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無、しらね〜名ノ響キ 〜
夕方だね。
君もきっとそうだろうと、信じて疑わぬ思いがあります。自分に与えられた名前は生まれて初めて、人から貰った贈り物と考えています。
僕はある本を読んだことによって、学び深められました。母親に付けた理由を聞いてみて、意味や願いを知り得た時に変化を感じました。
文字を見れば季節や時代など、情報が読み取れます。言葉を受ければ光景が目に映って、家族に迎えられた瞬間がイメージできました。
第三百二番のテーマは、名前です。個体を認識する記号に留まらないほど、大事な宝としか言えません。今の記しを声に歌います。
「誰もが産まれて初めて
人より贈られる物は
親から子へ斯う在れと
願いの込もった名前
自分が生きてく日々で
幾度と呼ばれしたね
何時か母さんに聞いて
教えてもらえた意味
二つを知り得た瞬間に
確かに強く響いてる
短さの中に視えた想い
其れが形の無い至宝」
……勇気を出して、本当に良かった。最後まで聴いてくれて、ありがとう。
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