第21話「いやでもやっぱ流石にR-15じゃないこれ?」
「私さぁ、頑張れば人類滅ぼせるんだよね」
「愛なき獣は人類悪にあらずだよ黑谷ちゃん」
「その気になれば10日でいけるよ」
「救済の魔女でした」
帰り道、突如として人類の敵になろうとした黑谷ちゃん。
仕方ないのでコンビニに寄っておやつを買った後、近くの公園で話を聞くと、黑谷ちゃんは泣きながら教えてくれた。
「あ〜、中3の従弟が黑谷ちゃんより先に童◯を卒業しちゃった上に同い年の再従姉妹も処◯卒業済みだったと……」
「……」
「っていうか、黑谷ちゃんそういうの気にするタイプだったんだ……」
「……言っとくけど、私魔法が使えるだけで全然普通の女の子だからね?全知全能だけどちゃんと自制心があるからそういうのやらないだけの女の子だからね?」
「あ〜、うん、そうだね、そういうことにしとこう」
俺が適当に慰めようにも、思ったよりもショックらしい黑谷ちゃんは涙ぐんでばかりで、元気なのはじゃがりこを口に運ぶ手の動きだけ。
こんな情けない全知全能ヒロインはなんというか、あまり良くない感じに口角が上がってしまうタイプの感情が沸いてきてしまうため、そんな俺を自重する意味も込めて、俺は黑谷ちゃんの頭を自分の胸に押し付けた。
「〜〜〜〜〜〜っっ!?!?♡♡♡」
「はい。これで元気出た?」
「元気出ました。あいつらだけブチ◯してきます」
「ああ出過ぎ出過ぎ」
そしていつもの顔色に戻った黑谷ちゃんに、俺は満を持して問いかける。
「……黑谷ちゃん、《《そういうこと》》、興味あるの?」
「え?めっちゃあるよ。中学の時は「高校入ったらイケメンとっ捕まえて速攻◯◯して既成事実作ろ」とか思ってたし」
「ええ……」
「でもさぁ、白山くんみたらどうでもよくなっちゃったんだよね。自分の中のスイッチが雌から雄へと切り替わったっていうか」
「ええっと、それは、つまり……?」
「今は処◯卒業したいってよりは白山くんの処◯がほしいかな」
言いやがった!!
ほんとに言いやがったこいつ!!
告白よりも先に言いやがった!!
「え、告白はもういっぱいしてるでしょ?」
そうだった!!
じゃあ段階的には正当……になるわけないだろばーか!!
「待って、待って黑谷ちゃん。今聞き間違いじゃなかったらわたし夜のお誘いされた?」
「うん、したよ。っていうか、よくよく考えたらあいつらの恋人とか白山くんに比べたら飛行機でもらえるイヤホンジャック程度でしかないし、私には白山くんがいるんだから関係なかったな」
「待って!まって何その目!?ここ公園!!人通り少ないけど公園だから!!うわ歯ァえっろ……じゃなくてじゃなくてわたし!!まってこないで!!」
「でもさぁ、白山くんだよね?突然おっぱい押し付けてきたの」
「それは良かれと思って!!抗うつ薬的なやつでカンフル剤とかじゃなくて!!」
「ふふっ、白山くんってメンタル男の子の割にこんなえっちな下着着けてるんだ?」
「サイズがないんですよサイズが!って!何シャツ脱がせてんの黑谷ちゃん!?」
「だって伏せ字入ってるし、下着までならR-15じゃないんだよ?」
「ギリギリ!そこギリギリだから!責めるなセーフラインを!!」
「責めてるのは白山くんの身体だけど」
「そういう意味じゃないんだよばかぁっ!!」
◇◇◇
次の日、2万の鰻御膳で手を打った。




