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おもらし(1)

担任の女性教師の朗読は続いた。それと重なるように幼稚園の先生が絵本を朗読していた。


物語が進むにつれ、尿意の絶頂の波が繰り返し繰り返し沙織を襲ってきた。高まる一方の尿意に、沙織は次第に心細くなり、心が折れていった。波の間隔は次第に短くなっていった。


《おもらしするときって、こういう感じだった・・・》


そして、波の間隔がゼロになったとき、沙織のショーツがふわっと暖かくなった。あっという間にあふれて広がる暖かい水が、おしりの間で踊るように渦巻いた。それと関係なく話す先生の声を聴き、表情を伺いながら、沙織は身体の力が抜けていった。ふと椅子に目を落とすと、自分の太ももの間に透明な暖かい水が流れ出していて、それが椅子の端に達すると同時に床に落ちて音を立てた。


絵本を読んでいた先生が音に気づいて、沙織に声をかけた。


《あらら、サオリちゃん、またおしっこしちゃったの?》


沙織がうつむいたままこっくりとうなずくと、椅子の下にはまだ透明な水たまりが広がり続けていた。先生がまるでいつものことのように沙織に言った。


《保健室、曲がったとこ、ひとりで行けるわね、いってらっしゃい》


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