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(彼に相応しい素敵な妻になれるように努力しなくちゃ)


「もちろん、エドガー様だけでなくサンドリッチ領のこともたくさん知りたいわ」

「ふふっ、エドガー様はさすがですね。アイリーン様という素敵な婚約者さまを連れてお戻りになられるなんて」


 にこにこ顔のシーナにつられてアイリーンも微笑んだ。そして、ずっと聞きたかったことをおずおずと尋ねた。


「ねえ、シーナはわたしの顔の傷……気にならない?」

「ええ、気になります」


 シーナはそっと手を伸ばしてアイリーンの目の下の傷に触れた。


「この傷を負った時、アイリーン様がどれほど痛かったのかと想像すると、胸が痛くなります。今は痛みなどありませんか?」

「ええ、もう痛みはないわ。瞳が傷付かなかったから、目も見えるのよ。不幸中の幸いだったわ」


 そう言って微笑むと、シーナは今にも泣き出しそうに目に薄っすらと涙を浮かべた。


「シーナ、どうしたの? 泣かないで?」


シーナの顔を覗き込む。目が合った瞬間、シーナの瞳から涙が零れた。シーナはやってしまったとばかりに飛び上がり、アイリーンから離れてぺこぺこと頭を下げた。


「はっ……! あわわわっ、も、申し訳ありません! 勝手にお顔に触れるなんて! 失礼なことを……」

「いいのよ。この傷を見ることすら嫌がる人が多いのに、まさか触れてくれるなんて思わなかったから嬉しいわ。あなたがわたしの侍女でよかった」

「アイリーン様、なんてお優しい方なんでしょう。わたし、シーナはこれから誠心誠意アイリーン様にお仕えいたします!」

「ありがとう、シーナ」


 二人は目を見合わせてふふっと笑い合った。

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