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秋、みのり〜葉ガ旋リ 〜
黄昏だね。
君は木の葉を枯らす風の中で、道を歩きながら思いしたでしょう。視線を下ろせば伊吹により何枚もが一塊となって、転がるようでした。
僕は太陽の隠れた曇天を見上げて、灰色の寒さを感じ取ります。焦点を近くに合わせば枝がはっきりとして、背景がぼやけました。
長きこと飛ばされまいとしがみついて、残り続けた葉っぱも落ちてしまいます。又は強さに宙を舞って、遠くへ押し遣られていました。
第四百二十二番のテーマは、木枯らしです。目に当たると染みるので、泣こうせず潤んでしまいます。心を供に届けよ歌います。
「今にも息が白く
成りそうな木枯らし
落ちた葉を旋し
舞いあげる大空へと
行方を追い私は
仰ぎながら馳せてた
宛先は無いけど
惜しみつつ見送りを
染むる風に背け
下向きゆく道路には
朽ちた葉が残り
踏まれては罅割れる」
……勇気を出して、本当に良かった。最後まで聴いてくれて、ありがとう。
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