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秋、みのり~夕ノ映リ ~
黄昏だね。
君もきっと見たことでしょう。朝に行く時は金に光る稲を。昼に歩む時は身近な茎が残るだけの田んぼを。秋も終わりを感じます。
僕は道の端で休んでいる人たちに声を掛け、今の思いなどを聞いたりした。早苗を育て、田植えして、病気や虫から防いで、刈り時を迎える。
休日に少しだけ手伝い、毎日の成長を守ってきたことにより、一入なものとなりました。景色が変わるだけで喪失を強く覚えたんだ。
第八番のテーマは、夕暮れです。子供の自分が誰の側に居て、何を眺めながら声を聞いたか。目に映ればと思いで歌います。
「コガネの稲も 刈り終えて
変わり果てたよ 寂しげに
じいじ 呟く お疲れ と
手を 腰当てて 空を見る
アカネの蜻蛉 来ては行き
惜しむ 別れよ 寂しげに
こどもの叫び バイバイと
手を振り 走る 家 灯る」
……勇気を出して、本当に良かった。最後まで聴いてくれて、ありがとう。
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