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田中さんとのでーと1

「ち、違うのよ。ホントに持ってないの。両親がなかなか持たさせてくれないの...」

なんだ良かった。振られたわけではなかったのか。...いや、焦ってねぇから!

「じゃあ、はぐれた時の為に集合場所決めておこうよ。」

「それいいね!じゃあ、ここにしようよ!」

田中さんは地図を指しながら俺に勧めてきた。

『せせらぎの池』を指していた。

「オッケー。じゃあそこにしよっか。はぐれない事が1番良いけどな。」

「そうだね!じゃあ野菜売り場に行こう!」

田中さんは笑いながらジャンプしていた。いや、そんなに楽しみなのね。マジで天使だな。


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結果から言うと野菜売り場入って10分も経たずに田中さんを見失った。野菜売り場は土曜日ということもあり、大勢の人で賑わっていた。いやいや、早すぎじゃね?って思うかもしれないけど、マジだから。俺もビックリしてるわ。

野菜売り場に入ってすぐに田中さんは色々な棚や地域のオバチャンの所に行ったりした。それはおもちゃ屋に行った時の小学生のようにはしゃいでいた。俺は疲れたから、遠くから見ていたら、姿が見えなくなった。

色々と田中さんを探し回ったがなかなか見つからなかったので、集合場所である『せせらぎの池』に行った。ここに行けばいると思ったが、人生そんなに甘くなかった。一時間待っても田中さんは来なかった。もしかして田中さんは帰ったなのではないだろうかと思い、少しの希望を持って迷子センターに向かった。

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一方、田中さんは、野菜が沢山あり大興奮してしまい、気づいたら中村君がいなかったという状況に...

「どうしよう...完全に迷子だよぉ。」

初めて来た所っていうのもあり地図を見ても今どこに自分がいるのか分からなかった。

「あ!」

奇跡的にせせらぎの池までの地図が立っていた。はぐれた時の為にせせらぎの池を集合場所にしていた事を思い出した田中さんは走ってせせらぎの池に向かった。

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丁度、田中さんと拓也は入れ違いになってしまった。

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拓也は迷子センターに着くとすぐに受付のお姉さんに声をかけた。

「あの、すいません。友達とはぐれてしまったのですが、呼び出しの放送をしてもらえませんか?」

こういう事をするのは初めてだったので緊張したが、お姉さんはすぐに対応してくれた。お姉さんは俺や田中さんの名前、そして用件を聞き出し、すぐに放送してくれた。

「ありがとうございます。」

俺はそう言って軽くお辞儀をした。

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せせらぎの池にいた田中さんは数分間待ったが拓也が来なかったので、場所を移動して館内に戻った。間もなく拓也の放送が聞こえてきて、すぐに田中さんは迷子センターに向かった。

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「あ、田中さん!探したy...」

なんという事だろう。田中さんは泣きながら俺を抱きしめてきた。あの...田中さん。あなたの大きな「たわわ」が俺の鳩尾に当たってるんだが...はぁ、神様ありがとうございます。俺は動揺してしまい、数十秒間固まっていた。あの、受付の人がすんごい目で俺を見ている気がするんだが、今は気にしないでおこう。

田中さんはすぐにハッとなって俺を抱きしめるのをやめた。もっとやって欲しいです。という願いはすぐに朽ちてしまった。

「ほ、放送してくれてありがとう。迷子になった時、どうしようかと思った。」

田中さんは顔を真っ赤にして俺にお礼を言ってきた。照れた田中さんを見れたのは今日1の収穫かもしれん。

「いやいや、全然いいよ。そんな事よりお買い物、続けようか!」

俺は出来るだけのフォローをした。

「うん。まだ野菜売り場しか見れてないから他のところも見てみたい。」

田中さんは上目遣い上手だな。ホント可愛い。

「そうしよっか。」

迷子センターを出ようとした時に田中さんは左手を前に出してきた。

「ん?」

俺はよく分からなかった。

「手繋いでいたら、もう迷子になることは無くなるんじゃないかな、って思ったから...だめ?」

おま、さっきから上目遣いうま過ぎるよ。てか、田中さんは嫌じゃないのか...

「俺と手を繋ぐのは田中さんは嫌じゃないの?」

「パパとママはいつも手を繋いでくれていたから...」

あれ?田中さんって泣くと性格が幼くなっちゃうタイプの人?まあ、それもそれで可愛いですけど。

田中さんが嫌じゃないなら俺にとっては絶好のチャンスだ。逃すわけにはいかない。そう思って右手を田中さんの左手に置いた。

田中さんと一緒に手を繋いで買い物の続きをしている時だった。後ろから、俺を呼ぶ声がした。

「タク〜...ってあれ?なーんだ女の子と一緒か。」

そう俺を呼んだのはショートカットでちっぱい。幼なじみの佐倉美希だった...




続く(・ω・)ゞ






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