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第26話 代償
「お連れしました、王。こちらです。」
「やっと帰ってきたか、かぐや姫。」
馬車越しにお父さまの声が聞こえてくる。
「お前はその声の重みを軽視し過ぎている。かぐや姫、もう2度とお前に歌を歌えなくしてやる。」
お父さまの言葉の意味がすぐにはわからなかった。
「王様、それはいくらなんでもやりすぎでは…」
「構わん!約束を守れないものに慈悲などいらん!」
「お父さま、どうか声だけは、声だけは…他のものなら取られても構いません…」
使い達は目を見合わせる。
「さっさと声を取り上げるんだ!」
あぁ、オオカミさんに少しだけ近づけた、そんなきっかけの声が…
「…っ…」
私の全てが…
「………」




