懐古
無事に夏休み突入。
今日は終業式。
早いもので嵐ヶ丘へ入学して2度目の
夏休みを迎えようとしていた。
「よっしゃ!今年も無事に夏休みを迎える事になりもうした!」
「…テンション上がりすぎて変になってるぞ。にしても本当ギリギリで担任も頭抱えてたらしいぞ。」
「ギリギリだろうがなんだろうが大丈夫だったから問題なし!」
「…まぁでもよくやったな。」
鷹鬼は笑みをうかべる。
「そしたらダーツでも行こうぜ!」
数時間後。
俺と鷹鬼はこの世の楽園"アンジュ"の
扉を開けていた。
「いらっしゃいませ!あっヨッシーと鷹鬼君!」
マイエンジェルの元気な声が響く。
今は他に客はいないようだ。
いつものようにコーラを注文し3人で談笑をする。
あぁ…喧嘩もない争いもない。
誰にも邪魔されずこのまったりした時間が
続けばいいなぁ。
"カランコロン…"
「いらっしゃいませ!」
アンジュの扉が開かれ1人の男が入ってくる。
ちくしょう。せっかく3人でまったりしてたのに
お前なんかあれだ。いらっしゃいませんだ。
その男は少し離れた席に座ると言った。
「ウインナーパンとコーヒーを。」
注文も終えた男がこちらを見ている。
ふいに目が合う。ん…?どこかで見た事あるような。
「どっかで会った事あるっけ?」
「久しぶりに会うから分からないのも仕方ねえか。俺だよ川原だよ。小学生の頃近所に住んでてよく遊んだろ?」
「川原…?えっあっ!あの川原君?」
「そうだ。懐かしいな。」
記憶が蘇る。
1つ上の川原君を兄のように慕い何をするにも
川原君の後をついて行っていた。
だがしかし川原君の親父さんが経営していた
工場が倒産し川原君一家は引っ越して街から
出ていってたのだ。
その日以来会うことも無く過ごしていた。
「今までどこにいたんだよ!いきなりだけど再開出来てマジで嬉しい!」
「あぁ中学までは違う県にいて受験を機にこっちに戻ってきたんだ。」
俺と川原くんは思い出話が止まらない。
「しかしお前は相変わらずでけえな。昔からでかかったもんな。」
「そうそう。体がデカイせいで上級生に目付けられて毎日喧嘩ばっかだったなぁ。」
「上級生には威勢よく突っかかってぶちのめしてたくせに何故だか俺には勝てなかったよな。」
その会話を聞いていた鷹鬼が珍しく肩を揺らし笑う。
「…ははっ。久里鬼が勝てないなんて珍しいな。」
いやいや待て待て。いつもクールなお前が肩揺らして笑う方がよっぽど珍しいて。
ほらみさぴもびっくりした顔してんじゃん。
てかびっくりしたみさぴも可愛い。しゅき。
みさぴの可愛さに俺はびっくりだよぉ。ふへぇ。
鷹鬼のおかげでびっくりしたみさぴ見れた。
ありがとう鷹鬼きゅん。しゅき。
流石ズッ友。神友。
懐かしい時間はまだまだ続くー
懐かしさの余り話が終わらない。




