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閑話「Tier1女子高生白山くん」

 Tier1女子高生白山くんの朝はそんなに早くない。


 高校まで徒歩10分のマンションに住む白山くんの起床時刻は平均値7時半の7~8時。


 まあ大体8時まではベッドでスマホを弄っているため活動時間は8時以降と言って差し支えないだろう。



「とうさん、おはよ〜」


「ああ、おはよう。今日もよく眠れたみたいだな」



 それから15分くらいで着替え、メイクなどの家を出る準備を終わらせ、リモートワークによって時間が出来た中年美少女こと白山くんのパパの作った朝ご飯を5分で食べてから家を出るのが最近のルーティーン。



「おは〜、黑谷ちゃん」


「うん。おはよ、白山くん」



 私もそれに合わせてるから、白山くんと顔を合わせるのは大体いつも8時20分頃。


 そこからは先述の通り学校まで徒歩10分だから、朝礼開始の8時45分にも充分間に合う。


 適当な話、縛り付きのしりとりやらをしながら学校に向かうのが私達のお決まりだった。



「あ、モノクロだ!おはよ!」


「おはよ〜カナエちゃん!」



 8時30分、冬ヶ丘学園到着。


 ここから彼女の猫被りが幕を開ける。


 元男子の承認欲求モンスターから、人畜無害で人類に優しいタイプのクラスのマドンナへ。


 こんな演技力一体どこから来たんだとも思うが、多分眠っていた才能がTSで目覚めたかなんかだろう。


 何よりかわいいし。


 本人は興味なさそうだったけど、ありがちなVtuber路線でもいいとこまで行けたんじゃないだろうか。


 今どきのVは何故か中身の顔の良さまで求められたりするし、男っ気もないし。


 まあ女っ気はあるんだけど。



「あ〜、今日も美少女プレイが楽しかった」


「良かったね、白山くん」



 時刻は大体3時半。


 1限、2限、3限、4限、昼休み、5限、6限と美少女学園生活を謳歌できてご満悦の白山くん。


 部活がある日はそのまま万全のコンディションで図書館へ。



「阿須加先生〜!わたしやることありますか〜!」


「おはよ〜、白山さんに黑谷さん。今日はあなた達にPOPを作ってほしいんだけど〜」


「ああ!あのシン・シリーズ特集ですね!分かりました!……黑谷ちゃんってイラスト描ける?」


「だいぶ行けるよ。素で」


「んじゃお願い!わたし配置考えるからさ!」


「ふふっ、よろしくね〜」



 とまあこんな感じで図書館の業務をこなし、下校時刻まで遊び、学校を出るのが大体6時頃。


 その後は寄り道したり晩ご飯寄ったりといろいろだけど、この日はコンビニで買い食いだった。



「アイスボックスっていつ食べてもこんなに美味しいの、なんでだろうね」


「黑谷ちゃんが好きだからじゃないの?俺はスイカバーがそんな感じだけど」


「あ、私夏にしか出ないメロンバーが好き」


「わかる。あれはいけるね」



 適当に千円もしない買い物をして、近くの公園で10分そこらしゃべるだけの時間がまあなんともびっくりするくらい楽しいし、白山くんもそんな感じに思ってくれてる。


 お互いが求める青春が大体そこにあったという話だ。


 そもそも私が求めてるのは白山くんっていう顔面と身体がドストライクな美少女で、白山くんが求めてるのが他者からの無限の承認、ということはさておき。


 そしてそのまま家に帰り、私と白山くんはお別れする。



「父さん、ただいま」


「おかえり、セイ。今日は初めて肉じゃがを作ってみたんだ。美味しく出来たから、荷物置いて、手洗いうがいしたらご飯にしよう」


「おっけー」



 ここ最近は朝ご飯と同様に、晩ご飯も白山くんのパパが作ってたり、あとは2人で外食に行ったり、たまにそれに混ぜてもらったり、あるいはうちの方で白山くんも誘ってご飯にしたり、そこらへんは色々だ。


 それでも大体9時くらいにはご飯やらお風呂やら、あとスキンケアやらを終わらせて、その先はだいたいお部屋にこもってるのが白山くんの夜の過ごし方。


 ゲームしたり、ちょっと課題やったり、マンガを読んだりして数時間した後、おおよそ12時手前くらい、個人的にそう決めているのか、日が変わる前には布団に入ってる。


 その後なんやかんやスマホを弄ったり、お年頃らしいことをして、寝るのはだいたい……1時ちょうどくらいだろうか。


 これで、白山くんの1日は終わり。


 私は……まあ、だいたい不健康なオタクみたいなもんだと思ってもらえたらそれで大丈夫。


 昼夜逆転しかけてるって感じ。


 それじゃ、いい1日を。

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