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冬、かれる~冬ノ語リ ~
おはよう。
君は寒い冬が好きだって、前に教えてくれたよね。理由を聞くと、重ね着すれば耐えられるけれど、暑さは脱いでも汗を掻くからでした。
僕は寒いのが嫌いで、鼻水が出たり頭痛がしたりするんだ。基本的に用が無い時は家に籠もりて、外に行きたがらないほどです。
散歩を強いられたり雪を除ける時には厚着して、亀のように首を守りつつ働くんだ。元気さはどこへ、大変さばかりで、溜め息をしました。
第十九番のテーマは、道です。夕方から翌朝の間に自分が見た景色や感じたことを、声喩で表現するなどして歌います。
「枯木にひゅるる 北風よ
落葉がひらひら 足元へ
家路はさむざむ 早歩き
暖炉でほのぼの 声笑い
夜更にしんしん 白雪よ
朝餉もひえびえ 蓑虫と
家発ついそいそ 外寒し
厚着でざくざく 靴沈む
子供がきゃきゃ 玉作り
僕もところころ 窯倉を
上積みよいしょ 顔嬉し
持寄てわいわい 冬語る」
……勇気を出して、本当に良かった。最後まで聴いてくれて、ありがとう。
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