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第34話 高校生
夏休みが明けようとしている。
今日から高校生としての人生が始まる。
数日前に待ちきれずに一度袖を通した制服に着替える。
お弁当は自分の分と太郎の分、二人分。
準備万端だ。
「これでよし、と」
まだ時間には余裕がありそう。
念の為太郎の部屋を覗いておこう。
ピンポーン
返事が聞こえない。
なんなら物音も聞こえない。
「もしや……」
この夏休み中に使い慣れた太郎の部屋の合鍵を使って太郎の部屋に入る。
「太郎!」
予想通りだ。
「太郎、学校だよ、起きて!」
太郎は顔をくしゃくしゃにしながらパジャマをめくって背中をボリボリ掻いた。
「ほら!
遅刻するよ!」
子を持つお母さんの気持ちがわかった。
愉快な高校生活の始まりだ!




