幸せと地獄への一歩
平穏で幸せな時を過ごしてたが
嵐の前の静けさだった。
「あの時本屋に行ってなかったらそしてみさから連絡先聞いてくれなかったら今こうして一緒にいれなかったんだろうな。本当にありがとう」
「もー急に何?恥ずかしいんだけど」
みさが軽く赤くなり照れる。
「でも私から聞かなきゃいつもヨッシー照れてたし仲良くなれないかなって」
次は俺が赤くなり照れる。
「でも…仲良くなったが故に面倒事に巻き込んで怖い思いさせちゃったね。あの時は申し訳なかった」
「確かに怖かった事もあったけど…いつも守ってくれてたじゃん!」
夏休みも終盤に差し掛かった頃俺はダーツをしにアンジュに行っていた。でもこの日はなんだか腕が痛い気がする。この痛みはあれだ骨折してる。だからダーツ出来ない。残念だなぁ仕方ないなぁ。ダーツだけを目的にアンジュに来たんだけどなぁ。仕方ないからカウンターに座る。
「今日もコーラくださいな」
「いつものね。私も頂きますね」
みさがいたずらに笑いながら言う。もう可愛いを擬人化したらみさだろ。好き。いやっしゅき。あーデート行きたい。ひと夏の思い出作りたい。俺は覚悟を決めた。
「なぁみさ。今度一緒にプールでも行かないか?」
みさはにやっと笑って、冗談めかして答えた。
「いいよ~。でも私時給高いからね?一時間三千円」
「な、なんだよそれ! お前バイト感覚かよ!」
「ふふっ、冗談だってば」
ーー夏のプール
この日2人は童心に返りはしゃいでいた。
夏の日差しが肌を射すが冷たい水が心地よい。
あー幸せ。このままずっとキャッキャウフフしたい。プール行った事鷹鬼にめっちゃ自慢しよ。
だがしかし楽しい時間はすぐに陰りをみせる。
3人組の男達が近づいてくる。腕には刺青を入れプールには似つかわしくない男達だ。
なんでこっちに来るの。刺青とかちょー怖い。
「おい嬢ちゃん、可愛いじゃねぇか。俺らと一緒に遊ばねぇ?」
うん可愛いはすごく分かる。俺も常に思ってる。
「こっち来いよ、もっと楽しいこと教えてやるよ」
それはダメ。なぜなら俺のマイエンジェルだから。
みさは顔をしかめて後ずさる。
「やめてください」
俺は語気を強めに言った。
「嫌がってんだろ。やめろ。」
「なんだテメェ。彼氏気取りか?」
気取りじゃない。将来の彼氏。いや旦那。多分。
「俺たちは朱雀会のもんだぞ?」
あぁ辻が言ってた勢力の1つの。刺青とかいるんだ。
やべぇ組織じゃん。助けて助けて。
「せっかく楽しんでる時だけど…みさごめん。少々待ってて」
ふんっ!1番前の男の顎を目掛けて右フックを放つ。
顎が砕けプールサイドに崩れ落ちる。
間髪入れず2人目を掴み鳩尾に膝蹴りを入れる。
相手の息が止まり動けなくなる。
3人目は青ざめ後ずさる。
「朱雀会って言ったな。だからなんだ。どこの誰が来ても俺の女にちょっかい出すやつには容赦しない」
震える男は走り出し逃げて行った。
ーーその後、みさがタオルを差し出しながら言った。
「……ありがと。でもちょっと怖かった」
「悪ぃ……脅かしたな」
「でも……私のこと守ってくれたんでしょ? だから、嬉しかったよ」
いつでも守るさ。みさは俺のお姫様だから。マイプリンセス。しゅき。
この日を境に双天鬼と朱雀会の抗争が幕を開けた。
徐々に迫り来る街の勢力達。
街のトップとかに興味はないが
仲間達と大事なものを守るだけだ。




