逆ハーマジ勘弁にかかわる物語。~残念ながらリロイは今日もシスコンです。~
逆ハーレムの終焉?いやいや真のトラウマはこれからだ!
激しくイメージやらシリアスやらをぶち壊します。
下品なネタもちょっと入ります。
とある一室は嘆きと、恐怖と憤怒に満ちていた。
「何故だ、何故、何故…!
私が平民に…何故こんなことになった…」
「やだよこわいよジュリアのとこなんていきたくないよ。父様母様たすけていやだよぉ」
「妹にばかりちやほやしやがって死ねばよかったんだ!あんなでき損ない!」
「行きたくない!楽しみも何もない男ばっかりのむさ苦しい砦だなんて!」
「死ぬ死ぬ、絶対しぬ。イビられる…筋肉だるまなんぞに囲まれて生きていけない…」
「いっそ殺せ!研究と実験ができないなんぞ生きる価値もない!」
憔悴しても、泣いても、怒っても青少年達は皆美形であった。いちいち絵になる。
若干、そんな自分に酔っている様にも見えなくもない。
そこにやって来る諸悪の根元ことリリカと王子。
「お前のせいで…!」
「そうだっ」
「お前さえいなければ!」
向けられたことのない憎悪にリリカはたじろぐが、ミシャエルの手を一度強く握りしめ離すと、その場に跪いて頭を下げた。
「ごめんなさい。
本当にごめんなさい。」
しかしながら可憐な美少女の謝罪は青少年達の怒りを更に煽ってしまった。加虐心に火がついてヒートアップする。
「ごめんで済めば刑罰などいらないのですよ!」
「俺達の輝かしい人生をめちゃくちゃにしやがって!」
「この売女!」
「尻軽女!」
「たいしてうまくもないクッキー作りやがって!」
「キサマ、クッキーってどういうことだ!」
「一人だけいい思いしやがって!」
「ずるいです!」
「実験させてくれえぇぇぇぇ」
途中でケンカになり、訳の分からない叫びも混じり部屋は混沌とした様になった。
ミシャエルはかける言葉も見つからず空気となり、リリカは頭を下げたまま目を潤ませつつも泣くのを堪えている。
「ウフフフフフフ!
あらあらまぁまぁ、酷い有り様ですこと。」
「オホホホホホ、揃いも揃って情けない。」
唐突に、扉が開き妖艶な美女二人が入ってくる。
誰もが、リリカでさえその肉体美に釘付けとなった。
溢れんばかりの胸を強調するような扇情的なドレスは大胆なスリットが入り、ちらりと見える足は黒のレースのストッキングでおおわれている。
コツコツとピンヒールで歩く姿も艶かしい。
男性陣が思わず生唾を飲み込む。
二人はリリカを立たせると、いきなり胸をもんだ。
「まぁ、小さいとも言えないけれど大きいとも言えないわね。」
「まぁ、大きさではなく感度や形がいいのかもしれませんわ。」
巨乳二人に挟まれいきなりのセクハラを受けるリリカ。
「お嬢さん、一体どうやって10人以上たらしこんだの?こんな貧弱な体で。」
「あらあらテクがすごいのかもしれませんわ。可愛い顔して淫乱!なかなかそそりますわ。」
「誰が一番よかったんですの?」
「王子様じゃありません?恋人にするくらいですし。」
「はっ!!もしかしてそこのおちびさんではなくて?きゃ、犯罪ですわ!」
「まぁこんな子どもなのに!オホホホホホ!いいネタになりますわ!」
高笑いする美女二人。
我に返ったリリカは言いつのる。
「わっ、私!
たらしこんだりなんてしてませんっ!
そんな…っ、抱き締めたり手を繋いだりはしたことあるけど…っ、キスより先なんてまだっ…!」
真っ赤になってぷるぷる震えるリリカ。
「あらまぁ、処女ビッチでしたのね。」
「あらあら、揃いも揃って草食系ばかりなのですね。」
ちょっとしょんぼりする二人。
それすら妖艶だ。
しかし次の瞬間、キラッキラした目で男達を見やる。
「まぁ草食系ならば大丈夫でしょう。」
「そうねぇ、おちびちゃんと研究バカ以外は大変なことが待ち構えていますわ。ふふふ。」
「一番は顔だけ糞野郎さんかしらねぇ。
あなたうちの国のあるご領主に引き取られる事になりましたから、ホホホホホ。」
「大丈夫ですわ、どこでもモテモテの道が待ってますわ。」
『男に!』
それだけ言って、高笑いと共に去っていく。
謎の美女二人に呆気に取られているうちに、それぞれの行く先にドナドナされていく逆ハーメンツ達。
リリカとミシャエルは極寒生活に追われるが、なんとか生活に慣れて行った。
他のメンバー達は男に迫られたり愛でられたり必死に逃げ回る日々が続いたとか。
めでたくなしめでたくなし。
なんか勢いで書きました。m(__)m
来月からはリロイ達のその後を連載予定です。