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怪談百物語  作者: 安城朱理
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第四十六夜 彼女を守るもの

 これは誘拐未遂で現行犯逮捕された男の話である。


 酒とギャンブルにはまっていた彼は常に金がなかった。日雇いの仕事で手に入れた日当をパチンコと競馬に注ぎ、その残りで酒を飲んだ。次第に働くことにも嫌気がさし、盗みを常習的に行うようになった。

 しかし、それでも金が足りない。他人の財布から抜き取り、金目の物を売りさばいてできた金では限界を感じた彼は、子供を誘拐して身代金を要求しようと考えた。日頃から賭け事で負けがかさみ、ため込んだ鬱憤を晴らしたかったこともあり、彼は当時七歳だった女の子を尾行した。

 ひと気のない場所にいったところで彼女に近づこうとした瞬間、彼の手に電撃が走った。思わずのけぞると、先ほどまで辺りには誰もいなかったはずなのに、小さな彼女の後ろには巨大な筋骨隆々の男がふたり、女の子を守るようにして彼を見下ろしていた。彼はその押しつぶされそうになるくらいの威圧感に耐え切れずその場にへたり込んだ。

「あれは仁王だ。あのガキにはとんでもないもんが背中についていやがる……!」

 警察署での取り調べで男はそう喚いたという。


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