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あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません  作者: 真那月 凜


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16-1.真相(side:エイドリアン)

一体何が起こっている?

とてつもない疎外感と不安、心配、帝王に対する嫉妬…

上げたらキリがないくらい様々な気持ちが自分の中で渦巻いているのがわかる

アリシャナはただ俯いているだけだった


「このままではお前の身が亡びるとはどういうことだ?帝王の言う全ての真実とはなんだ?」

「…」

黙ったままのアリシャナにさらに重ねて尋ねる

「あの日帝王と何を話していた?あの時に何の約束をした?」

あの日が帝王の屋敷に出向いた時の事を指しているのは言わずともわかるだろう

苛立ちを含んだまま吐き出した質問に返ってきたのは望んでもいない言葉だった


「言いたく…ありません…」

何…だって?

鈍器で殴られたような衝撃があった

自分でも信じられたいほどのダメージだ


「俺にお前が弱っていくのをただ見ていろと?」

頼むから否定してくれ

そう思いながらそう口にしていた


「そういう意味では…」

アリシャナは咄嗟に反論しようとしていた

でもそれがアリシャナ自身の為でないことだけは何となくわかった

「アリシャナ、俺は最初からお前に惹かれていたようだ。アリシャナの事を知る度愛しいと思う気持ちは大きくなる」

そう言いながらアリシャナの頬を両手で包み込む

白く柔らかい肌が少し赤みを帯びた

「愛してる…お前に同じように愛を返してくれとは言わない。でも、一人で何もかも抱え込まないでくれ」

「リアン様…」

アリシャナの目から涙が溢れ出すのを見てアリシャナを抱き起した

頼むから自分の中に抱え込んだまま一人で苦しまないでくれ

そう思いながら抱きしめる


薄いナイトウェアだけでは寒いだろうと側に合ったガウンを肩から掛けて抱き上げ、ソファに身を預けると自らの膝の上にアリシャナをおろした

「全て話すまで逃がさない」

もう気づかないふりをするつもりはない

逃れられないようしっかりと抱き寄せる

出来ることならこんな風に無理矢理聞き出すようなことはしたくない

でも帝王との話を聞いた以上そんな悠長なことは言ってられない気がした


「どれだけ長くなっても、まとまってなくても構わない。祝福の事もアリシャナの力の事も全て話してくれ」

全て受け止める決意とアリシャナに一人で抱え込んで苦しんでほしくないという願いを込めてアリシャナを見ると、アリシャナは逃れられないと悟ったのか短く息を飲んだ

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