表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怪談百物語  作者: 安城朱理
78/100

第七十八夜 バナナ

 数年前、Uさんの親友は交通事故でこの世を去った。まだ二十二歳という若さだった。

 ふたりは小学生の時からずっと一緒につるんでいたため、お互いのどんなこともよく知っていた。

 ある盆のこと。Uさんがその親友の仏壇に線香をあげに行くと、そこには当時好きだったビールやフルーツがたくさん供えられていた。しかし、よく見ると、様々なフルーツが入っているカゴにはバナナも入っている。親友は子供の時からバナナが大の苦手だった。きっと親類がそれを知らずに差し入れたのだろう。

「おばさん、あいつバナナ食うの?」

 Uさんがそう訊くと、親友のお母さんは麦茶を注ぎながらこう言った。

「不思議なことにね、他の果物は時間が経つと傷んでいってしまうのに、一番腐りやすいバナナだけはずっとピカピカの黄色のままなのよね。きっと、あの子バナナが大嫌いだったからあっちでも食べないみたい。よかったら食べて?」

 どうやら向こうでも好き嫌いしているらしい、とUさんは笑って話してくれた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ