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街には冬が訪れていた。

この皆浮かれてる雰囲気しゅき。

季節が流れるのが早い。

喧騒の日々は時が経つ事を忘れさせる。

街はクリスマスムードに包まれどことなく

皆が浮かれている様子だ。

その賑やかな街とは対照的に鷹鬼と俺そして松浦と辻は静かに4人で歩いていた。

「…朱雀会と獅凰連合が潰れた今…残すは黒天会とブラッディローズと狂極連合。そして…ヘルズエンジェルか。」

「あぁ。でもさ最近平和みたいだしこのまま何事もなく落ち着いてくれたらなぁ。」

「俺さあれからも色々探ってるんだけど…鷹鬼と久里鬼が潰した朱雀会と獅凰連合の縄張りの支配がなくなってから…ヘルズエンジェルが活発化してるらしいぞ。」

「…すまないな。辻。引き続き色々探ってくれ。」

「争いは避けて通れないのかぁ。」

「またピンチになったら俺が助けてやんよ!」

「筋肉お化けの活躍もちょっぴり助かってるけど結局は鷹鬼のおかげだこの野郎。でもありがとな。」

「…もしこれから戦うとなったらどこを相手にしても今までのようにはいかないと思う。1人で突っ走るような真似はやめとけよ。」

「だってよ辻。」

「お…俺はそんな無茶な事しないよ!」

「あぁそうか。じゃあだってよきんに君。」

「毎回突っ走って血塗れになってんのお前だろ。」

「…1番お前が気をつけろ。久里鬼。」

「おう。1人で行ったら次回こそ死ぬと思うから絶対に行かない。んで1番の脅威はどこなんだ?」

「…どこも今は派手には動いてないが…どこも脅威になりうる。順を追って整理するぞ。」


ーーー黒天会。

リックと呼ばれる力自慢の山田が仕切るチーム。

武闘派でメンバーも喧嘩自慢が多い。


ーーー狂極連合。

通称ファクトリー。中谷率いる独特のリズムの喧嘩で一筋縄じゃいかないチーム。


ーーーブラッディローズ。

頭はギャッツと呼ばれる藤崎。こちらもリック程ではないが力自慢。おまけに急所攻撃が得意だと。


ーーーヘルズエンジェル。

詳細は不明だがブラックレターと呼ばれるスキンヘッドの男白武のチーム。目的の為なら犯罪行為も繰り返す半グレ集団。特定の縄張りを持たず街の全域で暗夜してるらしい。


「って街の話ばっかしてクリスマスムードに乗っかれてねえな俺ら」

辻がそう言い笑う。


「それもそうだな。野郎だけでパーティすっか。」

釣られて他の3人も笑う。


この時ばかりは皆普通の学生のようになれていた。

この和やかな雰囲気がずっと続けばいいのになぁ。

サンタさん。今年は平和な日々を届けてください。

だがこの願いも虚しく新たな脅威が近くまで迫っていた。


どこもかしこも一筋縄じゃ

いけなそうなとこばっか。

やっぱり争いはくるだろうなぁ。

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