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パチパチわたがし




 栄えあるヤンキー少年としてギャングの要望にどう応えるべきか。

 算盤を弾き出した心輝しんきは地面に片膝を付けると、ポケットに忍ばせておいた、未開封のパチパチわたがしをシキに献上すべく掌に乗せて差し出したのだが。はたと、思い直した。

 これは献上に相応しいお菓子なのだろうか。と。


 パチパチわたがし。

 わたがしとキャンディーが合わさったお菓子。

 口の中で溶けると飴の中に含まれていた炭酸ガスが噴き出し、パチパチと弾ける音がするという仕組み。

 これは炭酸ガスを含んだキャンディーが溶ける事で、気泡が炭酸ガスで吹き出して音が出る原理になっている。

 高圧で冷えた炭酸ガスを使用していたのでかなり激しい刺激を感じる事ができた模様。


(ま。まあ。ギャングの子だからな。刺激たっぷりのお菓子が相応しいんじゃないだろうか?)


 果たしてそうなのか。

 にょきりにょきにょきと反対意見が出現する。


(刺激に明け暮れる日々の中で、癒しを、平穏をお菓子に求めていたとしたら?そうだったら、お菓子も刺激たっぷりのものではなく、刺激物など一切合切ないお菓子がいいのではないだろうか?ああけれど。今の僕にはこのパチパチわたがししか持っていない。この場を離れてお菓子を買いに行くか?やはりギャングに相応しい高級感溢れた有名店のチョコレート菓子。そんな大金を持っていたか、な。っは!お金が。そうだ。お菓子を買うお金が、ない。財布を持って来て、いない)











(2024.10.24)




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