59/455
冬、かれる〜森ト友ヨ②〜
こんばんわ。
君がこんな暗い時に森へ来てくれるなんて、珍しいと思いました。冬の夜には怖さが増して、多くの人は嫌がり避けるほどだからです。
僕はここを守る者として、声なき声を聴きつつ歩み寄りました。泣いているのはどうして、幼げに優しく問い掛けは待つのです。
悲しみの涙が心の穴に溜まって、少しずつ溺れさせようと上がりゆく中で、何とか光を手を届かせるべく冷えた体を抱き締めました。
第五十九番のテーマは、自然です。第三十番=森ト友ヨ①より創歌しました。初のシリーズとして、前の歌に次ぐものを紡ぎました。貴方の目に光景が映るように歌います。
「音の無く静かな冬空に
煌めいてくれよ星灯り
闇を裂き僕らに色奏で
森の友は君へと歌贈る
雪の舞う寂しき枯庭に
独り泣いている声届く
池に沈む前にと腕掴み
森の友は君へと異諭す
樹の上へ来てごらんよ
街の光が眩しすぎるね
星を眺め道を示しては
森の友が君に護石渡す」
……勇気を出して、本当に良かった。最後まで聴いてくれて、ありがとう。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆




