続・運動公園にて
勝ち負けよりも辻強くなったな。
そっちにびっくりした。
辻が悔しそうな表情のままこちらへ戻る。
「みんな…ごめん…勝てなかった…」
「全然いいって。お前が勝って順調な流れすぎたら大将戦まで来なかっただろうし。俺の活躍の場がなくなっちまうだろ。そんな事よりお前めっちゃ強くなってたんだな!」
勝ち負けなんかじゃない。辻の成長っぷりがすごすぎて嵐ヶ丘メンバーは皆湧いていた。
「…お前が日々鍛錬してたのは知っている。お疲れさん。いい戦いだった。」
「文化祭の日にビビりながら喧嘩してた奴だったとは思えないくらい強くなったな。」
「辻大丈夫だ!次…俺がお前の分まで勝ってくる!」
「その勢いで行ってこい!ミスタープロテイン!」
松浦が中央へと向かう。
次の黒天会メンバーはドロップアウト。中学時代はいくつかの学校をしめていたらしい。
「俺は…しぶといぞ?」いやらしい笑いを浮かべるドロップアウト。
「すぐ沈めてやるよ。」松浦が構える。
「うおぉぉぉぉ!」「おらぁぁぁぁ!」
同時に叫ぶと次の戦いの幕が開けた。
松浦は様々なコンビネーションでドロップアウトに猛攻を仕掛ける。ドロップアウトは防ぐのでいっぱいみたいだ。だがしかしーーー
「なぁ鷹鬼。さっきからいいの入ってんのに黒天会の奴倒れなくね?」
「…あぁ。このままでは不味いな。黒天会の奴…タフすぎる。」
「そろそろ倒れろやぁ!」松浦得意の蹴り技がドロップアウトの顔面を捉える。だが倒れない。
「言ったろ?俺はしぶといんだ。」
なぜだ?なぜ倒れない?松浦を不安な気持ちがおおっていく。そろそろスタミナも切れそうだ。不安そしてスタミナ切れ。その2つが重なり松浦に隙を生じさせる。
「へへっこの瞬間を待っていた。」ドロップアウトはその隙を見逃さず松浦の鳩尾に膝蹴りを叩きこむ。
「ーーーーーっぐぅ」
そのまま崩れ落ちる松浦。立つことができない。
リックが手を上げ叫ぶ。
「勝者!ドロップアウト!」
「ちくしょう。皆すまねえ。」肩で息をしながら悔しそうに呟く。
「お前のあのラッシュで倒れないとかドロップアウトってゾンビか何かかな。」
「いや本当にあんなタフな奴初めてだった…」
「…上手く力を逃がしていてどれも決め手の一撃になれなかったんだろう。逆に言うとまともに入っていたら一撃で勝負はついていた。強くなったな。」
「おいおい。辻に続き松浦もか。お前らは先輩の見せ場作るのが本当に上手いな。お前らが作ってくれた舞台できっちり仕留めてくる。」
菅野は笑いながらそう言い中央へ向かう。
対して黒天会からはショルダー。
両者中央へ並ぶ。
「俺の相手は嵐ヶ丘の王か。」
「お前にはもったいないくらいの相手だろ?」
3戦目開始ーーー
2敗して後がない。
でもなんとかなるっしょ。




