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騒がしい日常

入学の日に一悶着あったが一応に普通の学校生活を

送れているはずだった双天鬼の2人。

だが平穏はそう長く続かなかった。

入学初日からゴタゴタに巻き込まれた俺らは

良くも悪くも他生徒の噂の種になっていた。

新入生に"鬼"がいると。

鷹鬼と2人で歩いていると自然と道が開く。

遠巻きに見る者。威嚇してくる者。

そしてきゃーきゃー騒ぐ女の子達。

鷹鬼はすごくモテた。イケメンなのもあるが

女の子に興味を示さない。

それが余計にモテる要因みたいだ。

煩わしさを避けるように鷹鬼はよく言っていた。

「…屋上行こうぜ」

屋上へ着くと2人並んで腰をおろす。

こうやって2人で食べる昼食も悪くない。

たわいも無い話をしながら食べていると

勢いよく屋上の扉が開いた。


「お、お前ら! ヤバい! 《黒牙》が来てるぞ!」

鷹鬼が箸を止め、片眉を上げる。

「……黒牙?」


曰く黒牙とは不良チームらしい。

20人程で嵐ヶ丘へ来て学校をシメると。

先に食べ終えた鷹鬼が正門へと向かう。

俺まだ食ってんのに…まぁいいやご飯持ってこ。

ご飯片手に着いていく。


「お前……食いながら戦う気か?」

「おう。片手で十分だろ」

「……敵よりお前の方が怖ぇわ」


正門へ近づくに連れ声が聞こえる。


「嵐ヶ丘のガキども! 今日からこの学校は俺たち《黒牙》のシマだ!」


「なんだ……サーカスの余りもんか?」

鷹鬼が小さく鼻で笑う。

相手は20人もいるのになんだこいつの

この余裕は。

とか考えながらも鷹鬼と2人ならこれくらい

すぐ終わるだろうなとも思う。


「テメェらが噂の“鬼”か……ちょうどいい。菅野じゃねぇのは残念だが、テメェら潰して見世物にしてやるよ」

黒牙のリーダー格が言う菅野って誰だ?

そんな事より最後の唐揚げでも食ってしまおう。


「……うまいな」

「いや今食うなよ!」鷹鬼がツッコむ。


鷹鬼のツッコミに場の空気が一瞬緩む。

それを合図に黒牙の兵隊達がなだれ込む。

ー双天鬼として初の抗争が今始まるー




黒牙のリーダーが言っていた菅野とは一体

何者だろうか。

この抗争がほんの始まりに過ぎないことを

双天鬼の2人はまだ知る由もなかった。

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