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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

ゴミ廃棄用ロボット

作者: 半月
掲載日:2010/03/02

少々残酷な場面もあるかもしれませが、それを踏まえた上でOKであれば是非読み進めてください。

動かない灰色の世界に、ただ動き続けるものが一体。

それはかなり前に作られた旧式ロボット。

低電力で行動し、ゴミをエネルギーに変えるゴミ廃棄専用に作られたロボット。

この雲が立ち込める世界は、雲が立ち込めているのではなく、ただ汚染された空気が汚れの微粒子となって見えているだけである。

太陽などもう何世紀も見ていない。

だからロボットは知らない。

太陽を。

生まれたのも部屋の明かりの中で、人間に置き去りにされた。

そこに残るはただゴミばかり。

人間が汚した汚染物ばかり。

なのに、その星に人間はいない。

ロボットは置き去りにされた。

言葉もしばらく発していないせいで口はもう開けなくなってしまった。

長らくの強い酸性雨のせいで、左目も壊れて電気はつかない。

そのボディは溶けてきて、さび、だんだん原型から離れたボコボコした表面へと姿をかえていく。

ロボットは働き続けた。

もう人間がいない世界でも、人間の命令に逆らうことなく、ゴミをエネルギー源に変えて、箱型の顔を大きく揺らしながら足の変わりについたローラーで歩きまわった。

どこに行ってもゴミだらけ。

自分が進んでいるのか、どちらに向かっているのか、それさえもわからない。

あるのはどこも似たような廃墟と廃墟とも区別のつかない大量のゴミだけ。

その中には同じロボットが横たわっている。

電気供給がたっている今、動くロボットは自分(これ)一体。

残りのロボットは人間に近くて、肌にほんの少しだけさびが浮き出ていなければ人間がただゴミ置場で眠っているように見えなくもない。

でも、この世界に人間はいない。

人間は別の場所へ移動するといった。

そのうちに同じロボットからの情報網の電波を拾って戦争が起こったとも知った。

人間は少なくなったと聞いた。

他の星に移ったのか、あるいは全滅したのか。

いまや動くものは自分しかいなくなったロボットにはわからない。

電波を受信する機能があることは知っていた。

でも、ほとんど使われないままで、耳と呼ばれるあたりにあった突起もいまや無い。

ボロボロになっても、人間がいなくなっても、それでもなお、人間が作ったプログラムに従い、動き続けた。

ある日、植物の小さなプランターをロボットは見つけた。

何を考えるでもなく、その鉢植えをもって、中の植物を覗き込んだ。

葉っぱに一滴の雫が落ちてきた。

その一つ一つがしゅぅううという小さな音をたてはじめる。

ロボットはその植物になるべく雨が当たらないように棚の中に入れた。

棚はさびていて、大きさは少し小さな冷蔵庫ぐらいの大きさだが、残っているのが鉄の部分だけでもともとが何だったのかはわからない。

でも、ロボットは知っていた。

人間も植物も、酸性雨には弱いこと。

自分すらも溶けていること。

それからというもの、ロボットは毎日その植物に水を与え続け、ついに花が開いた。

自分と同じ、たった一つの花。

少し淡い感じの白い花。

その花を鉢植えごと愛しそうにロボットは抱きしめた。

“ロボットだぜ?置いていかれたって理解できやしないさ。いざとなればコイツもゴミだ。このガラクタの一部だぜ。”

誰かがそう言って笑っていた。

みんなロボットに背を向けていた。

その中の確か男の“ヒト”だったと思う。

でも、ロボットは知っている。

一人になること、取り残された感情を……。

今、ロボットは、自分で考えプログラムにないことをしている。

だからこそ植木鉢を愛しそうに抱きしめる姿はきっと人間にも負けないだろう。

でも、ロボットは一人。

ずっと一人。

動き続ける限り一人。

だから気づかずにいた。

いつからこんな人間の思考に似た無駄なことをする自分が生まれたのか。

それに、今や酸性雨に汚染されていない水などありはしない。

なのにロボットは毎日ジョウロに水を入れて花に水をやっていた。

その花は人間に捨てられ、いつしか酸性雨にも抵抗ができた奇形の花。

なのにそれさえも気づかずに無駄なことをしていた。

でも、ロボットはその無駄なことさえ無駄なのだとわかっていない。

一部プログラムに逆らっていることも、プログラムがおかしくなっていることも。

そう、ロボットはもう、壊れていた。

でも、ロボットは一人。

壊れていることすら気づかない。

ロボットは一人。

ただずっとひたすらに、一人……。

この世界ほしにもうロボットを認識するものはいない。

あるのは、奇形の生命体一つと、壊れたロボット一体だけだ。





   P R O G R A M  > > >  E R R O R _


To have been detected, and to prevent damage to the computer, a part of problem was stopped.

if this is the first time you've seen this stop error screen restart your computer.

this screen appears again,follow these steps:


The signal was not able to be perceived.   The problem is transmitted automatically.

It was not possible to transmit...


たぶん、文章だけ読んでも理解しずらいと思います。

なんせ、私が作った文字のない漫画から文字だけの世界で精細を表そうとした作品なので。

英語は一部、直訳しないとわからないかもしれませんが、適当に流しておいてください。


漫画をPixivにあげましたので、アカウントもっていらっしゃる方はこちらをどうぞ↓

http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=11877188

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