表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/26

ダーツとの出会い

喧騒から離れ珍しく鷹鬼からの誘い。

珍しさから俺は着いてくことにした。

「…鷹鬼とはまぁそんな感じな出会い方だった」

みさに話し終えた俺はテレビに視線を移す。

相変わらず鷹鬼は的確にパンチを打ち込んでいる。

「鷹鬼くん本当にチャンピオン倒しちゃうんじゃない?」

「確実にチャンピオンになるよあいつは」

そんな会話をしつつ見ていると画面の中の鷹鬼はフっと笑みを浮かべる。

ーー決まるぞ。あいつがあんな顔した後は確実に相手は倒れている。ずっとそうだった。

小柄な体つきからは想像も出来ないパワー。

どこから飛んできたか分からないパンチ。

あれは誰にも避けれないし立ってられない。

倒れた世界チャンプは起き上がれないだろう。

「すげぇなあいつ世界を奪りやがった!」

「鷹鬼くんが世界一?なんだか信じられない」

みさが微笑みながら言う。

「あいつが世界一位なら俺は世界二位だな」

「ダーツしながらはしゃいでたあの頃には想像もつかなかった事よね」



そうダーツとみさと引き合わせてくれたのは

鷹鬼だった。


「…なあ今日行きたいとこあるんだけど学校終わったら一緒行かね?」

「鷹鬼からデートの誘いなんて珍しいないいぜ」

「遊びに行くのをデートって言うなよ気持ちわりぃ」



放課後。どこへ行くんだろう?と疑問に思いつつも鷹鬼に着いて行く。

そして一件の店の前で歩みを止める。

ーDarts & Cafe アンジュー

なんだここは。学生が来るには洒落すぎだろ。イケメンは遊ぶ店までイケメンか。なんか悔しい。

店のドアを開けると元気な声で「いらっしゃいませ!」と女性店員から声をかけられる。

それを尻目に奥へ進む。

「…早速だけど投げようぜ」

鷹鬼はマイダーツをスっと取り出す。なんだよこいつ今日ずっとかっこいいじゃん。ずっと悔しいじゃん。

鷹鬼から放たれたダーツは吸い込まれるように真ん中へ集まる。

「ちょっと貸してくれ俺も投げてみる」

鷹鬼からダーツを賃りて勢いよく投げる。えっムズい。ボードにすら刺さらない。


「……チクショウ、力入れすぎるとダメなんだな」

「そうだ。お前は力加減ってのを覚えろ」

「力加減? そんなもん、ケンカに必要ねぇ!」

「いや、お前の拳で相手死んだら困るだろ」

「……たしかに」


ダーツに興じている2人は普段あまり見せることのない普通の学生の顔をしていた。

ダーツを楽しむ俺にとんでもない事が

起きるなどこの時は考えもしていなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ