表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

ブルマーの追憶(2)

やがて板書を終えた先生が、教科書の物語を静かに朗読しはじめた。それは幼稚園のときに先生が絵本を読み進めていく情景と重なった。


ひとり静かな廊下を教室へと歩く沙織。保健室で穿かされたブルマーから伸びる長い両脚が心もとなかった。席に着くと、スカートやズボンを穿いているみんなのなかで、自分だけがVのラインのブルマーを穿いていた。それから絵本のときも、運動場でのお遊戯のときも、ふと目を落とすと自分だけがブルマーだった。


それは、みんなからひと目でこの子はおもらししたんだと分かる、恥ずかしい格好。



《そのとき涼はどうしていたのだろう?》


幼稚園のとき涼と遊んだ記憶はあったが、そのときの涼の姿が沙織の記憶にはなかった。


《私が恥ずかしいときに、涼くんはどこにいたの?》


記憶の中で、沙織はまるで助けを求めるかのように、涼のことを探し続けた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=678017955&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ