364/455
秋、みのり〜畑ヲ眺ム 〜
こんにちは。
君は田畑の上を蜻蛉が飛ぶ夕焼けに、季節は秋を感じることでしょう。八月も終わり迎えた涼しきに、風景は夏の名残を眺めました。
僕は塩辛と茜の二種を目に、比率の変化を観察しています。昨日より今日と見られなくなりゆくに、生き物の移ろいが静けさを知りました。
日が完全に沈むまで予想より早いことに、夜長の音色が聞こえてきます。紫色の空では一等の星が闇を待たずに、煌めくを見ました。
第三百六十四番のテーマは、蜻蛉です。記憶の映像を言葉で描き、数の減ってしまう様が伝わればと思います。寂しむ心を歌います。
「塩辛蜻蛉 空を飛び
緑の草の 上で舞う
双り姿は 楽しげに
抱き愛て 離れない
茜之蜻蛉 空に群れ
金の稲の 奥へ行く
独り姿は 寂しげに
遠き望み 影もない
夢中蜻蛉 空を見て
紫の雲の 下に居る
別れ姿は 返らずに
静か深い 闇のなか」
……勇気を出して、本当に良かった。最後まで聴いてくれて、ありがとう。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆




