表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません  作者: 真那月 凜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/77

24-2.招待状

手渡された封筒は権力者のそれとは感じが違っていた

「これは?」

「最初に買い物に行った宝飾品の店、覚えてるか?」

「勿論。幻影の魔術が施されていた商品をいただいたお店でしょ?あれ以来宝飾品は全てあのお店で購入してるもの」

「ああ。あの店主からの招待状だ。読んでみるといい」

そう言われてアリシャナは中の用紙を取り出した


そこに書かれていたのは、幻影の魔術が施されていた商品の元の持ち主が会いたいと言っているということ

もし同意してもらえるなら茶会をセッティングするということだった

結果的にいただいたものの購入していればかなりの値段がつくはずのものだったのだ


「あっちの山はこれまで通りそっとしておいてくれと執事から返してもらうけど、これだけはどっちにしてもきちんと返事しようと思ってる。どうするかはリーシャが決めていい」

「…会ってみたいかも。お礼もちゃんと言いたいし」

お礼も伝えたいが本当にいいのか今でもわからない

エイドリアンの色を纏う繊細なデザインのセットで、気に入ってるだけに多少の罪悪感があるのも事実だった


「わかった。じゃぁそう返しとくよ。俺も興味はあるから」

「ふふ…そこで()()って言うあたりがリアンだよね」

からかうように言うアリシャナに苦笑する


「勝手に言ってろ。もう少しだから先に片付けるよ」

エイドリアンは誤魔化すように言いながらアリシャナをおろす

「無理しないでね」

アリシャナはそう言ってエイドリアンに口づける

その瞬間流れてきた魔力でエイドリアンの体が軽くなる

魔力を直接流し治癒を促す

アリシャナが最近自在に操れるようになった術の一つだ


「ありがとな」

エイドリアンは口づけを返して笑みを浮かべる

相変わらずの破壊力を持った笑みにもかなり慣れたなとどこかで思いながらアリシャナは執務室を後にした


「アリシャナここにいたんだ?」

「どうかしたの?テオ」

「ちょっと勉強で分からないところがあってさ。時間あったら助けて貰おうと思って」

テオは今人間心理と呪いに関しての勉強をしている

そのアドバイスを引き受けるのも日常の出来事になりつつある


「いいわよ。サロンに行くからいつでもどうぞ」

「サンキュ」

嬉しそうに頷いて一度自室に引き上げていった

「そう言うことだからお茶は2人分お願いね」

控えていたメイドにそう言ってサロンに向かう

庭を見渡せる明るいサロンはアリシャナが気に入りよく入り浸っている

そのせいかほぼアリシャナの部屋と化していた


この日テオへのアドバイスはエイドリアンの執務が終わるまで続いた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ