使者
物事は急に前へ進む。
こっちの状況なんか考えちゃくれない。
「おっそれ美味そうだな。一口くれよ。」
「いいよ。後でヨッシーのも一口ちょうだい。」
みさぴがスプーンにすくったパフェを口元に持ってくる。あーんって事?いやーもうこれってあれじゃん。夫婦…ってコト!?幸せすぎて昇天しそう。
今日俺はみさぴとパフェを食べにきていた。
「新作のパフェ食べに行きたいから一緒に行こっ!」
こんな風に突然素敵な笑顔エンジェルスマイルで誘われたら行くに決まってるっしょ!多分黒天会との決闘の日だったとてパフェを優先していたはずだ。
うぇへぇ。幸せすぎて変な笑いでた。
「さっパフェも食べたしどっか行くか。」
「うん!どこ行こっか。」
2人で店を出る。
すると後ろから声をかけられた。
「双天鬼の豪鬼さんですよね。」
えっ…なんで今日。今日はダメ。誰だか知らないけど今日だけは本当にごめんなさい。でも……カッコつけチャンス到来じゃね?俺は振り返る。
「ん…どちらさん?」
「彼女さんといる時に申し訳ない。黒天会の者です。」
いやー彼女に見えちゃう?そうだよねぇ。こんなにラブラブだったら見えちゃうよねぇうぇへぇ。
「いや…気にするな。でも今日は争い事勘弁な。」
「リックさんからの伝言です。今週の金曜日の夜。旧運動公園跡地。時刻は20時とのことです。」
「わざわざありがとな。俺からもリックに伝言いい?今回の大将は俺だ。お前と戦うのちょー楽しみだぜって。よろしく!」
「分かりました。では失礼します。」
黒天会の使者は去って行った。
みさぴが心配そうに見つめ聞いてくる。
「ヨッシー…また喧嘩しちゃうの…?」
「あぁ。でもさ黒天会って今までの奴らとなんか違うんだよな。ほら今まで急に囲んだりとかだったけど今回はちゃんと筋通してきてるっていうかさ。」
「うん。それはなんとなく感じた。」
「だから今までみたいにとんでもない怪我負ったりとかみさが危ない目にあったりとかはないと思う。喧嘩しに行くのに安心してってのもおかしいかもだけど安心して。」
「なら…いいけど。無茶だけはダメだよ!」
「おう。約束するから!大丈夫。」笑顔で答える。
ふいにみさぴがネックレスを外し俺の首につける。
「どうした急に。」
「お守り。なんだかんだヨッシー無茶しちゃうから。だから…お守り。」
「ありがとう。嬉しいよ。そうだ鷹鬼達に連絡しなきゃ。ちょっと待ってて。」
俺は鷹鬼に電話する。
「…もしもし。どうした?」
「場所と時間が決まった。今週の金曜。20時に旧運動公園跡地だ。」
「…分かった。当日そこで落ち合おう。」
「おう。それじゃあな。」
言いたかったー!みさぴからネックレス貰った事言いたかったぁぁぁ!でも鷹鬼のクールさに飲まれて言えなかったぁぁぁぁ!
黒天会との決戦が目前に迫っていた。
黒天会との喧嘩。
何故だかすごくワクワクする。




