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朱雀会終焉

意識を失う前に見たヒーローの姿。

次に見た時はヒーローが鬼へと変貌していた。

あぁ…。体が重い…。指先すらも動かせない…。

死ぬって一定ライン越えてしまったら案外苦しさも痛みもないんだな…。

ーーーっ!!ーーシー!!

なんだようるせえな。最期くらい静かにかっこつけたまま終わりにさせてくれよ。

「ヨッシー!!!」ん…?みさ…?

体がピクリと動く。

「良かった!久里鬼の意識が戻った!」

目を開けると辻が泣きそうな顔で俺の耳にスマホを当てていた。

「おぉ…みさか…ごめんね待たせてるけど…なかなか鷹鬼に会えなくてさ…俺は無事だから…心配しないで…」

「良かった…この嘘つき!ヨッシーいなくなったら誰が私を守ってくれるの?」

電話口でみさが泣いている。

俺も自然と涙が溢れ声が震える。

「本当にごめんね。俺嘘つきになっちゃったけどまた一緒にいて一緒に遊んでくれる?」

「そんなの当たり前じゃん!だから…早く帰ってきて…」

「おう。こっちの用事を見届けたらすぐに帰る。また連絡するよ。」

「待ってるから…」

んーっあぁ!痛む体に鞭をうち上体を起こす。

転がる朱雀会の下っ端達の中鷹鬼が吉田と激しく撃ち合っている。

派手な音させてんなあの2人。

「久里鬼!いくら鷹鬼でもヤバいって!加勢しないと!」

「バカ。俺がもう動ける訳ねえだろ。動いたらマジで死ぬ。というかみさの声聞くまで半分死んでた。そんな事より辻。タバコとってくれ。」

タバコに火をつける。生き返ってから吸うタバコも美味いもんだな。

「それにな鷹鬼は全然やばくねえぞ?普段クールなアイツがあそこまで感情を剥き出しにして殴り合ってる。こりゃ鬼が目覚めたな。」

そうだ。実際に今の鷹鬼は鬼気迫るものがあった。

もう誰にも止められない。

「結果はもう決まってる。それじゃみさも心配してるし先帰る。病院も行きたいし。」

「おい!いいのかよ!」

「大丈夫大丈夫。おい!鷹鬼!ありがとな!無敵のスーパーヒーロー!」ーーっ大きな声出したらアバラが痛い。折れてんなこれ。

「ま…待ってくれ!久里鬼…すまねえ俺がヘマしたせいでお前がボロボロに。」

「うるせえよ。筋肉お化け。喋ったらアバラ痛いから辻と2人で鷹鬼の応援でもしてろ。」

俺は痛む体を引きずるように病院へ向かう。病院の入り口に着きみさに電話する。流石に限界だ。

「ただいま。今病院着いたけど諸事情で動けない。先生呼んできて。」

慌ただしい声と共にみさと先生が外へ出てくる。

「ヨッシー…良かった…」

涙を流すみさ。

「もう嘘つかない。無茶もしない。俺がみさをずっと守る。」

「次は絶対だからね!」ギュッと俺を抱きしめる。

アバラ折れてるのにギュッと抱きしめる。離れてください。今日は離れて。

なんとかギリギリ生きて帰れて良かった。

しばらく喧嘩はこりごり。

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