやめるのは案外簡単なことなんだぜ」
「――ッ! パイナップル!」
もちろん、錯乱して果物の名前を叫んだわけではない。
「何をアホなことを。いや、覚悟の上か」
一瞬軽蔑した目を向け、勝手に納得した。瓦礫の上に座ったまま敵対するそぶりも見えないガキは、パイナップル=手榴弾の爆発とベアリングの掃射を受けた。もちろん、やった彼らとて近い場所で隠れるところもないから被害は覚悟している。
「やったか!?」
腕にベアリングをめり込ませて血が流れている一人の兵がたまらず叫んだ。
「――やってないよ。無駄無駄、ここに来た時点で君たちの人生はすでにして無駄以外の何物でもない」
悠然とたたずんでいる。何も変わりがない……服の端に焦げ跡がついていることさえもない。
「……化け物め」
歯ぎしりするしかない。一番殺傷力が高い装備がパイナップルだ。それでも無傷など、どうしたらいいのか見当もつかない。
火砲術式の使い方は習っていたが、あんなものは持っていない。パイナップル以上に室内で使うべきものではないし、潜入任務ではなく対砦戦闘に使うような代物だ。
「君たちが狙ったここは『黄金螺旋階段』と言う」
なぜか語り始めた。悪の組織の親玉がやるように。
「黄金なんてないじゃん、などと言わないでね? あくまで象徴、これ以上価値のあるものは存在しないという意味で使っている。宝石のような瞳という言葉があるが、石が目に入っているわけじゃないのと同じさ。……つまりだね、この階段が、塔自体がアーティファクトなんだよ」
「……なに?」
アーティファクト。特殊部隊員だが、一般かそれ以下の知識のない彼でもわかる。……こんなでかぶつ、アーティファクトじゃねえだろうと。
「ああ、言いたいことは分かる。普通は剣とかだもんね。最近は団の方で服型アーティファクトがロールアウトしているけど、一般に言われて思い浮かぶのが武器だ。まかり間違っても建物じゃない。けれど、”これ”はアーティファクトで、芸術なのさ」
「……アーティファクト。これが?」
ガキの背後に目を向けた。銃弾で穿たれている……そんなものがそうだとは信じがたい。侵されることなき究極であり至高こそが”それ”なのだから。
「ふふん、それが芸術なのさ。この”黄金螺旋階段”は未完成のアーティファクト。臥竜の点睛を入れることで完成し、起動する。そして、起動が終わったら未完成の状態に戻る」
「……」
もう何が何だかわからなかった。
「そう、この”黄金螺旋階段”こそ究極なる魔導を完遂するための器! 誰もが想像することすらできない大魔術を扱う鍵! そして夜明け団の至宝”『黄金歴史円盤』”へ至る道なのだ!」
そして、彼女は少しトーンダウンする。
「とはいえ、君たちにとっては意味がないんだけどね」
「まあ、飼い主のやりたいことは分かるがね。要するに人質だ、モノだけど。確かにこれを確保すれば一個人が想像しえない天文学的な金を要求することもできる。金貨1億枚とか世の中にそんな枚数はないが、夜明け団の権益の一部すらゆすることはできるだろう。中身は関係ない。書いてあることが知りたければ、それは真正の団員なら知っていることなのだから」
「”それ”には偉業を達成した者たちの名が永久に刻み込まれている。黄金と言うのは変化しない永遠。彼らの名前は無限に残り続ける――やりとげた尊敬すべき人間として。僕の名前も刻まれているけど、そんなことはどうでもいいんだよ。君らが夢想すらしなかった”【災厄】の打倒”を成し遂げたテルの名が。そしてルビィ、サファイア、レン――他にも『ヘヴンズゲート』で死んでいった英雄たちの名前がそこに刻まれている」
ルナの瞳がどろりと濁る。憎しみに目の前が見えず、そして犯した罪を見ようともしない目。
「あの子たちの生きた証を消そうとするなんて、この僕が絶対に許さない。どうせ、お前らは利用されるだけしかできない、自分の頭で考えることもしない首輪つきの犬――でもね、殺してやる」
言葉よりも雄弁に、その目は殺意をまき散らしていた。
「全員、散開! 退避――」
階段を下っていく。笑い声が聞こえる。
「この”黄金螺旋階段”は未完成の魔術装置と言ったはず! 君たちが魔術式の核たる扉を破壊して! そして僕が滅茶苦茶な魔術式を組み込んだのだ! 結果は簡単……崩壊するさ。君たちも見ているだろうが! この光が暴走するのだよ!」
光が溢れた。
「――あが!」
肉と皮膚が裏返った。そう言うしかない。現実的に皮膚と肉と衣服の繊維とが混ざってぐちゃぐちゃになった腕が、燃えるような痛みを発している。溢れた光に触れればそうなるのだ。
「許さない。許さない。許さない――よくも、あの子たちの墓標を汚い足で踏みつけようとしてくれたなァ!」
ルナの怒声。
「――う」
だが、それよりも目の前に迫るこの現実。まだ10階分のうち9階にも降りていない。なのに。
……部下の悲鳴がこだまする。
「ひあああああ!」
そいつは足が90度の方向で横に曲がっていた。意味もなく前後に動かすが、それでどうにかなるはずもない。宙をかくだけだ。
「な……ああ! うわあああ! 前が! 前が見ええねえ!」
光は溢れていて身体をねじ込むスペースすら見つからない。強引に突破? なにを馬鹿な。
「うぐぐ……!」
今立っているここは少しだけマシ……思考が回るようならルナがここに降りてくるために開けた大穴のせいで密度が薄くなっていると予想することもできたが、今は焦りに思考を焼かれて冷静になれない。
「……どう――どうするんですか! 隊長ォ!?」
答えなどない。太い光をかわすが、細い光に防護服と皮膚を混ぜられてしまう。血と肉に埋まった服の破片をどうすればいいのか。
「あは……いい光景だね。お前らなんて、あの子たちの名誉を地に落とすためだけに必死になって、人類に貢献とか考えもしない。そんな奴の末路がこれさ――」
ルナが階段を降りてくる。光を全く意に介さない。
「ああ、なぜ効かないかって? これも言ってしまえば攻撃魔術……というより、区別なんてあいまいなんだよね。支援魔術とか言ったって、工夫しなければ対魔力に防がれてしまう。ああ、理由は単純なんだよ。僕だけはアーティファクトを着ている。ゆえに効かない。君らも僕が転移魔術の発動のために来たわけではないことくらいは分かるだろう」
余裕そうに演説するが彼らの方は気が気ではない。なにせ、致命的な光を避け続けて、しかしダメージは喰らい続けて破滅の階段を転げ落ちるのはすぐだと予想できる。
「あ。そう言えば、僕は一着だけ男性用のアーティファクトを持ってきてたんだ」
ひら、と見せる。それは夜明け団の制服を一段と豪華にしたようなものだった。
「「……ッ!」」
それを目にした瞬間、彼らは殺到する。それだけが救いだと信じて。特殊部隊としての誇りや規律など、この異常な死に方をするかもしれないリアルの前に吹き飛んだ。
ただ事故死、とだけ遺族に伝えられるのは分かっていても――こんな悲惨に、だれにも顧みられることなく無駄に死ぬのだけは嫌だった。
「わ……やだな。こっち来ないでよ――」
ルナはその服をぽい、と下に投げ捨てた。
「俺のだ、よこせ――!」
「うるせえ、死ね――」
「ふざけんな、誰が死ぬか――!」
もはや特殊部隊の鉄の結束はひびが入ってばらばらに砕け散った。
残ったのは自分だけ生き残ろうとする浅ましい人の業だけだ。殴り合って、歯の欠片が飛び肉を打ち付ける嫌な音が響き渡る。
「おまえら――」
リーダーは呆然とする。止めることもできずに、殴られ階段を落ちて行って血と肉と布のダンゴに変わり果てていく部下の姿を見送る。
「俺のだ! こいつは俺のだ――あれ?」
防護服を脱ぎ捨ててその服を来た男は、呆然と関節が6個くらいになった腕を見る。もっとも、動かせるのは一つだけだが。
「え? 効かないんじゃ――」
呆然としているうちに光に飲まれた。回避行動をしなかったのだ。致命的なまでに身体が組み替えられる。腕が、足が、頭が……滅茶苦茶に突き出て転がる。
「あれあれ? 僕、それがアーティファクトだなんて言ったかな――」
ルナのからかうような声が聞こえてきて。
「ルナ・アーカイブスゥ――!」
激昂し、ナイフを抜く。銃が利かなかった相手に……なんて思考は激発でどこかに吹き飛んでしまっている。
「――ふふん」
一歩、引いた。それだけでナイフは届かず、横から来た光に飲み込まれた。見届けたルナは虚空に向かって言う。
「どうだったかな。こんな残酷劇は、ただ驚かすだけのホラーと同じで面白いようなものではないと思うんだけどね。あの子たちの名誉を汚そうとした奴らでなかったら鑑賞もしたくないよ」
嘆息して、まるで見えているかのように視線をやる。
「こんなの、ただ悪趣味なだけの脚本じゃないか。でも、君らには気に入ってもらえるんじゃないかな。横からかすめ取るしか能のない、自分で何かをやり遂げるなど考えたことすらない人間未満にとっては――さ」
誤解されると多分にアレになってしまうので補足を。ルナの最後の言葉はメタ視点では全くありません。語りかけているのは、ルナの世界の人物もしくは世論とかにであり読者さんには何の関係もありません。
さらに補足。この話で出て聞きた特殊部隊はバックアップありなら夜明け団の中規模都市を落とせます。上級の街でも、単体でお偉いさんの暗殺を狙えるくらいの実力はありました。でもアーティファクトの完全武装相手は相性が悪すぎた。……ドラゴン相手にするのと同じ類の相性の悪さですけどね。