秋、みのり〜柿ガ実ル 〜
午後五時だね。
君の家の庭か畑に柿の木はありますか。季節は秋の味覚と言えて、熟するほどに柔らかく甘さも増しますね。鳥や虫に狙われて、心を休めません。
僕は朝や夕に柿の実を仰ぎ見ていて、取り入れ時を楽しみに待ってきました。何にも食われぬように目を光らせて、追い払いもします。
不在の間に被害を受けて、地面に落ちたりなると腹が立つほどです。一刻も早く籠にと焦るばかりで、いたちごっこをしました。
第四百十四番のテーマは、柿です。冬に干すのも良いなと考えたりして、敵から守るべく戦います。収穫が出来る日まで、思うたを歌います。
「庭の柿の木に実が生って
今やっとこさ実が熟れた
朝に夕に来て見るほどに
食べ時を待ち耐えていた
烏に狙われて実が落ちて
少し嘆いたときもあった
守る為に張り付き続けて
近づくモノを追い払った
私の此の手で実をもいで
家に持ち帰る楽しみなり
水で洗ったら皮をむいて
口へあ〜んと幸せほっぺ」
……勇気を出して、本当に良かった。最後まで聴いてくれて、ありがとう。
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