入院
退屈な入院生活。
見舞いにきたのは意外な人物だった。
朱雀会との戦いの後俺は入院を余儀なくされた。
当然である。俺は体が大きめな普通の人間だ。
超人でもなんでもない。普通の人間だもの。
「失礼するよ。」
ふいに病室の扉が開けられる。
そこに立っていたのはーー
参得亜の2人だった。えっ?あっ?参得亜がなんで?
その後ろからみさがひょっこり顔を出し小さく手を振る。あっしゅきしゅきぴだ。今日も可愛い。本当にヤバい。一緒に入院したい。マイエンジェル。うふふ。
いやなんで参得亜とみさが?混乱する。
「おう参得亜のおもしろコンビ。どうしてここが?」
「いや最近ねみさが落ち込んでたんだ。話を聞くと仲のいい人が大怪我して入院してると。よくよく話を聞いたら久里鬼くんの事じゃないか。それで今日はお見舞いに付き添ってきたのさ。」
「おもしろコンビとみさ知り合いだったんだ。」
「知り合いというかみさは僕の妹だよ。」
「タカ兄と話してたらタカ兄もヨッシーと知り合いって聞いてびっくりしちゃった。」
みさのお兄さん?って事は俺の将来の義兄さん?
「義兄さん。わざわざお見舞いありがとうございます。」キリッとした顔で俺が言う。
「急にかしこまってどうしたの。まぁいい。朱雀会の事も聞いてるよ。お疲れだったね。」
みさの顔が一瞬曇る。
「久里鬼くんと鷹鬼くん。2人は街の顔ってとこまで来ている。朱雀会を潰した事で他の勢力がほっておかないと思う。」
「タカ、タカ、このプリン食べていいと?」
「兄さん。それは見舞いの品だよ。ちょっと待ってて。」
「もうみさを泣かしたくないから喧嘩はしたくないんですが。」俺は本心を伝える。
「それでは道理が通らない。仕方なくとはいえ君らは街の勢力争いに加わってしまった。今後避ける事のできない道に足を踏み入れたんだ。」
ーーそうだよな。避けれないのは自分でも気づいている。でも。それでも。
「もう…傷つくヨッシー見たくない…」
「みさ。よく聞いて。男ってのは退けない時があるんだ。強ければ強いほどに。それにさ久里鬼くんは本当に強い。だから心配する事はない。」
タカもとい将来の義兄さんが言う。
「今後何かと困った事があったら力になるよ。避けれない道だけど早く終わらせてみさを安心させてあげて。ね?兄さん。僕ら参得亜で久里鬼の力になろう」
「タカがそう言うなら。久里鬼くん。大丈夫だよ。みさちゃんは僕ら2人も協力して危険な目に合わせない。だから何も気にしないで目の前の問題解決してきなよ」アフロ…お前…普通に喋れるのか。
「さぁ長居し過ぎたね。それじゃあねみさ。あとは2人で過ごしなよ。2人は"仲がいい"んだろ?」
義兄さんがニヤッと笑う。みさが顔を赤らめる。
あー可愛い。照れてるみさ可愛い。ムービー撮りたい。2人は相思相愛しゅきしゅきぴに決まってる。
「行こう。兄さん。」
「タカ、タカどこに行くと?どこに行くと?」
そうして参得亜の2人は去っていった。
避けては通れない道…か。
早いとこ終わらせて安心させないとな。




