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あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません  作者: 真那月 凜


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22-2.裁判直前

そしてエイドリアンはポケットから何かを取り出した

「な…に…?」

アリシャナは不安そうにエイドリアンを見る


「じっとしてろ」

そう言って左耳に触れると何かをつけるのを感じた

「…ピアス?」

「ああ」

エイドリアンは頷いて自分の左耳にもピアスをつける


「サファイヤ…」

その色を見てアリシャナはエイドリアンを見る

「リーシャの色だ。そしてこっちは…自分で確認してくるといい」

そう言われてアリシャナは化粧台に向かう

「エメラルド…リアンの色…」

そのピアスに触れたアリシャナの目から涙が零れ落ちる


互いの色の石がついたピアスをそれぞれの左耳につける

それはこの国で唯一の相手を得たという印だ


一夫多妻制のこの国でありながら、そのピアスをつけるということは他の妻を娶らないという意思表示である

同時に、そのピアスを作る際に魔力による誓いを練りこむため、浮気や不倫をした際、死を持って償うことになる

そしてその死は浮気相手、不倫相手にも同様に訪れる

ピアスは男性側から送るものであり、送る際の覚悟は相当のものだとされている

お洒落としてのピアスは存在しないため手を出さないと同時に出されないためにも効果は絶大となるのだ


「俺はリーシャしかいらない」

「リア…」

呼ぼうとした名前は落ちてきた口づけにかき消された


「このピアスの意味は分かるよな?」

アリシャナは無言のままうなづいた

「今まで家族にさんざん利用されてきたリーシャに心配するなと言っても難しいだろうし…それにブラックストーン家から解放されたリーシャの虫よけの意味もある」

「虫よけって…」

アリシャナは困ったような顔をする


「リーシャが俺が注目を浴びることを不安に思うのと同じで、俺もリーシャが注目を浴びるのは嫌だってことだ」

「え?私なんて今まで誰にも相手にされてなかったし…」

「それは魔術師団と家以外の場所に出ることが無かったからだ」

「そんなの関係ないと思うんだけど…」

「あるんだよ。ついでに保護結界も付けてあるから、女性でも悪意を持つ者はリーシャの1m以内に近づくことは出来ない」

サラッというがとんでもない事である

おそらくこのピアスを作るために膨大な魔力と繊細な魔力操作が必要だったはずだ


「これで少しは安心できるか?」

「…はぃ…!」

アリシャナはエイドリアンに抱き着いた

そんなアリシャナをエイドリアンはしっかりと抱きしめた

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