売り切れたブラックコーヒー
暗い暗い夜道をごまかして
心の黒い沁みを責めた
苦しみに 明るさを求めて
街の片隅 取り残されたような
自動販売機
蛍光灯の点滅は やさしさを求めてる
その心はどこか 似ていて・・
売り切れた
ブラックコーヒーに 訊ねた
黒くて苦い思い出を 指先で
何度も突かれ 傷んだ現在を
もう 自分を責めるのは
止めにしたらどうだい?
「あったか~い」仕事を重ねてきた
お前だから・・
「つめた~い」ブラックコーヒーでいいかい?
売り切れランプの灯る ボタンを
押すものは もういないから
熱を冷ましなよ
握りしめた今日の背中に
「ありがとうございました お釣りをお忘れなく お疲れ様でした」
と 沁み渡る
読んでくださりありがとうございました。