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迅鬼との出会い

鷹鬼と出会い数々の修羅場を

くぐり抜けた。

その思い出を綴ろうと思う。

「もーヨッシー!そろそろ始まっちゃうよ!」

外で煙草を吹かす俺をみさが呼びに来る。

「あぁ…もうそんな時間か…」

「昨日から楽しみで寝れなくて寝不足になったくせに!早く早く!」

少し茶化しながら俺の手を引き家の中に連れていく。

そう今日は相棒の鷹鬼の晴れ舞台。

ボクシングの世界王者をかけた試合の日。

みさと2人でテレビの前に座る。

「まさか鷹鬼君が世界までいっちゃうなんてね」

「確かに。でもあいつは才能の塊みたいな奴だったし何させてもできる奴だったし。今マジになっても勝てないだろなぁ。」

「フフっあの時もマジになってたじゃん。鷹鬼君とヨッシーずーっと2人でいたよね。」

みさが微笑みながら言う。

「まぁな。相棒だったし。」

画面の中では鷹鬼が現世界チャンプを子供扱いしている。あぁやっぱりこいつはすげぇ奴だ。

あの頃に比べ物にならないくらいスピードもパワーも増している。

「そういえば2人って高校で知り合ったの?」

「あぁ知り合った時の事話した事なかったね。昔話でも語っちゃおうかな。長くなるけど聞く?」

「うん!聞く!」

みさが好奇心と無邪気さが入り交じった笑顔で俺を見つめる。








遡る事数年前。

嵐ヶ丘高校新入生として入学式へと向かっていた。

これから始まる高校生活。期待と不安。

んー緊張する。まずいとりあえず落ち着こう。

「まだ時間は大丈夫そうだな」

道を外れて人気のないとこで煙草に火をつける。

すると不意に声をかけられる。

「おい!そこのデカいの!」

「なんすか?」煙を吐きながら返す。

「お前新入生だろ?こんなとこで調子こいてんじゃねえぞ!」

「調子こいてるって…別になんもしてないじゃないっすか…」

「新入生のガキが!指導してやらんとな!」

十数人に囲まれる。早々にマジかよ。

「……うるせぇ。俺はケンカ売られたら買う主義だ。文句あるならかかってこい」

とりあえず目の前にいる2人を沈める。

そりゃそうだ。俺のパンチ喰らって立ってる奴なんてほぼいない。

だが人数が多すぎる。やばいかも。徐々に包囲が狭まりつつも殴り飛ばしていく。

不意に背後から声がした。

「ーーよそ見してんじゃねぇよ」

声の主が背後の上級生達を倒していく。

誰だこいつ。すげぇ速い。動きを目で追うのもやっとだ…いや追えてるかも分からん。

「一人で楽しそうにやってんじゃねぇか。――久里鬼、だっけ?」

「……誰だお前」

「鷹鬼。今日からこの学校の一年だ。まあ、助っ人に入ってやるよ」

まぁいい。とりあえずは目の前の奴らをぶちのめすか。手当り次第にパンチを打ち込んでいく。

数分後、十数人いた上級生達は全員呻きながら倒れている。

鷹鬼は肩で息をしながらも、口元に笑みを浮かべた。

「……まあ、悪くねぇな。デカいのと組むのも」

俺もまた、豪快に笑った。

「小せぇくせに、やるじゃねぇか。気に入ったぜ」

そう鷹鬼との出会いは始めっから波乱に満ちていた。

波乱の幕開けとなった嵐ヶ丘高校生活。

出だしは色々あったけど普通の学校生活を

送れると思ってたんだこの時までは。

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