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エン 2

 145年前

 きのした 悠馬が自身を犠牲にして生み出した夢粉ゆめが、世界中で普及してから5年の月日が流れた。


「…………?」

 大型の物々しい装置から伸びるチューブに繋がれた、成人男性が1人入れそうな巨大なカプセルが何本も立ち並び、薬品の匂いが立ち込める研究施設の中、眩い光に包まれながらエンは目を覚ました。

(ここは?)

 カプセルの中で横たわっていたエンは、蓋を開けて上半身を起こす。

「おはよう、エン。気分はどうだい?」

 エンは、老人男性のものと思われるガラガラ声で話し掛けられた。

「誰だ? なぜワタシの名を知っている?」

(どういう事だ? この男、見覚えがある……)

 見知らぬ男の声にエンは警戒し睨みつける。

「私の名前は高宮 真斗。君の名前を知っているのは、私が君の創造者だからだよ」

 執事服を着た青年と、茶色いスーツを着た中年男性を両隣に置いた80代ぐらいに見える背中の曲がった白毛の老人は、エンの目の前に立って笑っていた。

「創造者?」

 エンは目を細める。

「君は、夢粉ゆめから創造された夢獣ピエロだよ」

 高宮は笑みを崩さない。

「ワタシが夢獣ピエロ……」

(初めて聞く言葉のはずだが、なぜ体の震えが止まらないんだ?)

 夢獣ピエロという単語は、エンにとって初めて聞く言葉だったが、高宮の言っている事の意味が理解できた。

「ふっ……良い反応だ。君を創造する際に、ある程度の知識と情報は脳にインプットさせたからね。戸惑うのも無理はない」

 高宮はそう言って鞘に収まった刀をエンの前に差し出した。

「これにも見覚えがあるはずだ」

「はっ!! これは……」

(知っている。ワタシは目の前のコレが何なのかを知っている)

 エンは刀に恐る恐る手を伸ばした。

「!!!」

(そうだ、剣はワタシの全てだ。ワタシは剣の為に生きている。それなのに、ワタシは剣の事を忘れていたのか……)

 エンが刀を握った瞬間、体が微かに光った。


「貴様、ワタシの創造者と言ったな?」

 エンは高宮に冷たい視線を飛ばす。

「ああ、そうだよ。君の様な存在が必要だったから創造した」

 高宮は冷静に答える。

「それは残念だったな、貴様に協力するつもりはない。ワタシはこの命を剣の道を極める事に捧げる」

 エンはそう言って立ち上がった。

「貴女は創造者様に逆らうのですか?」

 執事服の青年が怒りに声を震わせた。

「エン、君の好きにするといい」

 高宮はあっさりとエンの意見を聞き入れた。

「意外と物分かりがよいのだな」

 エンは刀を持ったまま研究施設を後にした。


「創造者様!! よろしいのですか?」

 執事服の青年は慌てる。

「彼女の事なら問題ない。必ず我々の力になる日がやってくる」

 高宮は冷たい声で答えた。

「それは一体?」

 執事服の青年は首を傾げる。

「彼女の剣の道を極めるという目的は、既に達成されているからだ」

 高宮はニヤリと笑った。

「?」

 執事服の青年は首を傾げた。



「随分と奥まで来たな」

 エンは、剣の修行の場を求め山を歩いていた。

「ここにしよう」

 エンは山の山頂付近の開けた場所を拠点にした。

「…………」

 不意に1本の木がエンの目に止まった。

(あの太い木を切れるだろうか?)

 エンは興味本意で刀を抜いた。

(なんだ、この感覚は? 体が熱い)

 エンは自身から湧き上がるエネルギーを違和感として捉えていた。

「!!」

 エンは迷いを捨て、木に向かい加速した。


 !!!!!


 エンは、人知を超えたスピードで木の正面に入ると、刀を真横に振り抜いた。

(!? この太い木が、まるで豆腐を切るかのように)

 エンの刀は樹齢100年はありそうな太い木を容易く両断した。

「そんなはずでは………」

 非の打ち所がない完璧な一撃だった、通常なら喜ばしい事だが完璧すぎる剣術を容易くしてしまった事で、逆にエンは困惑した。

「これは、なにかの間違いだ。こんな事はマグレだ」

 エンは顔面蒼白になりながら、背丈以上の巨大な岩を見上げる。

(これならきっと)

 エンは、岩に向かって突進する。

「……」

(そんな、まさか……)

 先ほどの木と同様にエンの刀は、巨大な岩を容易く両断した。

「違う!!! 違う!!」

 エンの剣術は生まれながらにして完成されていた、だがそれはエンの生きる目的をなくす事を意味していた。

「嘘だ!!! 嘘だ!!」

 自身にこれ以上の伸び代がない事を悟ったエンは、それを否定するように一心不乱になって視界に入ったモノを切った。


「はぁはぁはぁ……なぜだ?」

 エンは山に有ったモノのほとんどを切り尽くしそして理解した。

 自分の剣や力が既に完成させられていた事を、自分にはもはや成長がない事、それは剣に命を捧げると誓ったエンにとっては絶望以外の何物でもなかった。

(そうかワタシは創り物、この体も心も力もあの高宮 真斗と言う男が創り出した偽物……ワタシの中にワタシのモノなんて最初から1つもなかった)

 ここでエンは自分が人間によって創造された夢獣ピエロだという事を思い知った。

(ワタシはなんと愚かな存在だろうか)

 生まれてきた意味を否定されたと感じたエンは、膝から崩れて落ちた。





(あれから、どのぐらいの時間が経ったのだろうか?)

 生きていく目的を失ったエンは、うつ伏せに寝たままの状態で時の流れに身を委ねていた。

「あっいたいた」

 消え入りそうな青年の声が遠くから聞こえる。

「迎えに来たよ」

 白いコートを羽織った、金髪のウルフカットの青年は白く綺麗な手でエンの体に生えた苔を丁寧に取った。

「……」

 エンは虚ろな目を白いコートの青年に向けた。

「俺は、レイ。君のねがいを叶える方法を知っている唯一の存在だよ」

 レイはエンに手を差し伸べる。

「……」

 エンは、レイの言葉を信じていなかった、だが彼の妙な親近感がエンの右腕を動かした。



「幻獣化?」

 マオはエンと向かい合ったまま話す。

「これも人間の身勝手さが生み出した恨めしい力……だが、お主を超える為に必要な力だ。これがジレンマというものか」

 悟りを開いたように落ち着いた表情のエンは、自身の発するエネルギーで着ていた白い道着が消滅し、黒い袴と胸にサラシを巻いただけの姿になった。

「エン、お前は……」

 マオは目を細めた。


()()()()()。いくぞ!!」

 そう言ったエンは、電気のようなエネルギーをまとい、瞬時にマオの懐へ入った。

瞬間創造ソニック

(速っ!!)

 マオは結晶で出来た自分の背丈ほどの四角いシールドを創造し、エンの一撃を防いだ。

「……」

 エンの刀は、マオのシールドを粉砕した。

(なっ。今の俺は圧縮率と使用率が共に100%なんだぞ)

 マオはシールドを破壊された事に驚愕した。



「あれが幻獣化。初めて見ましたが圧倒的な力ですね」

 薄暗い空間の中でシンは、タブレット端末を凝視する。

「すごいよね。どう、シンとゴートは今のエンに勝てそうかな?」

 レイは冷静に話す。

「負けるはずがございません。あんな実験動物モルモットに私が劣る事はございませんので」

 シンはメガネを右手人差し指で持ち上げながら答える。

(そもそも、俺とエンでは戦いにならない。俺が一方的にエンを殺してしまう)

 ゴートはレイとシンの脳内に直接話した。

「すごい自信だね。正直なところスピードとパワー、戦闘におけるスキルはエンの方が遥かに上だと思うけどな」

 レイはわざとらしく笑う。

「たしかに単純な戦闘能力で言えばエンの方が上ですが、()を使えば私がエンに負ける事は億に1つも、ございません」

 シンは控えめな口調で反論した。

(俺も能力を使えばの話だ)

 ゴートは平然と話す。


「あははは。ごめんごめん。少し揶揄からかっただけだよ。でも、君たちがムキになるほど、今のエンは強いって言う事だね」

 レイは見透かしたように話す。

「そうでしたか。エンの強さに関してはレイ様のおっしゃる通りです。しかし、あれ程までに自身の能力を引き上げる事が出来るとは」

 シンは右手で顎を触る。

(俺も正直に驚いた。幻獣化の事はレイから聞いて知っていたが、まさかここまでの代物とは)

 ゴートは珍しく興味深そうに話す。

夢粉ゆめが生まれてから間も無くして、人間は生物型の自立兵器を創造しようとした。理由は簡単、自分が殺されるリスクを減らし敵を多くを殺そうとした為だ。しかし、夢粉ゆめによって創造された生物は周囲にいる人間を無差別に襲った。まるで自分を勝手に創造した人間を恨むように、その顔が泣いてる様に見える事から夢粉ゆめで創造された生物は、夢獣ピエロと呼ばれるようになった。しかし1度や2度の失敗で、愚かな人間は諦めなかった。多くの犠牲を払いながら実験を繰り返し、夢獣ピエロをランクC〜Aに分類した。その中でも取り分けて兵器として注目されたのがランクBだ。空想の生物を人間の曖昧なイメージのみで創造するランクBは、夢粉ゆめ同士の結びつきが弱く身体が脆いのが欠点だが、身体の崩壊と共に起こるエネルギーの放出は、個体差もあるが直径400mを破壊し尽くす。兵器の火力としては魅力的だった。だが、人間の命令を理解する知能がない事から実用化は不可能と判断された。そこで、人間はランクAの開発に着手した。自分たちと同じ体の構造を持つランクAならば、知能のある個体を生み出せるはずだと、その知能を持ったランクAにランクBの特性を移植する事が出来れば、従順な歩く爆弾を完成させる事が出来ると考えたからだ。それからの事は君たちが見てきたとおりだよ……エンはランクSながらランクBの特性を持っている。トリガーである脇差しを抜く事によってランクBとしての特性を覚醒させ幻獣化し、体内で暴走を始めた夢粉ゆめエネルギーを完璧にコントロールして、自身の能力を大幅に上昇させた。だが、それは同時に自分自身が崩壊するスイッチを押した事になる。エンの体は幻獣化と共に崩壊を始め、5分後には限界を迎えエネルギーの放出と共にエンは消滅する」

(だが、エンが自分のねがいを諦め、頑なに拒んでいたこの力を使うとは)

 レイは冷たい声で話す。

「彼女らしい哀れな最後ですね」

 シンはクスリと笑った。



「気を抜くでない、瑠垣 マオ! 今のワタシに手加減はできぬ」

 エンは再び脇差しと刀を構えマオに向かい加速する。

「はあ!!」

 マオは日本刀を真横に振り抜き、エンの2本の刀の勢いを止める。

「そうだ、それでよい」

 エンは楽しそうに笑った。

「はぁぁぁぁぁ!」

 マオは振り上げた日本刀にエネルギーをまとわせ、エンに向かい振り放った。

「うぉぉぉぉ!」

 エンは刀をエネルギーに向かい振り抜いた。

「!!!」

 エンの切り裂いたエネルギーの陰に紛れていたマオは、突きの構えのまま接近する。

「ぐっ!!」

 エンは刀身を横に持ちマオの突きを防ぐが、踏ん張りきれず後方へ引きずらせる。

「まだだ!」

 マオはバランスの崩したエンに追撃する。

「くっ」

 エンは後方へ吹き飛ばされる。

(浅かったか)

 マオは、飛ばされてエンに向かい加速した。


「!?」

(エンの体が……)

 マオの視界に入ったエンの体に薄っすらとヒビが入っていた。

「……」

 それを見たマオは足を止めた。

「足を止めるでない!!!!」

 エンは怒りを露わに大声を上げた。

「エン、お前の体は」

「今はワタシを倒す好機であったろう。敵に情けはいらぬ!」

 エンはマオが話し終わる前に自らの声で遮った。

「!!!」

(今のエンの姿は人獣、実在する生物ではない。つまりエンはランクSながらランクBの特徴を持っている事になる。あの姿になった時点で体の崩壊が始まっていたのか……少し考えれば分かる事だろ。エンは俺との戦いに全てを賭けている。だったら俺のすべき事は1つ)

 マオは黒い鞘を創造した。


「我が名は、瑠垣 マオ!! お主に決闘を申し込む!!」

(誠心誠意、エンの心と向かい合う!)

 マオは腰に付けた鞘に日本刀を収め叫ぶ。

「!? お主……お主は……」

 体のヒビが時間を増すごとに深くなるエンは、潤んだ瞳を見られないように下を向いた。

「……我が名はエン! お主の決闘を謹んでお受けする!!」

 エンは脇差しと刀を鞘に収め叫んだ。

「いざ!」

「いざ!」

 マオとエンは同時に刀を抜く。

「……」

「……」

 マオとエンは無言のまま臨戦態勢に入る。


 !!!!!!!!!


 瞬きする暇もない刹那、両者の立っていた場所が逆転する。

「……」

「……」

 両者は無言のまま動かない。

 エンの刀が砕ける高い音が短い沈黙を破る。

「っ」

 マオは、バランスを崩しぐらつく。


「ふーーーぅ」

 手ぶらになったエンは長く息を吐く。

「どうやらここまでのようだ」

 エンは亀裂の入り崩れかかった体を見ながら冷静に話す。

「待て!! 何かお前を救ういい手があるかもしれない」

 マオはparadoxを出現される。

「よい……ワタシはもう救われた。今までは何も考えずとも敵を斬る事が出来た。この力が他人によって造られた完成品だとずっと思い込んでいた。だが、お主との戦いの中では違った。ワタシの意思でワタシの心で体を動かし刀を振れた。ワタシは初めて自分の力で戦う事が出来た……楽しかったぞ」

 崩壊が進行するエンの体は透け始める。

「くっ。すまない……」

(人間はなんて事を………)

 マオは目に涙を浮かべていた。

「なぜ、お主が謝る? お主は人間を代表しているつもりか?」

 エンはクスリと笑った。

「ごめん、今のは俺の傲慢だった」

 マオは下を向いた。

「あはははは! お主は面白いな。気に入った! もし、次の命があってまたお主と会えたのなら、楽しい時間を過ごせそうだ。ふっ夢獣ピエロが次の命とは自分で言っておいてなんだが、夢の見過ぎか」

 エンは優しく笑う。

「そんな事はない!! きっといつか、また会おう!」

 マオは全力で否定し笑った。

「ふっ……お主というヤツはつくづく変わり者だな」

 エンの顔に大きな亀裂が入る。

「エン!!」

 マオは1歩前に出る。

「瑠垣 マオ最期に1つだけ頼みがある」

「なんだ?」

 エンの申し出にマオは即答した。

「ワタシの体はあと十数秒でエネルギーの放出と同時に崩壊する。崩壊の規模はランクBと比べ物にならない。このままだとお主は助かっても、お主の仲間や友人は死んでしまう。実に勝手な頼みだが、ワタシの崩壊から人間を守ってもらいたんだ。なに、お主がまだ隠している力を使えば容易い筈だ」

 エンはバツの悪そうな顔をした後に、マオを見透かしたように話した。

「なっ!? 気付いていたか」

 マオは驚愕した。

「剣士の読みを侮るでないぞ」

 エンは再び笑う。

「読み合いでは完全に俺の負けだな……」

 マオは左手で頭を掻く。

「安心しろ。ワタシは()()()()()()()()

 エンは瞳を閉じた。

「ああ、助かるよ」

 マオは左手を前に突き出した。

「礼を言うぞ瑠垣 マオ。ワタシは初めてワタシを好きになれた」

(このような最期なら悪くない)

 エンの笑顔は儚かった。


「paradoxシステムフェイズ(スリー)……」



「幻獣化したエンと互角か……さすがは圧縮率100%と言ったところか」

 レイは砂嵐が映るタブレットを見ていた。

「まさか、人間がエンを……レイ様、私が向かいましょうか?」

 シンはレイの目の前に立って。

「いや、まだシンの出る幕ではないよ。保険を使う」

 レイは低い声で話した。

「!? あれをなさるのですか?」

 シンは同様のあまりバランスを崩し足をもたつかせる。


「ゴート」

 レイは右側で立っているゴートに向かって話し掛ける。

(オールか?)

 ゴートはその場にいる全員の脳内に直接話す。

「そう、密話チャットをつないで」

(わかった)

 ゴートはコートのポケットからスプーンを取り出した。

「やあ、オール」

(なんだ、レイか? どうした急に)

 ゴートがレイに返事をすると、オールの声がレイの脳内に聞こえた。

「やっと君の出番だよ。アレを実行するから。計画を最終段階に移行してくれ」

 レイは笑い声を含みながら話す。

(おおおお!! 遂にか! 待ったぜ!!! すぐにおっぱじめるのか?)

 オールは下品に笑った。

「ああ、だが実行は1週間後だ」

(よし! わかった!)

 オールとレイの密話チャットが切れる。


「フル」

 レイは丸イスに座っているフルの方を向く。

「どうしたのレイ……」

 フルは緊張したように話す。

「今の戦い踏まえて、瑠垣 マオの力を再計算してほしい。オールとエルの2人で彼を止める事が出来るかを割り出したい」

 レイは優しい口調で話す。

「!!!! うん! わかったよ」

 エンは万年筆と羊皮紙を取り出して計算を始める。

「頼んだよ」

 レイは微笑んだ。


「シン、ゴート」

 レイは後方へ振り向き歩き始める。

「はい」

「……」

 シンとゴートはレイの後を付いて行く。


 レイとゴートとシンは、地下の研究室へ入った。

「ゴート、もう1度オールに密話チャットをつないで」

 レイは書類の散乱する机のイスに座った。

(わかった)

(おい、またか? 珍しいな)

 ゴートが返事をすると、オールの驚いたような声がレイとシンの脳内に聞こえた。

「今から君たちだけに、次の作戦の本当の目的を話すよ………」

 レイは、暗く冷たい声で話した。



「…………」

 マオは、先ほどまでエンが立っていた地点にできた、直径3mほどのクレーターを悲しそうな目で見ていた。

「マオ!!!!」

 ユウキがマオを目掛けて走って来る。

「ユウキ!」

 マオは声の聞こえた後方を向く。

「怪我はない?」

 ユウキは心配そうに話す。

「ああ大丈夫だよ。ユウキは?」

 マオはユウキの体に傷がないかを見た。

「うん、私も大丈夫」

 ユウキは微笑んだ。


 !?!?!??


 突然、猛烈な地響きと共に地面が激しく揺れる。

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