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ヘアスタの好きぴ

初めてヘアスタの名前を知った。

ある日の夕暮れ。

俺ときんに君とヘアスタでアーケード街を3人で歩いていた。

背後から声をかけられる。

「桑原くん?」

誰それ?桑原?

「ゆ…ゆいなのか?」

ヘアスタが上擦った声でその少女に言う。

「久しぶり。こんなとこで会えるとは思わなかった。」はにかみながら少女が言う。

あぁこいつ桑原って名前だったのか。ヘアスタとかマジウケリーゼントとか言ってたから初めて名前を知りました。

「この子がお前の言ってた好きぴ?」

「へぇ…この子が。」

俺ときんに君が口々に言葉を出す。

「は…はい!久里鬼さん松浦さんこの子が中学の頃知り合ったゆいです!」

ヘアスタは声を裏返しながら言う。

そうだった。きんに君って松浦って名前だった。テキトーに呼びすぎて忘れてた。

「初めまして。ゆいです。桑原くんとは中学の頃ちょっとしたきっかけで知り合って。桑原くんのお友達ですか?よろしくお願いします。」

礼儀正しく頭を下げる。

「よろしく。俺は久里鬼。」

「俺松浦って言います。よろしく!」

マジウケリーゼントとゆいは楽しそうに話をしている。リーゼント赤くなってる。マジウケる。

話を終えたのかヘアスタがこちらに来る。

「好きぴと再開できて良かったやん。」

「もしかして桑原…運命かもよ?」

俺と松浦…間違えた。きんに君はヘアスタを茶化す。



ーー翌日。

「聞いてくださいよぉ!あれからずっとゆいとLINEしててですね!」

ずっとこいつ言ってる。まぁ楽しい気持ち分かる。

「それで聞いたんですよ。なんであんなとこにいたのかって。そしたら最近隣の県から引っ越してきたみたいで。」

「へぇ。進学かなんかかな。」

「鷹鬼先輩も隣の県からこっち来てるんですよね?」

え。初めて聞いた。神友隣県出身?

「なんだ。鷹鬼もこっちに引っ越してきてたのか。」

「…昔の事だ。」

よく考えたらこんな凄いやつの名前嵐ヶ丘に入るまで聞いた事なかったしなんか納得。

「んでですよ!ゆいに聞いたんですよ。まだ鷹鬼先輩の事好きなのか?って。」

「マジかよ。お前そんな事聞いたんかよ。」

その場にいた全員が少し呆れる。

「そしたらですね!そんな事ないよ。今気になってるのは桑原くんだって言われたんですよ!」

桑原くん…?あぁマジウケのお前か。

有頂天になってるヘアスタと対称的に「…昔の事だ。」その一言以来言葉を発さない鷹鬼。

その横顔に影がさしているようで気になりはしたが深く聞く事でもねえな。

鷹鬼は鷹鬼。どんな過去があってもズッ友だよぉ。

ヘアスタが毎日LINEしてるって

楽しそうだけど俺だってみさぴと

毎日LINEしてるんだから!

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