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冬、かれる〜寒ノ入リ 〜
おはよう。
君の家の庭の葉も凍て付いて、吐く息は白く見えるほどになったことでしょう。雪が降る日は近かろうと思いつつ、空を仰いでました。
僕はクリスマスムードの中で早くも振り返るようになり、年の暮れまでを数え過ごしています。良いことばかりではなくも、思い出です。
外に出て道を歩き、目にした田んぼの藁が強く残っています。細かい氷が寄り添って付っくき、陽の光で輝いていたからです。
第百二番のテーマは、迎冬です。冷える朝になった今の様を描いて、次には遠く地の家へと心を馳せます。韻踏みを意識して、響けと歌います。
「北風 染みる 寒の入り
初霜 降りる 花の枯れ
白雪 積もる 嶺の葺き
迎冬 凍てる 軒の垂れ
標縄 飾 る 家の戸に
故郷 帰 る 年の暮れ
新年 迫 る 時の音に
思出 語 る 夜の更け」
……勇気を出して、本当に良かった。最後まで聴いてくれて、ありがとう。
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