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あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません  作者: 真那月 凜


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12-2.限界

「質問を変えよう。そなたは祝福に関して何を聞いている?」

「…私が伴侶と決めた相手と魔力を交換することが出来れば封印された魔力が解放されると。その魔力は国を左右するほどの力だと」

「他には?」

「いえ…」

「アリシャナの力については?」

エイドリアンは帝王がなぜアリシャナの事を気にかけるのか理解できなかった

そしてそのことが不快であると明らかにその表情が物語っていた


「私の淀んだ魔力を浄化することができると」

「そなたの淀んだ魔力を…か」

繰り返しながら大きなため息が吐かれた

「アリシャナはただそれを浄化をしていると?」

「はい」


「アリシャナの元に案内しろ」

「は?それは…」

「否は認めん」

帝王の威圧を含んだ言葉に逆らえる者はこの国にはいない

エイドリアンは納得いかないままアリシャナの元に案内した


「リアン様?どうな…」

エイドリアンの背後から姿を見せた帝王にギョッとする

「帝王がなぜ…?」

「久しいなアリシャナ。そなたの事だ。我が訪ねてきた理由位察しているだろう?」

「申し訳…ありません」

アリシャナは自らの手を握りしめてそう言うと頭を下げる

自分の中で何か大きな葛藤があるのだと誰の目にも明らかだった


「そなたは一体何を考えている?このままではそなたの身は亡びる。それが何を意味するのか分からぬ愚か者ではないと思ったが?」

「…」

黙り込むアリシャナに帝王は続ける

「目覚めたばかりのそなたには限界がある。今そなたが限界を迎えれば…そこに待っているのはそなたが一番望まぬことではないのか?」

帝王とアリシャナの言葉をエイドリアンはただじっと聞いていた


「そなたはこれ以上エイドリアンを傷つけたくないと申したな?本当にそう思うなら真実を全て話した上でエイドリアンに選択させるべきではないのか?」

「それは…」

「そなたの身が滅びればそなたとの約束は無くなる。それがどういう意味かは分かるな?」

帝王はそこで言葉を切ると見送りはいいと言って帰ってしまい、2人残された部屋は静まり返っていた

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